サルスベリを植えると後悔するって本当?原因や正しい育て方を紹介

サルスベリを植えると後悔するって本当?原因や正しい育て方を紹介
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目次

家の庭木としてよく植えられるので有名なサルスベリ。サルスベリは「百日紅」と書かれる通り、長い期間花を咲かせてくれて、見た目だけでなく、とても育てやすい植物のため、シンボルツリーとして候補によくあがることも多いです。 そんなサルスベリ、庭木として植えるのは良いのですが、植える場所を考えておかないと後悔してしまうこともあり、場合によってはトラブルに発展してしまう可能性もあるのです。 そこで今回は
  • サルスベリってどんな植物?
  • サルスベリを植えて後悔してしまうことって?
  • 後悔しないための育て方とは?
  • サルスベリと似てるライラックとの違いとは?
以上のことについて紹介していきたいと思います。ぜひ最後までご覧いただき、サルスベリを植えて後悔しないように参考にしてみてください!

そもそもサルスベリってどんな植物?

そもそもサルスベリってどんな植物?
まず、そもそもサルスベリとはどんな植物か詳しく知らないという人もいらっしゃると思います。そこで、ここではサルスベリの基本的な情報について説明していきたいと思います。

長期間花を咲かせる夏の代表木

サルスベリは、漢字で「百日紅」との名前の通り、長期間花を咲かせてくれる夏の代表的な樹木となります。夏にはきれいな花をたくさん咲かせ、長期間楽しませてくれる樹木となります。

サルスベリ(百日紅)の基本情報

サルスベリ(百日紅)は、中国が原産の落葉広葉樹に分類されます。樹高も1.5m~10mほどの高さの小高木でまた耐寒性や耐暑性にも優れているため、とても育てやすい樹木となっています。 サルスベリはザラザラしている樹皮の下にあるつるつるの樹木が特徴で、木登りが得意なサルでも樹皮がはがれていたらつるつるして登れないと言われていることから、この名前が付いたとも言われています。 現在は、低木になりやすい小型のサルスベリも販売されているため、鉢植えやプランターなどで栽培を楽しむこともできます。庭木としてではなく、園芸として楽しみたいなら、鉢植えで小型のサルスベリを育てて楽しみましょう。

怖いイメージのサルスベリの花言葉は「愛嬌」「不用意」

サルスベリの花言葉には「愛嬌」や「不用意」などの花言葉があります。花の色が白やピンクなどたくさんあり、それらの小さい花がしだれて「愛嬌」があるように見えることから。「不用意」はサルが滑るほどつるつるしていることから名づけられたと考えられます。 サルスベリの花言葉には怖いイメージがあまりありませんが、名前の影響で庭に植えるとあまり縁起が良くないと言われています。

サルスベリを育てるデメリットや後悔の原因を紹介

サルスベリの基本情報はある程度分かっていただけたかと思います。しかし、そんなサルスベリを庭木として植えると、後悔してしまう原因となることもあるのです。そこで、ここからはサルスベリを育てるデメリットや、どうして後悔することになるのか、その原因について紹介していきたいと思います。

後悔してしまう原因①サルスベリの木は縁起が悪い

後悔してしまう原因①サルスベリの木は縁起が悪い
まず、最初にサルスベリを植えて後悔してしまう原因は「サルスベリの木は縁起が悪い」です。縁起が悪いと言われる原因を紹介していきたいと思います。

「すべる」という言葉が受験の失敗などの意味に繋がる

シンボルツリーとして人気があるサルスベリですが、名前に「すべる」が入っていることで、受験に落ちる・運気が落ちるなどの縁起が悪いような意味に繋がるから、と考えられているからです。植えたら後悔してしまいそうですが、どれも特に根拠のない迷信となっていますので、気にせずシンボルツリーとして植えても問題ありませんよ。 もし、受験生がいたり、就活生などがいらっしゃって縁起が気になるようであれば、植える前に気を付けておきましょう。

お墓や神社に植えられているため低木に向いていないとされる

また、サルスベリの木はお墓や神社に植えられていることが多いため、イメージがあまりよくないと感じる方も多いそうです。サルスベリは中国から伝わって、中国の役所などの重要な場所に植えられていたそうです。また、サルスベリは仏教に伝わるお釈迦様の側にある木に似ていたことから植えられたとも言われています。 また、神社に植えられているサルスベリは、大木になっているため、低木には向いていないと思われる方もいらっしゃいます。ただ、現在は小型のサルスベリの種類もあり、管理さえしてあげればそこまで大きく育つことはないでしょう。

人肌のように滑らかな樹皮から「人の精気を吸う」という迷信も

また、サルスベリの樹皮はつるつるで、まるで人肌のように滑らかなため「人の精気を吸う」と言われていました。その精気で樹木が成長すると思われていたからです。また、風水で「申の方角(南西)」に植えてはいけないということも言われています。 しかし、人の精気を吸って成長することはありませんし、風水的にも日光が多い方角でサルスベリにとっては快適な方角です。あくまでも迷信として考えておきましょう。

