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テーブルヤシは南国感漂う見た目で、お部屋をかわいらしく演出してくれる人気の観葉植物です。しかし、テーブルヤシを栽培する上で生じる悩みの1つが葉焼け。 そもそも葉焼けとはどういう症状なのか、葉焼けしたテーブルヤシにはどう対処したらいいのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 本記事では、
- 葉焼けとは
- テーブルヤシが葉焼けしたときの症状
- テーブルヤシの葉焼けの原因
- 葉焼けしたテーブルヤシの復活方法
- テーブルヤシの基本の育て方
- 葉焼けと勘違いしやすい症状
について詳しく解説します。本記事を読んで、テーブルヤシを葉焼けさせない育成方法や葉焼けしたテーブルヤシへの正しい対処法を身に付けましょう。 ぜひ最後までご覧ください。
テーブルヤシが葉焼けするってなに?
葉焼けという言葉に馴染みがない方も多いのではないでしょうか。テーブルヤシが葉焼けするとはどういう現象なのわかりやすく解説します。そもそも【葉焼け】ってなんですか?
観葉植物の葉焼けとは、気温が高いことや日光が強いことで葉が焼けてしまう現象のことをいいます。人間でいう日焼けのようなものです。 観葉植物の葉焼けは葉の緑色を保つ緑色色素(クロロフィル)が破壊されることで起こります。品種によって、葉焼けの起きやすさや葉の変色具合が異なることを知っておきましょう。日光の当て方を間違えると葉焼けが起こる
前述の通り、葉焼けの原因の1つは日光の当て方にあります。テーブルヤシを含む観葉植物の成長にとって日光は欠かせません。しかし、適切な方法で日光を与えなければ、葉焼けを起してしまうのです。 育てたい観葉植物の種類によって、どのように日光を当てるのか適切な方法を知っておく必要があります。葉焼けしない育て方やコツ等を一挙紹介
次項以降では、テーブルヤシを葉焼けさせずに育てる方法やコツなどを一挙にご紹介します。正しい育て方を身に付けて、テーブルヤシを健康的に育てましょう。テーブルヤシが葉焼けした時の症状
葉焼けすることでどんな症状が起こるのか知っておくことは、いち早く葉焼けに気付けること、そして素早く対処できることにつながります。ここでは、テーブルヤシの葉焼けの症状を確認しておきましょう。葉の色素が抜けて、葉が白くなってきている
テーブルヤシの葉焼けの症状の1つが葉が白っぽく変色することです。 前述の通り、観葉植物の葉焼けは緑色色素クロロフィルが破壊されることで起こります。つまり、葉の緑色を保っていた色素が壊れることで、葉が白っぽく変色するのです。 葉が白く変色する症状はまだ初期段階であるため、気付いたらすぐに対処し、葉焼けの進行を防ぎましょう。葉の一部が枯れて、茶色く変色している
テーブルヤシの葉焼けが進むと、葉の一部が茶色く変色することがあります。 葉焼けが進行すると、光合成が行われにくくなります。なぜなら、植物の光合成に緑色色素クロロフィルが欠かせないためです。光合成が行いづらくなった葉はじきに枯れていき、茶色く変色します。 つまり、葉が枯れて茶色く変色することは葉焼けが進んでしまっていることを意味するため、茶色くなってしまう前に対処することが必要です。テーブルヤシが葉焼けする原因とは?
なぜテーブルヤシは葉焼けを起こしてしまうのでしょうか。葉焼けの原因を3つご紹介します。原因①:テーブルヤシを置いている場所の気温が高い
葉焼けの原因の1つは、テーブルヤシを育てる場所の気温が高いことです。 30℃以上の真夏日や25℃以上の熱帯夜など、気温が高い状態が続くとテーブルヤシの葉焼けは起きやすくなります。理由は、気温が高いことで葉が高温障害を起こし、緑色色素(クロロフィル)が生成されにくくなるからです。 テーブルヤシを育てる際には、気温が高すぎないように気を付けましょう。原因②:直射日光に長時間当てている
長時間直射日光に当てることも、テーブルヤシの葉焼けの原因です。 強い日光を浴び続けると、テーブルヤシの葉の緑色色素は破壊されます。特に、葉先が細いものは葉焼けが起きやすいといわれているため、細い葉を付けるテーブルヤシはより直射日光を避けなければなりません。 日差しが直接当たらないよう、育てる場所に配慮する必要があります。原因③:屋外から屋内にいきなり移動している
屋外で育てているテーブルヤシを急に屋内に移動させることも、テーブルヤシの葉焼けを引き起こします。 屋内で育てていたテーブルヤシを「今度は屋外で育ててみよう」と移動させることもあるでしょう。しかし、急に明るい屋外に移動させると葉の緑色色素の生成が追い付かず、結果的に葉焼けが起きてしまいます。 屋内から屋外に移動させたい場合は、テーブルヤシを慣れさせるために徐々に環境を変化させましょう。葉焼けしたテーブルヤシはどう対処する?復活方法を紹介!
