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プルメリアは最大10m程度にもなる大型の樹木です。暖かい時期に開花する性質があり、見頃は6月~10月と長くお花が楽しめます。花姿と色だけでなく、香りもさまざまな植物で、自分好みのプルメリアを育てるのは楽しいですよね。 最大で10m程にもなるプルメリアですが、品種改良された品種は1m程度のコンパクトなサイズです。なので、大きなお庭を持っていなくても、鉢植えで問題なく栽培できるのは魅力的。 自分好みのプルメリアを育てるのは楽しいですが、プルメリアの栽培で難関なのが冬越しです。屋外でプルメリアを栽培していて失敗した経験がある方も多いでしょう。 そこで今回は、プルメリアの冬越しについて解説します。この記事を読めば以下のことが分かりますよ。
- プルメリアの耐暑性と耐寒性について
- どのぐらいの温度になったら冬越しの準備をするべきか
- 冬越しの際の注意点
プルメリアはどんな植物なの?
プルメリアの冬越しについて学ぶ前に、プルメリアがどのような植物なのか紹介します。プルメリアについて学ぶことで、冬越しの成功率を上げることができますよ。分かりやすく紹介しますね。アメリカ原産の熱帯植物
プルメリアはアメリカ原産の熱帯植物です。熱帯花木の代表的な植物でプルメリアは世界中で幅広く植えられています。樹高は高くなると10m程にもなります。 50cm程度でも花を咲かせますが、1m程度に成長しないと花が咲きにくい性質を持っているので注意が必要です。ただし、鉢植えで栽培しても花を咲かせやすい品種も存在します。なので、栽培方法にとって育てる品種を決めるのが重要な品種といえるでしょう。 詳しくは後述しますが、プルメリアは多彩な品種が魅力的な植物です。花の形・色だけでなく香りも品種によってさまざま。自分好みのプルメリアを探すのは大変ですが、とても楽しい作業です。ぜひ、自分好みのプルメリアを見つけて栽培してみてくださいね。葉っぱは輪状で厚く光沢がある
プルメリアの葉っぱは輪状で厚く光沢があるのが特徴です。実際に見て触ると分かりやすいのですが、想像以上に光沢があります。また、葉の肉厚さも分かりやすいのでぜひ、触ってみてくださいね。プルメリアの種類は豊富
プルメリアは種類が豊富な植物です。白や黄色・ピンクを初めてとした基本的な色からなんと時にレインボーなプルメリアまで存在します。その品種数は100種類以上にもなります。香りを確かめるのは実物を見てみる必要があるので大変です。しかし、自分好みのプルメリアを見つけた時は最高の瞬間ですよ。見た目だけでなく、香りも違ってくるのでぜひ、自分好みのプルメリアを探して、育ててみてくださいね。暑さに強く寒さには弱い
プルメリアは暑さに強く寒さに弱いという特徴があります。原産地が熱帯アメリカと温暖な地域のため、寒さに耐性がないのでしょう。プルメリアを地植えして失敗を経験した方も多いのではないでしょうか?四季のある日本では、プルメリアを屋外で冬越しさせるには沖縄などの温暖な環境でない限り不可能です。 なので、読者の皆さんも『プルメリア 冬越し』と検索してこの記事にたどり着いた方も多いのではないでしょうか。日本は四季があるので、冬はプルメリアにとって大敵です。本記事では詳しくプルメリアの冬越しについて解説しますね。プルメリアの冬越し方法
プルメリアの基本的な情報を学んだら、プルメリアの冬越しについて解説しますね。分かりやすい目安を交えながら解説するのでぜひ、参考にしてくださいね。外気温が15℃を下回る前にベランダなどの屋外から室内に置く
