目次
- コスモスの種の特徴をご紹介
- コスモスの種まきに適した時期はいつ?
- コスモスの種の正しい植え方
- コスモスの植え付けについて
- コスモスの基本的な栽培方法
- コスモスは庭に植えてはいけない理由について
コスモス(秋桜)の種の特徴
最初に、コスモスのタネの見た目やまき方の特徴について見ていきましょう。コスモスは比較的大きい種!
コスモスの種は細長い形状をしており、長さは5~10㎜ほどです。黒っぽい茶色のものが多く先端が尖っているのが特徴で、反対側は少し広がっています。草花の中では比較的大きい種で、扱いやすい種類になります。種を園芸ショップなどで購入する場合は、「キバナコスモス」と間違えないように注意しましょう。種の形状も異なりますが、キバナコスモスは一般的なコスモスとは別の種類の植物になります。よく発芽するので直まきやばらまきができる!
コスモスの種は発芽しやすく、適切な環境であれば簡単に芽を出します。そのため、直まきやばらまきが可能で、基本的には1か所に3~4粒ずつを目安にまきます。育苗してから植え付けることもできるので、花壇などで計画的に育てたい場合はポットを用意して種まきをしましょう。種が古くなると発芽率が低下する傾向があるので、できるだけ新しいものを使うようにしてください。作物を育てなければ休耕田にコスモス畑にするのもおすすめ!
作物を収穫後しばらく何も育てない休耕田は、コスモス畑にするのもおすすめです。田畑は翌年まで放置して休ませてしまうと、土地がやせて次の農作物がうまく育たないことがあります。そこで、根を張りやすいコスモスをたくさん植えることで土の保水力が高まり、土壌改善に効果が期待できます。また、地域の景観を美しく彩るだけでなく、栽培にコストや手間がかかりません。コスモス畑は休耕田の有効活用にぴったりのアイデアですね。コスモスの種まきの時期はいつ?
コスモスのタネの特徴が分かったところで、ここでは品種別の種まきの時期について解説していきます。夏咲き品種と冬咲き品種によって種まきの時期が異なる
コスモスには夏咲き品種と冬咲き品種が存在します。一般的に夏咲きのコスモスは春に種まきをして、夏から秋にかけて花を咲かせます。一方、冬咲きのコスモスは初夏に種まきをしすると、秋から冬にかけて開花します。気候や地域によって適期は多少異なるので、植える際には育てるコスモスの品種の特性をしっかりと確認することが大切です。夏咲き品種
コスモスの夏咲き品種は、「早生品種」や「早咲き」とも呼ばれます。3月から4月ごろが種まきに適した時期
夏咲き品種は、暖かくなってくる3月から4月ごろが種まきの適期です。夏に向けて成長するため草丈が大きくなりやすい傾向があります。あまり大きくしたくない場合は、タイミングを見て摘心すると草丈を抑えることができます。開花時期は7月から8月
3月から4月ごろにまいたコスモスは、7月から8月に開花します。順調に育つと種まきから約2~3か月後に花を咲かせます。大きくなることが多いので、植え付け時に間隔を広めにとってきましょう。冬咲き品種
コスモスの冬咲き品種は、「晩生品種」や「遅咲き」とも呼ばれます。6月から7月が種まきに適した時期
冬咲き品種は、じゅうぶん気温が上がった6月から7月が種まきの適期です。暑すぎると発芽率が下がるため、7月中に済ませておくと良いでしょう。草丈はあまり高くならず、種まきを遅めにするとさらにコンパクトに育てることが可能です。開花時期は10月から11月
6月から7月に種まきしたコスモスは、10月から11月に開花します。冬咲き品種は秋以降にしか花を咲かせないので、あまり早くまくと茎だけ伸びて高く成長します。基本的に大きくならないことが多いので、密に植えても問題ありません。コスモスの種の植え方
コスモスの種まきの適期が分かったところで、ここでは種の植え方について解説していきます。うまく生育できるように作業のポイントをおさえておきましょう。深さ約2cmの穴をあけた土に種3〜4粒まく
直まきや育苗容器にまく際は、土に深さ2cmの穴をあけ1か所に3~4粒ずつまきます。間隔は15cmくらいあけましょう。ビニールポットなら1つのポットに2~3粒を目安にまいてください。まいた後は種に日光が届く様にごく少量の土をかぶせます。広い場所にたくさん育てたい場合はばらまきでも問題ありません。風で飛んだり雨で流れように管理する
種まきをした後は、風で飛んだり雨で流れてしまうことがないように管理することが大切です。コスモスの種は好光性種子といい、発芽に日光を必要とします。そのためたくさんの土かぶせることができず、風雨の影響を受けやすくなります。少量の土で覆土をした後は軽く土をおさえてできるだけ固定させましょう。水やりの際は種が流れないように、霧吹きや注ぎ口の細かいジョウロを使用することをおすすめします。また、風が強く吹く場所や水はけが悪い場所を避けるなど、環境を考慮して種まきすることも重要です。発芽したら元気なものを残して間引く
種まき後、発芽したら効率よく栄養を届けるために間引き作業が必要となります。本葉が3~4枚になったタイミングで、状態の良い元気な芽を残して間引きを行います。この時、距離が近いものを残すと栄養の取り合いになってしまうためあまり意味がありません。コスモスの生育をより促すために、株と株の間隔が20cmくらいになるように意識して間引きましょう。コスモスの植え付け
ここからは、種まき後の苗の植え付け方についてご紹介していきます。適期に正しい方法で行うことで、植え付け後の順調な成育につながります。4月から6月または9月が適切な時期
