目次
冬~春のガーデニングに人気のビオラ。穴が少ない時期に綺麗に咲いてくれます。しかし、ビオラを切り戻していない方も多いのではないでしょうか。今回はビオラの切り戻しについて解説します。 そこでこちらの記事では
- ビオラとはどんな植物なのか
- ビオラの切り戻しとは
- 切り戻しの時期
- 切り戻しの方法
ビオラとはどんな花?
冬~春にかけて、綺麗に花が咲く園芸植物のビオラ。似た花にパンジーがありますが、ビオラそのものがどんな園芸植物の花なのかご存じでしょうか。ここでは、プランターや地植えに大人気のビオラの基本情報について解説します。ビオラの基本情報
ビオラの基本情報は以下の通りです。- 多年草ではなく一年草
- 夏越しはできない
多年草ではなく一年草
ビオラはスミレ科スミレ属の一年草です。開花期間が非常に長くいつまでも咲くため、多年草と思われがちですが、一年草の部類になります。一年草であるため、花が終わると種を付けます。ビオラはこぼれ種でも発芽しやすいので、気づいたら秋にプランターや地植えでも新芽を出して葉を茂らせ花をいつまでも咲かせるので、多年草と間違えられるのかもしれません。夏越しはできない
ビオラは夏越しができません。寒さに強い性質を持っている反面、暑さに弱いです。そのため、気温が高い夏を超すことができず枯れます。夏前には種を多く付けるので、収穫した種を保存して秋に種まきすると良いでしょう。ビオラの開花時期は11月〜5月、北海道では3月〜6月
ビオラの開花時期は11月~5月。北海道では3月~6月です。晩秋から春遅くまで花が咲いてくれます。雪が多く降る北海道や東北地域では、雪が収まる3月~6月に花が咲きます。花言葉は「もの思い」「私を思って」など
ビオラの花言葉は「もの思い」「私を思って」などです。ビオラの花がうつむきながら花を咲かせ、花が終わる時もうつむきので、「もの思い」「私を思って」などの片思いをイメージさせる花言葉がつけられたそうです。可愛らしい花言葉菜なので、ビオラを楽しむ際は、花言葉のイメージを思い出すとより楽しめます。パンジーやスミレとの違いは花の大きさ
ビオラにはパンジーやスミレなどの似た花があります。本来は野生種のスミレを品種改良したものがビオラやパンジーです。以前は、パンジーは花が大きく、スミレは原種らしく花が小さかったので、分類が簡単でした。 しかし、近年では、品種改良のし過ぎで、大きなビオラ、小さなパンジーなど、大きさがあいまいになり、スミレを含めて区別が難しくなっています。 ちなみにビオラやパンジーは、野菜として楽しむエディブルフラワーでもあります。農薬や化学肥料を使わずに育てれば、花は美しい料理の飾りつけとして利用でき、野菜のように食べることが可能です。エディブルフラワーとして高級店では利用されることも多いので、ぜひ注目してみてください。切り戻しとは?
ビオラの生育や育て方のコツやポイントとして重要な切り戻し。育て方の本に「切り戻し」と書かれていても、「切り戻しって何だろう」と思うかもしれません。切り戻しの方法やコツについて見ていきましょう。切り戻しは剪定作業の1つ
切り戻しとは、剪定作業方法の1つです、茂った株を切り戻して小さくすることを「切り戻し」と言います。切り戻しの効果
家庭菜園でビオラを楽しむためには、入り戻しが重要。ビオラの切り戻しの効果は以下の通りです。- 新しく咲く花に栄養を与える
- 花全体の見栄えが良くなる
- 風通しを良くしてカビや病害虫の発生を予防する
新しく咲く花に栄養を与える
切り戻しをすることで、新しく咲く花に栄養を与えることができます。家庭菜園をはじめ、育てているビオラに古い花を付けっぱなしにしておくと、そのまま種を付け始めます。植物は子孫繁栄のために、種が出来たら種に土から吸収した栄養を集中させます。そうすると、花が咲かなくなるので、切り戻して、新しく付く花に栄養を与えて花を咲かせ続けてください。花全体の見栄えが良くなる
切り戻しは花全体の見栄えが良くなるメリットがあります。ビオラをそのまま育て続けると、株姿が大きくなりますが、伸び放題では見た目が悪いです。そこで切り戻しをすることで形を整えることができます。形が乱れやすい春3月・4月・5月に切り戻すと良いでしょう。風通しを良くしてカビや病害虫の発生を予防する
切り戻しは風通しを良くしてカビや病害虫の発生を予防するメリットがあります。特に夏前になると気温が高く、水やり後に蒸れやすいです。蒸れると、カビや病害虫が発生したりしやすいので、注意してください。夏直前までビオラを楽しみたい方は、風通しがよくなるように、こまめに切り戻しをしましょう。切り戻しをしないと花が咲かないことも
