目次
育てやすく、お部屋のインテリアとして人気のパキラ。初心者でも育てやすいパキラは、寿命が長い植物でもあります。 パキラの生命力を最大限に生かすためには、適切な育て方を知っておくことが大切です。 そこで今回は、
- パキラの長生きに大切な3つのポイント
- 寿命を延ばす育て方
- パキラの植え替え方法
- パキラの様子がおかしいときの対処法
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関連記事:パキラの育て方|枯らさないお手入れ方法や栽培方法のコツを紹介
観葉植物パキラの寿命について
育てやすく、強い生命力を持つパキラの寿命について解説します。一般的に数十年は成長を続ける
パキラは元々、原産地では100年生きる植物です。成長スピードも早く、環境がよければとても大きく育ちます。他の観葉植物と比べて病気にもかかりにくいため、初心者でも育てやすいパキラ。室内でも正しく育てることで元気な状態を保つことができるため、観葉植物としての寿命も長く50年近く生きることも可能です。初心者でも簡単に育てられる
パキラは小さいものから大きいサイズまでさまざま。お部屋に合わせてサイズを選ぶことができるため、気軽に始められます。強くて丈夫なパキラは病気に強いだけでなく多少の水やりを忘れても枯れることはないため、初心者でも安心して育てられるでしょう。 ただし反対に水をやりすぎると枯れてしまう可能性があるため、注意が必要です。パキラの長生きにはまずこの3つが大切
パキラを長生きさせるには、大切なポイントが3つあります。パキラを育てる大切なポイントを日頃から実践していれば、寿命を延ばすことができるでしょう。①【日当たり良好】な場所に置く=日光の管理
パキラは日当たりのいい明るい場所を好みます。室内では、日光の当たる窓越しに置くといいでいいでしょう。どうしても日当たりが悪い場所に置く場合は、定期的に午前中もしくは午後だけでも日光浴を行います。 暗い場所に置いている場合は、最低でも1週間に1回は日光浴を行いましょう。気温が暖かくなる5~9月は生育期のため、積極的に日光の当たる場所に移動すると安心です。②風通しの良い場所に置く=温度管理
パキラの原産地は熱帯地方の暖かい気候。室内でもできるだけ日光の当たる暖かい場所に置きましょう。気温が5℃以下になると枯れることがあるため、冬は室内の温度調節に注意する必要があります。 ただしエアコンの風が直接当たると、パキラの葉が乾燥して枯れてしまうため置き場所も工夫しましょう。③水やりは時期ごとに適切に行う
多少の水やりは忘れても問題ありませんが時期ごとに最適な水やり方法は異なるため、知っておくと元気なパキラを維持することがで寿命を延ばせます。夏の【生育期】:鉢底から流れ出るまでたっぷり
暖かくなる4~9月は、たっぷり水を与えましょう。パキラの土を触ってカラッとした頃が水やりのタイミングで、鉢底から水が流れるまでたっぷり与えます。暖かいこの時期は湿気が溜まらないように、気温が少し下がる朝か夕方に水やりをしましょう。冬の【休眠期】:土が乾燥してから、夏よりも控えめに行う
秋になり涼しくなってきたら、水やりの間隔をあけましょう。パキラの土の表面がカラッとしたら、1~2日置いて水やりをします。寒い冬になると成長スピードが緩やかになるため、土の表面が乾いてから3日後ぐらいに水やりを行います。寒い時期に水を与えすぎてしまうと根腐れの危険があるため、土の状態をよく観察しておきましょう。 乾燥するこの時期は葉がしおれることもあるため、葉水をしておくと安心です。パキラの寿命を延ばす基本的な育て方
パキラを元気な状態で長く育てるポイントを解説します。元気な状態を維持することができれば、パキラの寿命を延ばすことができるでしょう。置く場所:【日当たり】【風通し】がよいところ
パキラは置き場所によって育ち方が変わってくるため、適切な場所を知っておきましょう。室内
室内でパキラを育てる場合は、窓越しの明るく日当たりのよい場所が適しています。ただし日光に当たり過ぎても葉焼けをしてしまうため、レースカーテン越しに置くと安心です。日当たりの悪い場所に置く場合は1週間に1回、短時間だけでも明るい場所へ移動しましょう。 またパキラは風通しがよい場所に置きましょう。風通しが悪く湿気が溜まると害虫を寄せ付けたり、根腐れの危険があります。屋外