コスモスの植え付けは夏咲き品種が4月から6月、冬咲き品種は9月ごろが適期になります。いずれの時期も、夏の本格的な暑さが始まる前や、霜が降りる前に済ませておくことが理想的です。園芸ショップなどで購入した苗は早めに植え付けます。種まきして育てた苗は、草丈が10~15cmで本葉が5~6枚になったころに定植しましょう。地植えでもプランターでも植え方は変わらない
苗を植え付ける際は、地植えとプランターどちらでも基本的な植え方は同じです。日当たりの良い場所で水はけの良い土を用いて育てることや、適度な間隔をあけて植えることが特に大切なポイントになってきます。あとは苗の状態と時期をよく確認してベストなタイミングで植え付けましょう。ポットから慎重に苗を取り出して移し替える
コスモスの根に傷がつくと、成長に必要な栄養分をじゅうぶんに吸収できなくなってしまいます。育苗ポットから苗を取り出す際は無理に引っ張り出したりせず、慎重な作業が必要です。また、取り出した苗の根鉢は崩さないでそのまま植え付けましょう。後に植え替えが必要ないように、あらかじめ場所を選んでおくことも大切です。地植えの場合は、水はけを良くするために10cmほどの高さの畝を作る
コスモスの苗を地植えにする場合は、10cmほど土を盛り上げて畝を作り水はけを良くします。これにより根が必要以上に水分に浸かるのを防ぐことができます。植え付けでは株同士の間隔を20~30cmほどあけますが、冬咲き品種はそれほど大きくならないため10~20cm程度の間隔でも問題ありません。コスモスの植え付け後の基本的な栽培方法
ここからは、植え付けが終わったコスモスの栽培方法について解説していきます。水やりや置き場所、肥料についてまとめていますので参考にしてください。コスモスの水やり方法
コスモスは湿気を嫌う性質を持っています。鉢植えの場合は、土の表面が乾燥したら午前中にたっぷりの水を与えます。乾燥しやすい時期は水切れしないように気を付けて管理しましょう。地植えの場合は、基本的に降雨任せで問題なく育ちます。ただし、夏に日照り続きで土がひどく乾燥してしまったら早朝に水やりが必要です。土の中までしっかりと水分を届けるように多めの水を与えてください。コスモスの置き場所
コスモスは日当たりと風通しの良い場所を好みます。地植えの場合は、水はけの良さも考慮して植える場所を決めましょう。鉢植えの場合は、必要に応じて移動させて管理することをおすすめします。特に冬咲き品種は、霜が降りるようになったら夜は屋内に取り込むと花もちが良くなります。コスモスの肥料について
コスモスは多くの肥料を必要としません。特に地植えのコスモスは大きくなりやすいため、植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込むだけでじゅうぶんです。一方で鉢植えの場合は、肥料が流れやすいため不足しがちになります。生育があまり良くないときは、液体肥料を少しずつ施して様子をみましょう。種まき時に注意したい!コスモスを庭に植えてはいけない理由
最後にコスモスを植える際の注意点についてご紹介します。コスモスは庭に種まきしない方がよいと言われますが、その理由についてまとめました。他の植物の生育を妨げる
栽培が簡単なことからも分かる通り、コスモスは繁殖力が非常に強い植物です。根の成長が旺盛で、一度植えると想定していないほど広範囲に広がる可能性があります。丈夫な地下茎は根絶が難しく、他の植物の生育に悪影響を及ぼすおそれがあります。庭にコスモスを植える場合は、もともと育てている植物から離れた場所を選びましょう。こぼれ種で増えすぎてしまう
コスモスは花後に適切なお手入れをしないと種が風に飛ばされて、こぼれ種でどんどん増えていきます。時には雑草のように繁殖して野生化してしまうほどです。庭全体に広がってからでは減らすことができず、ガーデニングを楽しむことが困難になる可能性があります。コスモスの花が終わったら種を作る前に花がら摘み取って、繁殖力をおさえましょう。まとめ
コスモスの種まきについて詳しく解説してきました。 本記事の内容は、- コスモスの種は大きめのサイズで発芽しやすく、直まきやばらまきで元気に育つ。
- 夏咲き品種は3月~4月がまき時で7月~8月に開花、冬咲き品種は6月~7月がまき時で10月~11月に開花を迎える。
- 直まきでは土に深さ2cmの穴をあけ、種を1か所に3~4粒まいて少量の土をかぶせる。水やりをして管理を続け、発芽後は本葉が3~4枚になったら間引きを行う。
- 苗の植え付けは4月~6月、または9月が適期で、地植えの場合は10cmほどの高さの畝を作って水はけを良くする。
- 鉢植えの場合は日当たりと風通しが良い場所で、土の表面が乾燥したら水を与える。生育不良の時は液体肥料を施す。 地植えの水やりは基本的に降雨任せで、植え付け時の元肥のみで問題なく育つ。
- 繁殖力が強く根が広範囲に広がるので、庭に植えると他の植物の成長を妨げてしまうことがある。またこぼれ種で増えすぎてしまうことがあるため、花がら摘みをこまめにすることが大切。
丈夫な性質で園芸初心者にも栽培しやすいコスモスですが、種まきで育てる際には適した時期に正しい植え方で行うことがとても大切です。発芽率が高いのでそれほど神経質になる必要はありませんが、湿度が高いとうまく育たないので注意しましょう。地植えで増えすぎてしまうのが心配な場合は、プランターや花壇などで寄せ植えを楽しむのもおすすめです。是非今回解説した内容を参考にして、健康的で美しいコスモスを種まきで育ててみてくださいね。
東京寿園では、他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方やその他気になることがあれば、是非参考にしてください。最後までお読みいただきありがとうございました。