プルメリアは外気温が15℃を下回る前に、ベランダなどの屋外から室内に移動させましょう。近年は温暖化の影響で比較的気温が高いですが、10月下旬ぐらいから夜になると冷える日が増えてきます。寒さはプルメリアの大敵なので、天気予報は毎日確認しましょう。とくに夜になると15℃を切る前に室内に取り込んだ方が、安心してプルメリアを栽培できますよ。 また、お住いの地域によって気温差があるので一概に「〇月までに室内に取り込みましょう」とはいえません。その年の気候にもよるので、毎年の気温のチェックは必須。15℃を切りそうになったら迅速に室内に取り込んだ方が、安心安全ですよ。冬の間に日光に十分当てないと次の年に花が咲きにくくなる
寒さはプルメリアの大敵なので、室内の中で管理することがほとんどです。そのため、プルメリアにあたる日光の量は自然と減っていきます。しかし、冬の間に日光を十分に当てないと次の年に花芽が付きにくくなります。なので、日中は比較的暖かく日光が入りやすい窓際に置くのがおすすめ。 夜になれば寒さ対策として室内の中心部分に移動させましょう。ただし、簡易的な温室を用意できるなら窓際から移動させる必要はありません。花芽が付かなけらば花が咲かないので注意してくださいね。日本のような環境では必ず鉢植えで育てて冬越しさせる
日本のように四季のある環境では、必ず鉢植えで育てて冬越しさせます。沖縄のように常時温暖な環境の場合は地植えでも大丈夫ですが、一般的な日本の環境では地植えでの栽培はまず不可能です。 なので、プルメリアを栽培したいなら、鉢植えで栽培して冬には室内に取り込んで休眠させましょう。可能なら簡易温室を使用するのがおすすめです。簡易温室がない場合は断水が必要になります。 また、肥料については冬越しの間は必要ありません。むしろ逆効果になるので、注意してくださいね。室温を高く保てない場合やスペース的な問題がある場合は葉を切る
室内の温度を高く保てない場合や、大きなプルメリアを置くのが難しい場合、簡易温室が難しいなら、葉っぱを切り取りましょう。葉っぱを切り取ることで、スペースが空き、体力の温存につながるので休眠に成功させやすくなります。葉っぱを取り除くことも視野に入れてくださいね。 また、断水をおこなうことで、0℃近い室温でもプルメリアを冬越しさせることが可能になります。「お水をあげないのは枯れそうで不安」という方もいらっしゃると思います。しかし、植物栽培の世界では冬越しに断水もしくは、断水に近いほどの水制限をおこなうことは珍しくありません。安心して乾燥させてあげましょう。プルメリアの冬越し後の管理
プルメリアは冬越しした後の管理も重要です。では、どのようなことに注意して管理すればいいのか紹介しますね。5月以降葉っぱが出始めたら室内から屋外に出す
プルメリアは5月以降に葉っぱが出始めたら、室内から屋外に移動させましょう。3、4月だと気温が不安定です。とく3月、4月は最低気温が安定しない時期です。昼間は20℃近く上がりますが、夜になると一気に1ケタ台まで気温が下がる日があります。寒暖差はプルメリアにとっても良い影響がありません。なので、葉っぱが出ても5月になるまで、もしくは最低気温が安定するまで屋外に出すのは避けた方がよいでしょう。最低気温が安定してきたら、プルメリアを室内から屋外に出してあげましょう。日当たりのいい場所に置く
プルメリアは日当たりの良い場所に置きましょう。プルメリアは日光不足になると花芽ができにくくなります。花芽からは花が咲くので、日光不足になるとお花の数が少なるなる傾向にあります。なので、意識して日光に当たる場所に置きましょう。詳しくはこの後後述しますが、猛暑のような過酷な暑さの年は明るい日陰で管理しましょう。猛暑は屋外の日陰に置く
猛暑の年は屋外の日陰に置きましょう。プルメリアは暑さに強い植物です、しかし、暑さに強いプルメリアでも猛暑はつらいです。とはいえ、室内に取り込む必要はありません。明るい日陰に移動させるだけで、快適に栽培が可能になりますよ。近年は毎年のように猛暑なので、夏場になったら明るい日陰に置いてあげましょう。枝がシワシワになって冬越し失敗してしまったら?