ビオラは切り戻しをしないと花が咲かないこともあります。近年の品種は、切り戻しをしなくともほとんどが咲きますが、古い品種は切り戻しをしないと花が咲かないことも。そのため、花がたくさん咲いて、落ち着き始めたら、剪定して株を切り戻すと安心です。ビオラの切り戻しはいつまで?行う時期やタイミング
ビオラに切り戻しが重要なことがわかりました。その切り戻しを行う時期やタイミングについて見ていきましょう。基本的に春と冬に行う
ビオラの切り戻しは、基本的に春と冬に行います。時期やタイミングは以下の通りです。- 冬は花がら(枯れた花)が目立ち始める2月頃に
- 春は花が減ってきたり、茎が伸びすぎてきた頃に
冬は花がら(枯れた花)が目立ち始める2月頃に
ビオラの切り戻しは、冬の花がらが目立ち始める1月~2月頃がおすすめです。1月~2月頃のタイミングで切り戻すと、暖かい3月以降に、新芽が噴出しやすく、すぐに花が咲き戻ります。春は花が減ってきたり、茎が伸びすぎてきた頃に
春の切り戻しは、花が減ってきたり、茎が伸びすぎてきた頃にします。気温が暖かくなると、生育スピードが早くなるので、花がすぐに咲き終わったり、茎が伸びすぎる傾向にあります。そのため、その都度その都度切り戻してあげると、花が咲きやすいです。季節問わず、枯れたり傷んだりしていたら行う
炒り戻しは、何も冬と春に行わなければならないわけではありません。基本的に、季節は問わず、枯れたり傷んだりしていたら行う作業です。枯れたり傷んだりすることが冬と春に多いだけなので、ビオラの状態を見ながら切り戻しを行うとよいでしょう。遅くとも3月や4月まで!
切り戻しを行うなら、遅くとも3月~4月までにしましょう。その理由は以下の通りです。- 5月6月以降は避けるべき
- 暑さに強いペチュニアなどの花は春から秋まで
5月6月以降は避けるべき
ビオラの花が終わる5月や6月に切り戻しは避けてください。5月6月に切り戻しても、新しく花が咲く前に暑さで枯れてしまうためです。今咲いている花を枯れるまで楽しんでから、ビオラを引き抜くとよいでしょう。暑さに強いペチュニアなどの花は春から秋まで
暑さに強いペチュニアなどの花は春から秋まで開花するためです。遅くまでビオラを鉢植え・地植えしていると、ペチュニアやサルビアなどの夏の花を咲かせるタイミングを逃してしまいます。6月以降では、夏の花が十分に大きくなり切れない可能性が高いので、注意してください。ビオラの切り戻しのやり方
ビオラの切り戻しのやり方を見ていきましょう。切り戻しのやり方が悪いと、余計に花が咲かなくなったり、株姿が悪くなったりして栽培がうまくいきません。栽培を上手くいかせるために、切り戻しのポイントを解説します。ビオラに似たパンジーのやり方も同じ
ビオラに似たパンジーの切り戻しもやり方は同じです。そのため、パンジーを育てている方も、ぜひ参考にしてみてください。冬の切り戻しは短めに
冬の切り戻しは短めにしてください。やり方は以下の通りです。- 株全体の半分か3分の1の高さに
- 枯れた茎があれば摘む
株全体の半分か3分の1の高さに
株全体の半分か3分の1の高さに、ビオラを切り戻します。切り戻しは、基本的に思い切ってやってください。「せっかく大きくなったのにかわいそう」と思うかもしれませんが、中途半端に剪定すると、その後の生育で見た目が悪くなります。そのため、切る時は躊躇なく思いっきり切ってください、なるべく、元気な葉が残るようにすると良いです。枯れた茎があれば摘む
切り戻したときに、枯れた茎があれば摘んでおいてください。枯れた茎をそのままにしておくと、水やりや降雨で濡れた場合、カビが生える可能性が高いです。そのため、枯れた茎は丁寧に取り除きましょう。春の切り戻しは短く切り詰めすぎないように
春の切り戻しは短く切り詰め過ぎないようにしましょう。その理由は以下の通りです。- 花数が少なくなっているところを切る
- 伸びすぎている茎を選ぶ
花数が少なくなっているところを切る
春に短く切り戻しすぎると、花が咲き戻るまでに暑さで枯れてしまう可能性があります。そのため、花数が少なくなっているところを切ってください。花数が少なくなっているところだけを剪定すれば、他の部分の花を楽しみながら、花が付くのを待つことが可能です。伸びすぎている茎を選ぶ
春は伸びすぎている茎(徒長した茎)を選んで切り戻してください。春以降は気温が高いため、茎が伸びやすいです。茎が徒長して伸び続けていると形が崩れやすいので、伸びすぎているところを周囲に合わせるように切る程度で十分です。伸びていない場所まで切るのは、再び花を咲かせるのに時間がかかってしまうので、気を付けてください。ビオラの切り戻しの失敗しないコツや注意点