後悔してしまう原因②病害虫被害が多い

後悔してしまう原因②病害虫被害が多い
サルスベリを植えて後悔してしまう原因、2つ目は「病害虫被害が多い」ことです。かかりやすい病気や害虫についてみていきましょう。

うどんこ病にかかりやすい

サルスベリの木は、「うどんこ病」にかかりやすいです。うどんこ病とは、カビの病気の一種で、葉っぱの上に白い粉のようなものが降りかかっていて、あまりに白くなっていると光合成が出来なくなり、やがて枯れてしまいます。うどんこ病にかかる原因として、葉っぱが生い茂って風通しが悪くなっており、湿気が多くなって発生します。うどんこ病のある場所を放置してしまうと、周りの葉っぱや枝にも感染し、最悪の場合植えたサルスベリを伐採しなくてはいけなくなり、後悔することになります。 うどんこ病を発生させないためにも、夏場・冬場に枝や葉っぱを剪定し、風通しをよくしてあげると、病気予防になります

カイガラムシやアブラムシが好む

もし、サルスベリの葉っぱにすすのようなものがついていたら、カイガラムシやアブラムシなどの害虫がついていることになります。カイガラムシやアブラムシなどはサルスベリが好みで、何も対策をしていないとサルスベリがすす病だらけで枯れてしまい、虫が嫌いな人だと、植えてしまって後悔してしまうことに繋がります。 後悔しないためにも、対策として、定期的に剪定を行い風通しをよくしておき、可能であれば薬剤を散布しておくと、害虫予防に繋がります。発生してしまったら、手で駆除するか、付いている場所の葉っぱや枝を伐採し、捨てるようにしましょう。

後悔してしまう原因③花がバラバラに散らばる

後悔してしまう原因③花がバラバラに散らばる
サルスベリを植えてしまって後悔してしまう原因、3つ目は「花がバラバラに散らばる」です。小さくかわいい花をつけるサルスベリですが、花がバラバラに散るというのはどういうことか、見ていきましょう。

花ごと落ちずに一つひとつの花びらが別々に散っていく

サルスベリの花は、花が一枚すべて落ちるわけではなく、1つ一つの花びらが別々に散って落ちていくため、周りに広がって落ちていることが多いです。そのため、家の周りに散らばった花を掃除するのにとても手間と時間がかかり、後悔してしまう人もいるのだとか。

敷地の境界に植えると迷惑になる

また、シンボルツリーとして植えたサルスベリを、隣の敷地との境界に植えてしまって迷惑をかけてしまったという話もよく聞かれます。相手の敷地内に花びらが落ちたり、車の上が花びらだらけになってしまうこともあります。トラブルになってしまい、植えてしまったことを後悔したくないなら、敷地境界ギリギリにサルスベリを植えるのは止めておきましょう。

後悔してしまう原因④大きくなりすぎる

後悔してしまう原因④大きくなりすぎる
サルスベリを植えて後悔してしまう原因、4つ目は「大きくなりすぎる」です。サルスベリは樹高がとても高くなりやすくなる樹木です。大きくなりすぎて後悔しないように、その原因を見ていきましょう。

剪定をしないと成長しすぎてしまう

サルスベリはとても成長が早く、枝が伸びやすい植物です。そのため、定期的な剪定をしていないと成長しすぎてしまい、とても大きくなってしまうことになります。また、横幅も大きく広がってしまい、周りの視界を遮ってしまうことにも繋がります。台風などの強風であおられてしまうと、幹から倒れてしまい、周りに迷惑をかけてしまう可能性も出てきてしまいます。 不要な枝や葉っぱを定期的な剪定を行って切り落とし、樹木の高さを低くさせておくことで、周りに迷惑をかける心配も減りますし、来年以降の花をきれいに咲かせてくれることにも繋がります。後悔する前に、しっかりと剪定しましょう。

10mまで成長することも

サルスベリは樹高が10mまで成長することもある小高木です。定期的に剪定やお手入れをしていないと、とても高く生長してしまい、視界を遮ったり日当たりが悪くなったりと、少し大変なことになりかねません。時期を見て、しっかりと剪定とお手入れを行えば、低木でサルスベリを楽しめることもできますので、大変な思いをする前に、しっかりと管理してあげましょう。

他の植物の生育を阻害する可能性がある

またサルスベリは高く成長するため、他の植物の生育を阻害してしまう可能性があります。日当たりが悪くなったり、風通しが悪くなり病気を蔓延させてしまうことにも繋がります。 剪定はしっかりと行い、周りの植物などの生長を阻害させない、サルスベリ自体の生育も阻害させないように、大変ですが剪定はしっかりと行いましょう。

後悔しないサルスベリの育て方

後悔しないサルスベリの育て方
ここまで、サルスベリを植えて後悔してしまう原因について解説してきました。それでもサルスベリをシンボルツリーとして植えたい!と考えている人に、後悔しないためのサルスベリの育て方について解説していきたいと思います。