屋外でパキラを育てる場合は、日光が当たり過ぎず風通しのよい場所に置きましょう。パキラは明るい場所を好みますが直射日光に長時間当てていると、葉焼けを起こすため注意が必要。日当たりのよい場所に置く場合は、午後からは日陰に移動する工夫が必要です。水やり:季節によって異なるので注意が必要
水やりのタイミングは時期によって異なります。年間を通して同じ水やり方法では、寿命を長くするどころか枯らしてしまうため気をつけましょう。夏場の【生長期】:鉢底から漏れるくらいまで
夏場の水やりは、土の表面が完全に乾いたらすぐにたっぷり水を与えます。鉢底から水が漏れるまで水やりを行いましょう。 また夏場は害虫も発生しやすくなるため、毎日の葉水も必要です。冬場の【休眠期】:乾燥気味にするくらいがちょうどいい
気温が下がってくるとパキラは水を必要としません。9月を過ぎて肌寒くなってきたら、水やりの頻度を控えめにします。肌寒くなったら土が完全に乾いてから1~2日置いてから水を与え、気温が5℃以下になる冬場は土が完全に乾いてから3日後に水やりをしましょう。 寒い時期は休暇期といって成長が止まるため、水やりは慎重に行い乾燥気味を維持することが大切です。水やりは慎重に行いますが葉が乾燥しすぎても枯れたり、ハダニがつく原因にもなるため適度に葉水は行いましょう。土壌環境:水はけがよいものを選ぶこと
パキラの土は、水はけがよいものを選びましょう。水はけが悪く土が過湿状態になると、根腐れしてしまいます。【パキラに適した用土】
室内で育てる場合は害虫予防に、においも少ない無機質の用土を選びましょう。
- 赤玉土7:腐葉土3
- もしくは観葉植物用の培養土
肥料を上げるタイミング
パキラに肥料をあげるタイミングを解説します。夏の【生長期】:希釈した液体肥料を与える
パキラは春になると成長期に入るため、5~9月には観葉植物用の肥料を与えましょう。肥料には固形と液体タイプの2種類があります。室内で育てる観葉植物には、速効性のある液体肥料がおすすめ。 液体肥料は水で薄めて使用し、手軽で使いやすいのが特徴。ただし液体肥料は水やりをすると流れてしまうため、持続力は1週間程。このため液体肥料は定期的に与える必要があります。暖かい時期は定期的な肥料を与えることも、パキラの寿命を長くするうえで大切です。 また肥料を与えるうえで植物の3大栄養素を知っておくと、選ぶ際に便利です。【肥料の3大栄養素】
肥料のパッケージにはアルファベットの横に数字が記載されています。(例:「N5」)数字が大きいほど成分の量も多く入っているという表示です。ただし量が多ければいいというわけではなく、バランスのよいものを選びましょう。
- N(窒素)……茎や葉を育てるタンパク質を作る栄養素。
- P(リン酸)……花と果実を育てる、植物の細胞を作る栄養素。
- K(カリウム)……根や茎を育てて、元気な状態を維持する役割。害虫による病気への免疫力を高め、植物の育成に需要な栄養素。
冬の【休眠期】:肥料は与えなくても問題なし
パキラは冬の寒い時期になると「休暇期」といって成長が緩やかになり、5℃以下になると冬眠状態になります。このため気温が低くなる時期は肥料は与えなくても問題ありません。1年~2年に1回は植え替えを行う
パキラは成長スピードが速いため、1~2年に1回は植え替えをする必要があります。そのままにしておくと、根が伸びすぎでしまい根詰まりを起こしてしまうことも。根詰まりを起こすと水や栄養を吸収できなくなり、枯れる原因になります。寿命を延ばすために元気なパキラを維持するには、少し面倒ですが定期的な植え替えが必要です。パキラの植え替えをする方法
パキラの植え替えは根詰まりを予防し、寿命を延ばすためにも重要です。植え替えは気温が暖かい5~9月に行いましょう。植え替えに必要なもの
【植え替えに必要なもの】- パキラ
- パキラが植えられているものより一回り大きな鉢
- ハサミ
- ピンセット
- 土(観葉植物培養土)
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- 割りばし
- ビニールシート
植え替えの手順
【パキラの植え替え手順】- パキラの土を乾燥させる
- 土がこぼれるため、床もしくは地面にビニールシートを敷く
- 植え替える方の鉢の底穴に、鉢底ネット→鉢底石の順に敷く
- 鉢の1/3まで土を入れる
