オキザリスは植えてはいけないの?理由や植える時の注意点を紹介

オキザリスは植えてはいけないの?理由や植える時の注意点を紹介
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目次

クローバーに似た可憐な葉っぱとかわいいピンクや白の花を咲かせるオキザリスは園芸品種としても人気があります。風景写真や冬の花でよく写真に撮影されるようなかわいらしさがあります。しかし実は地植えしてはいけないといわれているほど、強健であっという間に繁茂してしまう植物なんです。 そこでこの記事では
  • オキザリスを植えてはいけないという理由
  • オキザリスが増えてしまった時の対処法
  • 植えてはいけない?オキザリスを植えるメリットはあるの?
  • オキザリスの球根の適切な植え方
  • オキザリスを植えるときの注意点
について詳しく解説します。オキザリスをなぜ植えてはいけないのか、植えてしまった際の対処法やおすすめのグランドカバーをまとめました。最後まで読み進めれば、オキザリスとのほどよい距離間がわかり、適度な範囲で花の鑑賞を楽しむことができるでしょう。ぜひ最後までご覧ください。

オキザリスを植えてはいけないといわれる理由を解説!

オキザリスを植えてはいけないといわれる理由を解説!
カタバミ科カタバミ属の多年草または一年草の植物です。学名はOxalis。雑草のように扱われがちですが、園芸品種もあり栽培されるのは主に20種で、四季咲き性のもの、夏季は休眠して秋冬に開花するもの、冬季に休眠して春から夏に咲くものなど非常に豊富なのが特徴です。 オキザリスを植えてはいけないといわれる理由は主に次の3点が当てはまります。どういうことかそれぞれ確認していきましょう。
  • 繁殖力が高すぎて増えすぎてしまう
  • 他の植物の生育を妨げる
  • シュウ酸という毒性を持っている

繁殖力が高すぎて増えすぎてしまう

オキザリスは丈夫で育てやすい反面、繁殖力が旺盛で増えすぎてしまうことがあります。地下茎やこぼれ種、球根でどんどん増えてしまい、地植えして放置しているとあっという間に庭いっぱいにオキザリスが繁茂していたこともあるようです。 そのため総合対策外来種に指定されており、小さな球根を見逃して土の中へ残していると翌年また芽を出してしまい駆除が大変になってしまいます。

他の植物の生育を妨げる

カタバミ科の多年草、一年草は極めて丈夫なことで知られています。日本原産のミヤマカタバミ以外にも外来種が帰化した品種が7つもあるんです。つまりあまり繁茂しすぎて雑草のように扱われてしまっているものがあるのです。 オキザリスが増えすぎると、周囲の植物の場所をどんどん侵食し、栄養だけでなく日当たりの妨げになってしまいます。そうなると周囲の植物の生育を妨げることになり、病気にかかっている植物や弱っているもの、生育がゆっくりな植物はオキザリスに負けて枯れてしまうでしょう。

シュウ酸という毒性を持っている

800~850種もあるオキザリスの仲間はすべて、シュウ酸という毒性のある成分が含まれています。そのため葉をかじってみるとすっぱいと感じるでしょう。学名のOxalisは「すっぱい」という意味から名付けられました。シュウ酸はホウレンソウにも多く含まれていて、塩水で茹でて毒性を抜く方法があります。 しかし、大量に摂取すると腹痛や嘔吐など中毒症状を引き起こすため、小さなお子さんや動物のいるご家庭では植えてはいけない、もしくは植える場所に注意が必要です。

オキザリスが増えすぎたときの対処方法

オキザリスが増えすぎたときの対処方法
次はオキザリスが増えすぎた時の対処法を確認しましょう。植えてはいけないといわれる一番の原因が増えすぎることです。たった1年で驚くほどに成長、繁茂するオキザリスですから、数年放置したら駆除も重労働になるでしょう。ポイントは次の3点です。
  • 球根を崩さないように根を掘り出す
  • 除草剤を使う
  • 光を遮断して成長を抑制する

