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観葉植物のパキラは見た目もかわいらしく、誰でも簡単に育てられる植物です。インテリアやプレゼントとしてもとても人気のある観葉植物です。しかし、生命力旺盛で、そのままにしていると大きくなりすぎたり、枝が伸びすぎて締まりのない姿になってしまうことがあります。そこで長期的に美しい姿を保ちながら育てるお手入れ方法を、ご紹介したいと思います。
- 観葉植物パキラのお手入れ方法「切り戻し」
- 切り戻しのやり方や失敗しないコツ
- 切り戻し後のお世話の仕方
- 注意点やポイント
以下のことについてまとめていきます。この記事を読めば、誰でも簡単にインテリアとして長期間観葉植物として保間できるようになると思います。ぜひ、この記事を最後まで読んでこれから育てるものの参考にしてください。
関連記事:パキラの育て方|枯らさないお手入れ方法や栽培方法のコツを紹介
観葉植物パキラは切り戻しが必要
パキラは、日陰で水をかけて育てればとても元気な植物のため、すぐに大きくなります。そのため、切り戻しという作業が必要になってきます。パキラを切り戻しをすることによって、単に形を整えるだけではなく、木の内側まで日光が当たるようになり、枝の生長をサポートする作用があります。 切り戻しはコツを覚えれば誰でも簡単にできるため、下記にて詳しく解説していきます。そもそも【切り戻し】と【剪定】って何が違うの?
切り戻しと剪定はどちらも草花の生長を調整するために行うことです。切り戻しは選定方法の一つになります。切り戻し
伸びすぎた茎や枝を短く、切り詰めて、植物を若返らせるテクニックです。 開花期間の長い草花や成長しすぎてしまった植物に対して行います。剪定
景観を整えるためや植物の生長を調整するために庭木や草花の枝を切って整えることです。どうして切り戻しをしないといけないのか
パキラは、自生地かつ地植えで育てた場合は最大で20Mほどまで大きくなります。そのため室内やベランダなどでパキラを育てる場合、剪定をせずにそのままにしてしまうと大きくなりすぎてしまい、天井に届き株に負担もかかってしまうため、定期的に剪定が必要になります。風通しを良くする
パキラは、生命力旺盛のため育ちすぎると、通気性が悪くなり、全体に栄養を適切に供給できなくなります。パキラ全体に光を届ける
光が届かない部分はパキラ全体に栄養が回らなくなり枯れてしまいます。根元は葉がなくなり伸びすぎたパキラの上の方はたくさんの葉が茂っているという寂しい姿になり、見た目が悪くとても不格好になります。株や茎に負担がかかる
伸びすぎたパキラの先に葉が茂ると重みに耐えきれずに茎が折れたり、大株のものになるとバランスを崩して転倒することもあります。もし切り戻しをしないとどのような影響があるのか
切り戻しをしないといけないことは分かったと思いますが、切り戻しをしないとどのようになってしまうのか、解説していきます。不格好になってしまう
パキラがどんどん伸びてしまうため、葉が密集しバランスが悪くなり、とても不揃いで不格好です。健康に育たずに枯れる可能性も
大きくなりすぎると、通気性が悪くなり栄養を適切に供給できなくなって健康状態が悪くなり、元気がなくなってしまいます。湿気を虫が好むため、害虫被害や病気になる可能性が高くなり、枯れやすくなります。パキラの切り戻しや剪定の方法
パキラは生長が早いため、インテリアとしての美しい姿を保つために切り戻しをした方がいいことは分かりましたが、失敗したら嫌だなと思うとなかなか手が出せませんよね。切り戻しをする時期や、コツなどを解説していきます。適した時期は5月~9月(成長期)に行う
パキラは、中南米に自生する常緑性高木なため、暖かい気候の方が育ちやすく5月から9月までがパキラの成長期になります。 成長期=生育が旺盛な時期に切り戻しをすることによって、カットしてもすぐにまた芽が出てくるため、樹形が整いやすいです。また、成長点とは新しい芽が生えてくる場所で、幹からポコッと出っ張っている部分です。成長点より2㎝ほど上を切ると枝が生える部分を残して剪定をしているため、その後の枝が生えやすくもなります。切り戻し剪定で失敗しないコツ
切り戻し剪定が必要なことだとわかっても、初めて切り戻しをする方はいざやろうと思っても、失敗しないか不安になりますよね。コツを覚えていれば失敗しにくくなるため、確認してみましょう。清潔なハサミやのこぎりを使う