ビオラの切り戻しの失敗しないコツや注意点を紹介します。- 清潔なハサミを使用する
- 切る位置に注意する
- 気温の高い日や夏には行わない
清潔なハサミを使用する
ビオラの切り戻しには清潔なハサミを使用してください。清潔ではないハサミを使うと、切り口から病原菌が侵入して、株が枯れる失敗を起こす可能性があります。育てやすいビオラを失敗させたくない場合は、清潔なハサミを使うことを心がける必要があります。切る位置に注意する
ビオラの切り戻しは切る位置を注意してください。葉の付け根部分で切ります。余分な茎が残らないように切ると見た目がいいです。新芽は葉の付け目からしか出ないので、伸びた茎を残しておいても意味がありません。見た目にも悪く、その後は茎が枯れてくるので、残さないように切る位置に注意する必要があります。気温の高い日や夏に行わない
ビオラの切り戻しは気温の高い日や夏に行わないようにしてください。寒さには強い反面、暑さには弱いです。暑い時期に切り戻すとそのまま枯れてしまう可能性も。さらに、暑い時期はビオラは枯れる時期なので、その時期に切り戻しても元のように大きくならない可能性の方が高いです。切り戻し後は挿し芽に挑戦しよう
切り戻し後は挿し芽に挑戦してみましょう。ビオラは挿し芽で増やすことが可能です。増やしてみたい方は、ぜひ挿し芽をしてみてください。切り戻しした茎葉を活用する
切り戻した茎葉を活用します。冬の11月~12月のやや暖かさが残る時期がおすすめです。切り戻した茎を刺し芽挿し木用の土に、優しく挿します。その後、しっかり水やりをすると根付くので、ぜひチャレンジしてみてください。違う土に植え付けて発根させる
挿し芽は、植えている土ではなく、違う土に植え付けて発根管理させてください。挿し芽した茎は肥料分があると発根しにくいです。なるべく肥料の入っていない、挿し芽挿し木用の土や赤玉土に植え付けて発根管理させるとよいでしょう。おすすめのビオラの品種
ビオラの切り戻しについてお話してきましたが、最後におすすめのビオラの品種について紹介します。近年では、多くの品種が流通しているので、どれを育てればいいのか、迷う方は参考にしてみてください。 以下の4つをおすすめします。- ミルキーMIX
- ラブバード
- ラブラドリカ
- ディージェイ
ミルキーMIX
ミルキーMIXは、見元コレクションのうさぎ型のビオラです。兎の耳のように上部2枚の花弁が上に長い点が特徴。うさぎ型のビオラは植えましたが、まだまだ珍しくガーデニングに人気があります。ピンク~赤、ベージュなど色の範囲が広く種類が豊富です。珍しいビオラを育てたい方におすすめ。他の花をフォローするほど花も咲きます。他の花が咲かずに花の色どりをフォローさせたい時に植えると良いかもしれません。ラブバード
ラブバードはKim農園とkanekyu金久のコラボビオラです。寒さに当てると、葉に斑入りが入る珍しいビオラです。斑入りの葉が小鳥の羽に見える様子から、ラブバードと名付けられています。花色はピンクと黄色が混ざり合ったような花です。斑入り葉を楽しみたい方におすすめ。ラブラドリカ
ラブラドリカは、スミレの特徴を強く持つ宿根ビオラです。華やかさはありませんが、シックな黒葉と凛とした紫の小花が特徴的です。ビオラとして花を楽しむより、山野草として楚々とした花姿を楽しむのがおすすめ。スミレが好きな初心者はぜひ育ててみるとよいでしょう。ディージェイ
圧倒的な開花が特徴的なディージェイビオラ。花がとにかく咲いてくれるため、初心者がガーデニングでビオラを育てる方にも人気があります。花色も豊富なので、好きな色を花壇や鉢植えで楽しんでくd債。花が咲き終わっても、切り戻せば、すぐにたくさんの花を咲かせてくれます。ディージェイビオラは開花がすごいので、こればかり植えてからしたら、花がない状態で詰みます。花壇の景色が詰みにならないように気を付けてください。まとめ
ここまでビオラの切り戻しについて解説してきましたがいかがでしょうか。 この記事のポイントは- ビオラはスミレ科スミレ属の一年生植物で、パンジーやスミレに似ている
- ビオラの切り戻しとは、成長して花付が悪くなったり株が乱れたりしている時に行う剪定のこと
- ビオラの切り戻し時期は、季節を問わず、花が枯れていたり花が咲かなくなったり、株が乱れたりしたとき
- ビオラの切り戻しは、株の半分または3分の1程度まで切ること
です。 ビオラの切り戻しについて詳しく知ることができたのではないでしょうか。この記事を参考にビオラを楽しんでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。