オルチオン乳剤で防虫対策をする

サルスベリを植えたら、まずはしっかりと防虫対策をしておきましょう。サルスベリ自体は害虫や病気にはなりづらい樹木なのですが、環境が悪いとかかることもあります。カイガラムシやアブラムシがついてからだと、駆除する必要があり手間がかかることになりますので、オルチオン乳剤などの薬剤をあらかじめ散布しておき、防虫対策をしておきます。 オルチオン乳剤を使うと、持続的に防虫効果が期待でき、また殺虫にも効果があるため害虫駆除にも効果的です。ただし、薬剤を散布するときは用法用量をしっかりと守り、残量がないように使い切れるように計算して使用しましょう。

葉に白い斑点ができたらすぐに取り除く

葉っぱに白い斑点ができたら、うどんこ病の可能性があるため、見つけたらすぐに取り除くようにしましょう。うどんこ病が葉っぱにたくさん発生したら光合成が出来なくなり、花が咲かなくなる・枯れてしまうなどの可能性があります。また、放置してしまうと風などで周りに広がり、被害が拡大してしまって周りも駆除しなくてはいけなくなることにもなりかねません。 うどんこ病が発生したら、その葉っぱを含め、周りの枝や葉っぱも取り除き、風通しをよくしてあげると予防に繋がります。夏場の時期に発生しやすいため、春などに薬剤を散布しておくのも効果的です。

樹形を変えるくらいの強剪定をする

サルスベリは放置すると大きく生長し、周りに迷惑をかけてしまうことになるかもしれません。そのため、樹形を変えるくらいの強剪定をしてあげると、高く生長することを予防することもできます。ただし、剪定するときは幹を切り落とさないように注意してください。 樹形を乱している枝や古い枝、枯れた枝や細い枝をしっかりと剪定し、風通しを良くし花芽がついている枝に栄養を行き渡らせるような剪定をすると、来年もきれいに花を咲かせてくれることでしょう。

大きくなりにくい矮性種のサルスベリを選ぶ

サルスベリは中高木のため大きくなりやすいですが、今は小型の矮性(わいせい)種のサルスベリという種類もあります。矮性種のサルスベリは庭木には向いていませんが、プランターや鉢植えなどで育てられるように作られていますので、花壇などでシンボルツリーとして栽培したいという方は、矮性種のサルスベリを選ぶとよいでしょう。

サルスベリとよく似たライラックとの違い

サルスベリとよく似たライラックとの違い
ここまで、サルスベリを植えて後悔しないための育て方などについて解説してきましたが、実はサルスベリによく似た樹木があるのをご存じでしょうか?それは、ライラックと呼ばれる植物です。サルスベリによく似たライラックとの違いを解説していきましょう。

ライラックとサルスベリの違いは花の形

ライラックとサルスベリ、よく似ていますが、見分ける方法は「花の形」です。花房のようなつき方をし、ピンクや白の花をつけるまではそっくりですが、花の形がよく見ると違うため、見分けるのであれば花の形を見てみましょう。

ライラックで後悔する理由はサルスベリとほぼ同じ

ライラックをシンボルツリーで植えて後悔する理由は、サルスベリとほぼ同じとなっています。その中で、ライラックだけに該当しそうな理由を解説します。

香りが強すぎるという理由もある

ライラックは香りがとても魅力ある植物ですが、その香りはとても強く感じます。匂いに敏感な人やアレルギーを持っている人と問題となってしまうこともあります。ライラックの香りで頭痛や吐き気を催す人もいるため、すべての人にこの香りが快適、とはならないのです。また、香りが強いと害虫なども引き寄せることにもなるため、周りに迷惑をかけたくないのであれば、穏やかな香りの庭木を選択しましょう。

紫のライラックは縁起が悪いと言われる

また、紫色のライラックは縁起が悪いという言い伝えもあります。海外の一部地域では、紫色のライラックを贈ることは婚約破棄を意味し、また家に持ち込むと縁起が悪いとも言われています。あくまでも言い伝えなので、深く考えなくても問題はないと思います。

まとめ

今回は、サルスベリを庭木として植えると後悔してしまう原因について解説してきました。 今回の内容では
  • サルスベリは百日紅とも書き、長い期間花を楽しめる落葉広葉樹である
  • サルスベリは植えると縁起が悪いという言い伝えがあり、また病害虫にも気を付ける必要性、中高木のため大きく育ってしまうなど、後悔してしまう可能性も
  • 植えて後悔しないために、病害虫の予防や強剪定をしておくと低木で楽しむこともできるようになる
  • サルスベリと似てるライラックとの違いは「花の形」である

シンボルツリーとしてとても人気のあるサルスベリですが、植えてしまうと場合によっては後悔してしまうこともある植物と感じます。ですが、しっかりと管理し、環境を整えてあげれば、立派なシンボルツリーとして栽培することもできるでしょう。 シンボルツリーに悩んで、サルスベリを植えようと考えている人は、この記事を参考にぜひ後悔しないためのシンボルツリーを栽培してみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。