球根を崩さないように根を掘り出す

オキザリスが増えすぎてしまった時は球根を崩さないよう根を掘り出しましょう。いろんなオキザリスの種類がありますが、球根の種類は親株を10粒植えて1年で40粒にまで増えるくらい強健です。そのため、球根を残さず掘り起こすこと、根をすべて掘り出すこと、球根を破損せずに取り除くことが大切です。 まず、オキザリスの周辺20~30cmくらいの土を軽くほぐし、球根が見えるように土から掘り起こします。球根のかけらが残っていると、そこからまた根や葉を伸ばしてしまいますから、丁寧に地面から球根ごと引き抜いて、残らないようにしましょう。

除草剤を使う

次は除草剤を使って駆除する方法です。効果的なのは、グリホサートなどですが除草剤はすべて環境や他の植物に影響を与えます。広範囲でオキザリスだけしか生えていない場合に除草剤を使用しましょう。 量と濃度を適切に確認し、密集しているエリアに直接散布し、根まで薬剤が浸透するようにします。もし周囲に枯らしたくない植物があったら、散布前に掘り上げて避難させておくようにしてください。

光を遮断して成長を抑制する

除草剤を使いたくない、または使えないという場所の駆除方法は、光を遮断してオキザリスの成長を抑制する方法があります。 遮光ネットは一部分しか除草できないため、除草シートを使うのがおすすめです。使い方は、オキザリスの生えている地面全体を覆うように除草シートを敷き詰め、端の部分を土や杭でしっかり固定します。薬剤を使わない分環境にやさしく、他の植物への影響もほとんどありません。

植えてはいけない?オキザリスを植えるメリットはあるの?

植えてはいけない?オキザリスを植えるメリットはあるの?
生育旺盛なオキザリスですが、地植えすると大変だという方が多いのは事実です。しかし本当に植えてはいけないのでしょうか? オキザリスを植えるメリットがあるのか、管理はどうすればいいのか、改めて解説します。

オキザリスを地植えすると雑草対策にはなる

オキザリスは球根、地下茎関わらず地植えするとあっという間に増えるため、植えてはいけないといわれています。しかし雑草対策としては葉っぱやお花がかわいいため、景観作りしたい時におすすめです。ほかの植物を邪魔したり、栄養分を吸い取ってまで増えようとします。そのため根張りが強く地中で仕切りをしたり、植物同士の間隔を離したり対策しましょう。 雑草対策にオキザリスを地植えする場合は、必ず仕切りをして該当場所以外に伸びていかないよう工夫が必要です

増えすぎるので雑草対策には他の植物の方がおすすめ

オキザリスをグランドカバーにするのもいいのですが、お庭のスペースが限られている場所やナチュラルな雰囲気に仕上げたい場合は、他の植物で雑草対策する方がおすすめです。 グランドカバーに向いている植物は、地面を這うように広がるほふく性の植物が向いています。アジュガやヒメイワダレソウ、リュウノヒゲなどが管理しやすく初心者向きです。踏んでも丈夫で、石やレンガを敷いた場所、ステップの隙間などきれいに縁取ってくれるでしょう。

オキザリスの球根の適切な植え方

オキザリスの球根の適切な植え方
オキザリスの栽培品種の多くは球根栽培です。そこで、球根を植え付ける際の適切な植え方をご紹介します。春植え種と秋植え種に分かれており、それぞれ管理や植え付け時期が違います。球根を購入する前に確認しておきましょう。
  • 春植え種と秋植え種によって異なる
  • 春植え種の植え付け適期と植え付け方法
  • 秋植え種の植え付け適期と植え付け方法

春植え種と秋植え種によって異なる

オキザリスの球根は、春植え種と秋植え種によってそれぞれ植え付け時期や肥料の与え方が異なります。春植えのオキザリス・テトラフィラやオキザリス・トリアングラリスは、3~4月が植え付け適期に当たり、秋植えのボーウィーやバーシカラーは9月~10月が適期です。しかし、同じ秋植え種でもロバータやルテオラなどの早咲き種は8月に植えるようにしましょう。