- 古い鉢のパキラを引き抜く(抜けない場合は、トンカチで鉢の周りを数回叩く)
- パキラの根についている土を、ほぐしながら優しく落とす
- 黒ずんでいる根はハサミで切り落とす
- 引き抜いたパキラを、植え替える方の鉢の中心に入れる
- 植え替えた鉢に土を鉢入れる(鉢の上部は2~3㎝空ける)
- 割りばしを使って、全体に土をなじませる
- たっぷりと水やりをする(鉢底から流れ出るまで)
パキラの様子がおかしいときの対処法
パキラの葉に元気がないなど、様子がおかしいときの対処法を紹介します。パキラの症状に早く気付き対処することで、寿命の長さも変わります。①水枯れ
水枯れの原因は「水不足」です。パキラは時期によって水やりの量が違うため、とくに夏場は土が乾いた状態が続くと水枯れを起こしてしまいます。症状:葉が下を向く、ぐったりしている
葉がぐったりと下を向く状態は、水枯れの症状です。葉がしおれている場合は、パキラ全体が枯れている状態。パキラが枯れると葉が下を向くだけでなく、茶色くなり落ちたりします。対処法:鉢底から水があふれるくらい与える
パキラの水枯れ症状を発見したら、早急にたっぷり水を与えましょう。鉢底から水があふれるくらいに水やりをします。早い段階であれば、水やりでパキラを復活することが可能。 ただし水の与えすぎは根腐れを起こすため水やりは焦らず、パキラの土が乾いてから行います。気温が高い夏場は、土が乾いたらすぐに水やりをしましょう。冬場は土が乾いてから2~3日置いてから水やりをします。②根腐れ
根腐れは水はけが悪かったり、水の与えすぎで土が過湿状態になると起こります。パキラは根腐れが起きても一部元気な部分があれば、復活させることが可能です。症状:幹がブヨブヨする、葉にハリがなくなる
パキラの幹はどっしり丈夫です。一方で根腐れを起こしたパキラの幹はブヨブヨしてもろく、触ると簡単に崩れてしまいます。対処法:挿し木や植え替えを行う
パキラが根腐れして完全に枯れてしまうと元には戻りませんが、一部でも元気な部分があれば植え替えや挿し木で復活できます。 植え替えをする場合は、パキラに負担をかけない5~9月の暖かい時期に行います。腐ったパキラの根を切り落として新しい土に植え替えたら、日光の当たる風通しのよい場所に置きましょう。挿し木をする場合は元気な部分だけを残し、切り口を乾燥させ土に植え込むと再び成長します。③過剰な日光や日光不足
丈夫なパキラは日陰でも育つ一方で、長期間日光に当たらないと元気がなくなってしまいます。反対に直射日光に長期間当てすぎても、ダメージを受けるため注意が必要です。症状:葉が黄色くなる、葉が斑点模様で白く枯れる
パキラの葉に白い斑点ができた場合は「うどんこ病」になっている状態。日光が当たらない梅雨の時期などの湿度が高い場合に発生します。放置していると葉が黄色くなったり枯れたりしますが、早急に対処すれば枯れることはありません。 またパキラに日光が当たらない環境が続くと茎が細く伸びたり折れるだけでなく、日光を探してバランスの悪い形になることがあります。日光不足では緑の葉が薄くなり、黄色くなることも。 反対に直射日光に長い間当たっていたパキラは、葉焼けを起こします。葉焼けを起こすと葉が黄色くなったり白く変色し、枯れてしまうため日光に当てる際にも注意が必要です。対処法:剪定して切り落とす、場所を変える
葉に白い斑点ができたり変形してしまったパキラは、剪定するといいでしょう。剪定後は、少しずつ日光に当てて復活させます。 ただし急に直射日光に当てるのは危険です。環境の変化についていけず枯れる可能性があるため、復活させる際の日光浴は1週間ごとに行い少しずつ環境に慣らしながら場所を変えましょう。剪定をしたくない場合は、場所移動だけ行い復活させることもできます。このときも徐々に日光に慣らしながら場所を変えていきます。 直射日光で葉焼けした場合は窓から少し離すか、レースカーテンを使用するなど適度な明るい環境になるよう工夫しましょう。④ハダニ
ハダニは高温多湿の時期に発生し、パキラの葉が乾燥した状態が続くと付きやすい害虫です。ハダニを発見したら枯れる前に早めに対処しておくと、パキラが枯れることなく寿命を延ばすことができます。症状:全体的に葉が白くなる
ハダニは葉の裏や付け根に発生しやすく、被害に遭うとパキラの葉は白っぽくなります。酷い場合は、クモの巣のような糸を引くことも。とても小さいため見つけにくく発見が遅れると最悪の場合、葉が落ちて枯れてしまいます。対処法:殺虫剤による駆除、葉水を行う