汚れたままのはさみやのこぎりを使うと切り口から雑菌が入り、枯れてしまうという可能性があるため清潔なものを使いましょう。手袋や軍手を着用する
手に付着している可能性のある雑菌や細菌が切り口から侵入するのを防げます。また、手袋や軍手を着用することによって、枝で手を切ることもなくなります。肌が弱い人は、植物の樹液は肌荒れを引き起こす原因になるため着用することをおすすめします。切る場所は幹と木化した部分(成長点)の間を切る
切る場所は、枝元と新芽の上から切り取ります。枝をよく見てみると途中で少し膨らんだ部分があり、そこが新芽になるため、少し膨らんだ部分の上を切り取ってください。パキラの剪定や切り戻しに必要なもの
パキラの剪定や切り戻しに必要なものは- 剪定はさみ
- 園芸用手袋
- 癒合材
パキラの切り戻し剪定の手順
初めての方はパキラを切ることに抵抗があると思いますが、成長期(5月~9月)であれば、2~4週間で新しい芽が生え、枝を伸ばすため安心して切り戻しをしてください。- 完成形に近い写真などを準備し、イメージを固める
- 高くなりすぎないように上に延びる枝を切る
- 枯れている枝は生え際から切り落とす
- 勢いよく外や内側に延びる枝があれば完成イメージに合わせて切りそろえる
- 絡み合っている枝があればどちらかを生え際から切る
- 切り口に癒合材を塗る。
切り戻しや剪定で出た枝葉は挿し木で増やそう
剪定して残った葉は整えて、挿し木にしましょう。なかなか手に入らない種などを、挿し木にすることで、簡単に自分が欲しい分だけ増やすことができます。剪定した枝や葉はそのまま捨てるのではなく、土に植え、水をやり育てていきましょう。覚えておいて損はないため、時間があれば挑戦してみてください。そもそも【挿し木】って知ってますか?
挿し木とは、株の一部を切り取り発根されて増やす方法のことを差します。種からは増やしにくい草花(球根は除く)などに用いることができます。基本的な挿し木の必要なものと手順
挿し木といっても何をどうすればいいかわからない方のために必要なものと手順を紹介していきます。準備するもの
- 剪定用はさみ
- 水
- 土
- 鉢
挿し木を行う手順
- 挿し木にする部分をカット
- カットした部分を整えて挿し穂にする(※挿し穂=挿し木に使うもの)
- 挿し穂を1,2時間水に漬けてから清潔な土に挿す
挿し木後のパキラのお世話
挿し木をした後、パキラが生命力旺盛な植物だからといって大丈夫というわけではなりません。そこで、挿し木後の適切なお世話の仕方についてご紹介いたします。置き場所は日当たりと風通しが良い場所を選ぶ
風通しの良い明るい日陰のところで管理します。水やりは鉢底から漏れるくらいたっぷりと
水はたっぷり与えましょう。土の表面が乾燥してきたら水を与えるなどして、乾燥に注意しながら育てていきます。肥料は新芽が出始めるまで控える
パキラは、日光が大好きな植物になるため、日に当てることで生長が活発になり、剪定したあともぐんぐんと葉を伸ばしていきます。そのため、肥料は新芽が出るまで待ち、2~3週間様子を見て、新芽が生え始め生育が安定してから肥料を与えましょう。パキラの剪定時の注意点やポイント
剪定をするときに、注意点やパキラを枯れさせないためのポイントがあります。ただ剪定をすればいいというわけではないため、しっかりと押さえといてください。植え替えと剪定は同時にしない
植え替えするタイミングは購入してから2,3年後ぐらいです。2,3年くらいたつと、鉢と本体のサイズが合わなくなってくるため、植え替えをする時期も剪定する時期と同じように成長期に植え替えをするといいです。タイミングを逃したら無理をせずに次の植え替えまで待ってください。無理に植え替えをしてしまうと弱ってしまって枯れる可能性が出てきます。同様に、パキラを剪定をすると弱っている状態なので同時期に植え替えをすることも枯れる可能性が高くなります。 様子を見て根が鉢いっぱいになっていたら、古い根を整理し一回り大きな鉢へ植え替えます。大きくしたくない場合は根を整理し、同じサイズの鉢へ植え替えをします。剪定後の新芽はある程度摘んで成長を促進させる【芽かき】
生命力旺盛なパキラは枝をバッサリ切り戻しすると、1か所の成長点からいくつもの新芽が出てきます。ゆくゆくは育ちすぎて混み合い、蒸れにつながったり生長の妨げになるため、適度に新芽を間引くことが大事です。 適度の新芽を間引くことを芽かきといいます。 1つの成長点から1本の芽が伸びるようにある程度伸びてから生育が弱いものを取り除くといいです。挿し木したパキラをハイドロカルチャーで育ててみる