春植え種

代表的な2種類をご紹介します。メキシコ原産のオキザリス・テトラフィラは春植え球根で草丈は5~15cmくらいまで成長します。大きな四つ葉が特徴でラッキークローバーとも呼ばれています。開花時期は7月~9月で耐寒性が強いため寒冷地の屋外でも越冬が可能です。 ブラジル原産のオキザリス・トリアングラリスは、草丈10~15cmまで成長します。葉が濃い紫色の大きな三つ葉で、カラーリーフとしても人気があります。開花時期は4月~10月で四季咲きに近い性質をしており、白いお花を咲かせます。

3から4月が適切

春植え球根は、3月~4月が植え付け適期になっています。日当たりの良い場所へ植えつけ、春は特に日当たりの良い場所で育てるようにしてください。冬は休眠期になり、明るい日陰くらいの場所でも十分栽培できます。春植えは肥料を欠かさず与えてください

植え付け方法

春植え球根の植え付け方法は、球根の形によって多少違いがあります。例えば春植え球根の中のレグネリーという種類は、しょうがのようないびつな形をしていて、こういう根茎状の球根は2㎝ほどの土の深さへ横向きに入れて埋めましょう。ほかにもアデノフィラのような松ぼっくり型の丸い形状をしている球根ならば、球根の下半分か1/3を地中へ埋めて、上の部分は土から見えていてもOKです

秋植え種

秋植え種の代表的なのは、オキザリス・ボーウィーとオキザリス・バーシカラーです。オキザリス・ボーウィーはハナカタバミとも紫に近いピンクの花を咲かせ、草丈は10~15cmくらいまで成長します。開花時期は10月頃から真冬のお休み期間を経てまた春に咲き始めます。 南アフリカ原産のオキザリス・バーシカラーは、白い花びらの外側に濃いピンクの差し色が入る大人っぽい雰囲気が人気の品種です。草丈10~15cmまで成長し、開花時期は12月頃から3月まで、細長い特徴的な葉と真っ白な花が人気です。

8から10月が適切

秋植え球根は、8月から10月が植え付け適期になっています。加湿にならないよう、風通しの良い明るい日陰で育てるようにしてください。夏のじめじめした状態が続くと球根が腐ってしまいます。寒さに強いものがほとんどですから、戸外で日当たりの良い場所で栽培し、肥料は少なめにしましょう

植え付け方法

秋植え球根は肥料を少なめに管理するのがポイントです。用土が肥沃すぎると病気や球根が腐る原因になります。また球根の形で植え付け方法が違うのは春植え球根と同じで、ボーウィーのような玉ねぎ型の丸みと尖りのある球根は、尖った方を上へ向けて深さ1~2mくらいの場所に埋めます。バーシカラーのように細長い尖った球根は、根が生えている方を下にして深さ2~3cmくらいの場所へ埋めてください

オキザリスを植えるときの注意点

オキザリスを植えるときの注意点
地植えで植えてはいけない、植えて失敗したとよく言われるオキザリスは、広がりすぎないよう環境を整えてあげればとてもかわいらしい植物です。地面にどうしても植えてみたい、手間がかからないよう管理したい場合は、ぜひ次の注意点に気を付けて植えてみましょう。
  • 地面に植えてはいけない
  • 鉢植えにする
  • 花が終わったらすぐに摘む

地面に植えてはいけない

最も大切な注意点は、よほどの覚悟と敷地面積がなければ地面に直接植えてはいけないという点です。オキザリスの生育は非常に早く、そして日当たりの悪い場所でも地下茎でどんどん広がっていきます。環境に適応する力があるのでしょう。ですから、除草する手間を惜しまず、どれだけ増えてもご近所や周辺の自然環境に迷惑をかけない自信がある場合のみにしましょう。 また、どうしても地面に植えてみたいという場合は根止めシートやブロックで土の中を区切っておけば、多少の効果はあるでしょう。

鉢植えにする

もしどうしてもオキザリスをプレゼントでいただいたり、育ててみたいと思ったりする場合は、鉢植えで管理することをおすすめします。鉢植えであれば限定的な環境になり、鉢の中が窮屈になっても分球で育てられる分だけ増やす、不要な球根はプレゼントや捨てるなど管理できます。用土は市販の培養土に川砂を2割混ぜると、水はけがよくなり生育がよくなりますよ。