ハダニを発見したら殺虫剤もしくは、葉水で駆除しましょう。殺虫剤はホームセンターや園芸店で散布するスプレータイプのものが販売されています。室内で殺虫剤を使用したくない場合は、葉水の他に牛乳を水で薄めたものを散布するのも効果的。牛乳の膜でハダニが窒息するため、安全に駆除することができます。 ハダニは水に弱いため日頃から葉水をしておくことが、ハダニ対策になります。葉水や殺虫剤を使用する際は、葉裏までしっかり散布しましょう。またハダニをふき取って駆除する際は、ウェットティッシュなどで葉が傷つかないよう注意が必要です。⑤カイガラムシ
カイガラムシは植物につくと口ばしで樹液を吸って成長する害虫。またカイガラムシの排泄物は、葉や幹などをカビで覆う「すす病」を引き起こすことがあり二次被害を受けないよう注意が必要。カイガラムシは葉や茎、幹などあらゆる場所に発生するため、発見したらすぐに駆除しましょう。症状:葉や幹に白っぽい綿のようなものがついている
パキラの葉や茎、幹などに白っぽい綿のようなものがついている場合は、カイガラムシです。カイガラムシがつくと排泄物でカビを発生させ、うまく光合成ができずにパキラが枯れてしまいます。対処法:濡れたティッシュ等で拭き取る
カイガラムシの駆除は、ウェットティッシュや歯ブラシなどでふき取る方法がおすすめ。ふき取ったカイガラムシが鉢の中に落ちたりすると、幼虫が孵化する可能性もあるため注意しましょう。駆除後は日当たりと風通しのよい場所に置いておくと、カイガラムシ対策になります。⑥寒さによる低温
パキラは熱帯地域の植物のため、寒い冬は温度管理が重要。気温が5℃以下では枯れることもあります。症状:葉が茶色くなる、枯れて落ちる
パキラが寒さに耐えられなくなると葉が茶色くなり、枯れてしまいます。パキラの周りに茶色い葉が落ちていたら、危険信号です。対処法:暖かい場所へ移動させる
葉が枯れても幹がしっかりしていれば、復活できます。パキラは5℃以下にならない暖かい場所に移動しましょう。ただし暖房の風が直接当たる場所に置くと、乾燥しすぎて枯れる可能性もあるため注意が必要。 また寒い冬に屋外に置いている場合は、室内に移動しましょう。適切な場所に置くことで暖かい時期になったら新芽が生え、葉が枯れたパキラも復活し寿命がさらに延びるでしょう。パキラの寿命に関するよくある質問
パキラの寿命に関する質問にお答えします。Q. パキラを育てようと思いますが、編み込みパキラは長生きしますか?
パキラには1本の幹に葉がなる1本立ちのパキラと、幹が編み込まれているものがあります。このうち長生きするのは、1本立ちパキラです。編み込みパキラは人工的につくられたもの。編み込みパキラは見た目がおしゃれで人気な一方、成長するにつれて幹が太くなるため締め付け合って枯れやすい傾向にあります。Q. パキラをハイドロカルチャーで育てると寿命が長くなるんですか?
ハイドロカルチャーで育てると寿命が長くなるというわけではありません。ハイドロカルチャーで育てた場合、土に比べて成長が緩やかになります。ハイドロカルチャーでは大きく育たないため成長にも限界があり、寿命が長くなるというわけではありません。 寿命を長くするためには、日頃の管理が重要です。土で育てるよりも害虫がつきにくく水管理もしやすい点では、病気予防や枯れる心配が少なく元気な状態を維持できるでしょう。Q. パキラの寿命がパキラの怖い花言葉と関係があると聞いたのですが、本当ですか?
パキラの花言葉は「快活」「勝利」。快活は生命力の強さを表しています。勝利は「財」をもたらす昔話からきているとされています。貧しい村人が生命力の強いパキラを育てて、貧困から抜け出したという昔話。 このようにパキラには縁起のいい花言葉があるため、管理を怠ったり枯らしてしまうと不幸を招くとも言われています。パキラの寿命は長い!長寿のコツと育て方のまとめ
今回はパキラの寿命を延ばすコツや育て方について紹介しました。 今回のポイントは、- パキラを長生きさせるには、日光や温度管理と水やりのタイミングが大切
- パキラは日当たりと風通しのよい場所に置く
- パキラの水やりは夏と冬で異なる
- 植え替えや肥料をあげるタイミングは5~9月
- パキラは1~2年に1回、植え替えが必要
- パキラは枯れても復活させることができる