植物を室内で育てるとなると大変ですよね。しかし、ハイドロカルチャーというものが土を使わずに育てる方法で少しでも簡単になるため、ハイドロカルチャーのことを紹介いたします。ハイドロカルチャーは土を使わないので簡単
ハイドロカルチャーとはハイドロボールと呼ばれる人口の土を利用して植物を育てる方法です。土の代わりになる土壌を使うということがハイドロカルチャーの大きな特徴です。ハイドロカルチャーのメリット
ハイドロカルチャーは、植物を育てるときに土を使わないため、とても簡単で人気の方法になります。そこでハイドロカルチャーにすることによってのメリットをご紹介していきたいと思います。清潔で匂いがしない
無菌・清潔なため、病気や虫が寄り付きにくく、室内も清潔にためつことができます。また、匂いもしないため室内で育てることに大変向いています。繰り返し使える
ハイドロボールは、水で洗えば何度でも繰り返し使えますし、劣化の心配もほとんどありません。水の管理が簡単
透明な容器に植えていれば水の残量が見え、水不足になることや根が呼吸できずに腐る「根腐れ」も起こしにくくなります。また、鉢底穴から水が流れ出ることもないため長期の旅行でも水不足にはなりにくいです。どんな容器でも育てられる
室内に合わせた容器を利用できます。また、ハイドロカルチャーにも砂状・石状・ゼリー状など種類も豊富なため、インテリア性が高いといえます。ハイドロカルチャーで育てるときに必要なもの
ハイドロカルチャーには必要なものが大きく5つあります。準備を整えて育てていきましょう。- 底穴の開いていない容器(鉢)
- ハイドロボール(土)
- 水耕栽培用の液体肥料またはイオン交換樹脂栄養剤(肥料)
- 根腐れ防止剤(水が循環しないため、腐らないように老廃物を吸着する役割)
- 水位計(透明でない容器を使う場合のみ使用)
ハイドロカルチャーにする手順
準備が整ったら、さっそく植え替えていきます。- 容器の底に根腐れ防止剤を入れる
- 水洗いし、乾燥させたハイドロボールを容器の1/3ほどまで入れる
- イオン交換樹脂栄養剤を適量振りかける(液体肥料を使う場合は不要)
- 容器の中心にパキラを入れ、ハイドロボールの高さを調整する
- 周りにハイドロボールを敷き詰め、ぐらつかないように入れる
- 容器の1/5~1/4まで水を注げば完成(液体肥料を使う場合は水に溶かして注ぐ)
パキラの切り戻しによくある質問
これまで、パキラの切り戻しについて解説してきました。さらに、皆さんが疑問に思うことについて回答していきます。疑問に思っていることがございましたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。Q. 剪定は冬でも暖かければ行っても大丈夫ですか?
A,暖かい10月・11月上旬ぐらいであれば問題はありません。 まだ、暖かい10月・11月なら問題はありませんが、真冬に切り戻しを行うと枯れてしまうことがあります。もともと中南米に生育している植物のため、寒さにはあまり強くなくたくさん枝を切っても新しい芽を伸ばすパワーはありません。もし冬に剪定を行うのであれば、できるだけ暖かい時期を選んでください。Q. パキラの剪定したい場所はどこを選んだらいいんでしょうか?変なところを切って不格好にしたくないです。
A,芽を出させたい場所の成長点の上を切ってください。 パキラ全体のバランスを見て、芽を出させたい場所を決め、芽を出されたい場所の成長点のうえで切ります。成長点のうえで切ればまた新しい芽が出てきますので樹形を整えやすくなります。Q. パキラが成長しすぎたので丸坊主にしようと思います。これで2回目ですが、パキラに影響はないですか?
A,丸坊主にしても大丈夫ですが、何回もすることはおススメしません。 あまりに成長しすぎでバランスがおかしくなった時に、幹をのこぎりで切り落として、丸坊主にすることは一つの方法です。ただ何回もすると株に相当な負担かかかるため、丸坊主にするのはバランスが崩れてどうしても樹形を整えたいときだけにすることをお勧めいたします。【さっぱり】パキラの切り戻しとその後の育て方を丁寧に解説のまとめ
ここまで、パキラの切り戻しとその後の育て方について解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイント- 観葉植物パキラは定期的に切り戻しが必要
- 定期的に切り戻しをすることによって健康的に美しい姿で育つことができる
- 切り戻しのやり方や切り戻しをした後のお世話の仕方