花が終わったらすぐに摘む

最後の注意点は、花が終わったらすぐに摘むということです。花柄をそのままにしておくと種ができて地面に落ち、どんどん発芽して増えていきます。オキザリスの花は小さいけれど、ビオラの花柄摘みのように簡単ですから、ぜひ花がしぼんだら花柄摘みをしてください。こぼれ種で増えるのを防ぐことができます

どうしても地植えしたい場合のポイント

どうしても地植えしたい場合のポイント
鉢植えで管理がおすすめのオキザリスをどうしても地植えしたい場合もありますよね。お悩みのお声に返信しているポイントがあります。地植えしたい場合は、増えすぎず管理がしやすいようポイントをおさえて植えるようにしましょう。主に次の3点をおさえて地植えしてみてください。
  • 土の中に仕切りを作る
  • 夏は直射日光に当てないようにする
  • 冬越しのとき敷きわらや腐葉土などでマルチングする

土の中に仕切りを作る

まずはじめに、土の中に仕切りを作ってから植え付けてください。一番のお悩みのお声は、根っこを取り切れず増えてしまうことです。これらの返信をするにあたって、仕切りをお勧めしています。 仕切りを作って、根がこれ以上横へ広がらないようにすれば、他の植物を枯らす心配もありません。春植え、秋植え球根や地下茎で増えるオキザリスにとても有効です。仕切りの材質は、レンガやコンクリート、木材をはじめ、プラスチック素材の下敷きのようなものや鉢植えをそのまま植える方法もおすすめです。深さは約30cm~50cm以上あれば安心です

夏は直射日光に当てないようにする

オキザリスは日の当たる場所を好んで生育するため、一日中日光の当たる日なたに植えないようにしましょう。しかし強すぎる日当たりは苦手です。特に夏は直射日光が当たらないよう、日よけや遮光シートをかけて株を保護してみてください。もし夏に西日が当たってしまうような場所であれば、西日が当たらないよう日よけするといいでしょう。 逆に繁茂しすぎて困っている場合は、株の広がりを防ぐためにあえて西日を当ててオキザリスの花付きや生育をゆっくりに調整するのもいいですね。

冬越しのとき敷きわらや腐葉土などでマルチングする

耐寒性が強いとはいえ、寒冷地で冬越しは要注意です。気温が0℃を下回ってしまう地域では、株を保護するマルチングが必要です。例えばオキザリスの株の周りに敷きわらや腐葉土などをかぶせてマルチングし、土中の温度が下がりすぎないようにしてください。 秋植えはそこまで心配せずとも構いませんが、春植え球根は寒さに弱いため必ずマルチングしておくと安心です。

まとめ

最後まで読み進めてみていかがでしたでしょうか。かわいらしい花やカラーリーフとしても人気のあるオキザリスは、地面に直接植えてはいけない理由と対処方法について詳しく解説してきました。 特に庭の面積が限られていたり、近くに他の植物が植えられていたりする場合はそのまま植えていけないため、鉢植えで管理するか、地面に仕切りをするなどの対処方法が必要です。 この記事のポイントは
  • オキザリスは繁殖力が高すぎて増えすぎてしまう
  • 他の植物を妨げるほか、シュウ酸という毒性を持っている
  • 増えすぎた時の対処法①:球根を崩さないように根を掘り出す
  • 増えすぎた時の対処法②:除草剤を使う
  • 増えすぎた時の対処法③:光を遮断して成長を抑制する
  • オキザリスを地植えすると雑草対策になるものの、初心者にはおすすめできない
  • オキザリスの植え付け時期は、春植え球根は3月~4月が適期で、秋植え球根は8月~10月が適期
  • オキザリスの花が終わったらすぐ花柄摘みをすると増えすぎない
  • どうしても地植えするなら、地面の中に仕切りをしたり、冬越しにマルチングするなど適切に管理する

以上のことがわかりました。ポイントをおさえることができれば、オキザリスのかわいらしい花や葉を存分に観賞することができるでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。