プルメリアを室内で冬越しさせていると、枝がシワシワになってしまうことがあります。枝がシワシワになるのは冬越しの失敗なのですが、適切な処置をおこなえば復活が可能です。詳しく解説しますね。シワシワが拡大する前に剪定する
冬越しの失敗でプルメリアがシワシワになっている枝を見つけたら、急いで剪定をおこないましょう。シワシワは放っておくと拡大してダメになってしまいます。植物を剪定するのは勇気がいりますが、放っておくとプルメリアがダメになってしまいます。見つけ次第剪定をおこなって、プルメリアを復活させましょう。痛んでいるところを対処すれば葉っぱが出てくる
プルメリアは傷んでいることろを対処すれば、葉っぱが生えてくるので簡単に復活させることが可能です。プルメリアは丈夫な植物です。一部がダメになってもダメな場所を切り取れば、そこから新しい枝葉が生えてきますよ。ただし、迅速な対応が求められます。傷んでいる箇所を発見次第、対処しましょう。後回しにするのはNGですよ。冬越しできたら挑戦!プルメリアの挿し木
冬越しに成功できたら、プルメリアの挿し木に挑戦してみましょう。挿し木は植物を手軽に増やせる手段で、誰でも簡単におこなえましょ。詳しく解説しますね。春から夏の成長期が最適
プルメリアの挿し木をおこなうなら、成長期である春から夏が最適です。時期的に4月~6月ぐらいがベストです。あまりにも暑すぎると上手に発根しない場合があるので注意してください。また、寒い時期だとプルメリアは成長しないので、挿し木が上手にいきません。なので、挿し木でプルメリアを増やしたいなら春から夏におこないましょう。剪定した枝を挿し木に使える
挿し木はプルメリアの剪定で出た枝を利用できます。元々自分で育てているプルメリアを利用するので、無料でプルメリアを増やせるんですね。簡単なのでぜひ、挿し木にチャレンジしてみてくださいね。挿し木に用意するもの
プルメリアを挿し木で増やすには以下の物を用意しましょう。簡単に手に入るものばかりなので、安心してくださいね。よく切れるハサミ
挿し木をおこなうには、よく切れるハサミが必要です。なぜなら、挿し木に必要な枝を切る必要があるから。切れ味の悪いハサミや不衛生なハサミでは、プルメリアにダメージを与える可能性があります。とくに不衛生なハサミは切り口から雑菌が侵入す可能性があります。雑菌が原因でプルメリアが病気になることがあるので、注意してください。基本的によく切れるハサミなら清潔なので、あまり深く考える必要はありませんよ。樹液を拭き取る布や紙ナプキン
樹液を拭き取る布や紙ナプキンを用意しましょう。プルメリアの樹液は皮膚が弱い方だとかぶれる可能性があるからです。また、小さなお子さんやペットと生活している場合はさらに注意が必要でしょう。可能なら小さなお子さんやペットが触れない場所で剪定・管理するようにしましょう。 基本的に樹液が拭き取れれば良いので、ティッシュでも大丈夫です。葉を切る際など樹液が付着しやすいので、必ず準備してくださいね。挿し木の方法
プルメリアを挿し木で増やす方法は以下の手順で行います。- 20cm程度の枝になるように枝を切る
- 枝の下の方にある葉を切る
- 一晩ほど枝の切り口を水に浸ける
- 土に挿して明る日陰で1ヶ月程度発根するまで管理する
- 土が乾燥しないように注意して管理する
プルメリアの育て方
最後にプルメリアの育て方について解説します。分かりやすく解説するので、プルメリアの栽培を考えている方はぜひ、育て方を参考にしてくださいね。1年を通して日当たりのいい場所に置く
プルメリアは1年を通して日当たりのいい場所に置きましょう。日当たりの悪い場所に置くと、翌年の花付が悪くなる傾向にあります。冬の時期に日当たりを確保するのは大変ですが、窓際に置くなどして日光を当てるように工夫してあげれば大丈夫ですよ。1年を通して日光を当てること意識してくださいね。水やりの頻度を多くしない
プルメリアは水やりの頻度を多くしないように管理します。水やりが楽しくて、ついついお水を与える頻度を増やしてしまうことがあると思います。しかし、お水を与える頻度を多くするのはプルメリアの栽培によくありません。根腐れの発生や病気・害虫の発生に繋がるからです。一定の水やりの頻度を維持して管理しましょう。水はけのよい土を使う
プルメリアの栽培に使用する土は、水はけの良い土を使用しましょう。水はけの悪い土は根っこにダメージを与え、根腐れや病気の可能性が高くなるからです。 根腐れはプルメリアだけでなく、植物にとっても致命的なので、絶対に避けたいです。なので、プルメリアの栽培に使用するなら、園芸用の土。もし、自分で配合するなら赤玉土を加えるなどして、水はけを意識して配合しましょう。土選びは重要な要素なのでぜひ、意識して使用してくださいね。また、肥料については7月~10月の生長期に与えるようにしましょう。まとめ
本記事ではプルメリアの冬越しについて解説しました。プリメアは熱帯アメリカ原産のため、暑さには強いですが、寒さには弱いという特性がありましたね。また、日本の四季はプルメリアにとって厳しい季節です。なので、屋外で地植えで栽培せず、鉢植えで栽培して寒くなったら室内やベランダに取り込む必要がありましたね。 本記事のポイントは以下の通りです。- プルメリアは耐暑性は高いが耐寒性が低い
- 気温が15℃を下回る前に室内に取り込む必要がある
- 日光が不足すると花付が悪くなるので窓際に置いて日光を当てる
プルメリアは花姿が可愛く、フローラルな香りが特徴な植物です。花色によって香りが変わってくるので、好みは人それぞれ。自分好みのプルメリアを見つけるのは大変ですが、育てる楽しみはぐんと増しますよ。ぜひ、自分好みのプルメリアを栽培して、失敗しないようにお花・香りを楽しんでくださいね。
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