葉焼けしたテーブルヤシはそのまま放置せず、適切に対処する必要があります。テーブルヤシの葉焼けの復活方法をチェックしておきましょう。室内にテーブルヤシを移動させる
屋外に移動させたテーブルヤシが葉焼けしたのであれば、テーブルヤシを室内に戻しましょう。 前述の通り、急激な環境変化はテーブルヤシの葉焼けの原因の1つです。葉焼けがあるにもかかわらず、そのまま屋外に置いてしまっては、葉焼けはさらに進行してしまいます。葉焼けしている葉を見付けたら、1度室内に入れてもとの環境に戻してあげましょう。 再び屋外に出したい場合は、室内のカーテン越しや屋外の日陰など、段階を踏んで移動させると良いです。直射日光が当たっている場合は遮光したり場所を変える
直射日光が原因で葉焼けを起こしている場合は、遮光したり、直射日光が当たらない場所に移動させたりします。 屋外であれば遮光ネットを利用するのが効果的です。また、室内に置いている場合は、レースカーテン越しに置いたり、日が入る窓から離して育てたりするなど、直射日光が当たらない工夫が必要になります。 屋外・室内問わず、直射日光が当たらないように育成環境を整えましょう。葉焼けした部分は思い切って剪定する
葉焼けした部分は思い切って剪定してしまいましょう。 残念ながら、1度葉焼けを起こした葉が復活し、もとに戻ることはありません。葉焼けした葉は見栄えが悪いだけでなく、周りの健康的な葉に栄養が行き渡ることを阻害する可能性もあります。 葉焼けした葉の剪定は、刃全体を切るのではなく、変色してしまった部分のみを切ると良いです。その際、刃を斜めに入れると、切った後の葉の形が周りの葉に馴染みますよ。テーブルヤシの基本的な育て方で元気に栽培しよう!
ここでは、テーブルヤシの基本的な育て方をご紹介します。テーブルヤシに適した育成環境や正しい水やり方法など、基本をおさえておきましょう。置き場所は室内と室外で違う
テーブルヤシを栽培する際には、置き場所に気を付けましょう。室内と屋外では置き場所が異なるため注意が必要です。室内での置き場所
室内でテーブルヤシを育てる場合は、直射日光を避けた明るい場所を選びます。 テーブルヤシは耐陰性が高いため、室内でも十分に育つ観葉植物です。ただし、暗すぎるのもテーブルヤシにとって悪影響なため、直射日光が当たらない明るい場所で育てるようにしましょう。 また、乾燥もテーブルヤシにとっては成長を妨げる原因になります。エアコンの風が当たらないよう配慮したり、冬場は加湿器を利用して乾燥を防いだりすることが必要です。屋外での置き場所
屋外でテーブルヤシを栽培する場合にも、直射日光が当たらないように注意しましょう。 特に、真夏の日光はテーブルヤシの葉焼けを引き起こす可能性が高いため、日差しが強い場合には明るい日陰に移動させます。前述の通り、遮光ネットを使うのも良いです。 また、テーブルヤシは耐寒性のある観葉植物ですが、あまりに寒すぎると株自体が枯れてしまいます。屋外で育てているテーブルヤシも、冬場は室内に移すようにしましょう。水やりは季節ごとに変えるのがポイントです
テーブルヤシの水やりの量は、季節ごとに調節しましょう。春~夏にかけての水やり
春~夏の水やりは、土が乾いてからたっぷり与えるのがポイントです。 春~夏はテーブルヤシの成長期にあたり、水切れが起きやすくなります。テーブルヤシをよく観察し、土が乾いたことを確認したら、鉢底から流れ出すほどの量の水を与えましょう。 また、葉の表面を霧吹きで湿らせる葉水も1~2日に1回行ってください。葉水は乾燥や害虫の発生予防になります。秋~冬にかけての水やり
秋~冬にかけての水やりでは、徐々に量を減らすことを意識してください。 秋~冬になると、テーブルヤシは休眠期に入ります。休眠期は春~夏ほど水を必要としないため、基本的には土が乾いてから2~3日後に水やりをしましょう。また、冬本番の冷え込む時期は、土の乾きを確認してから4~5日待って水やりする程度でも大丈夫です。 ただし、葉水は春~夏と変わらず、1~2日に1回行ってください。特に、冬は空気が乾燥しがちになるため、葉水で湿度を保ちましょう。土は水はけがいいものにする
テーブルヤシの栽培には、水はけの良い土を用意しましょう。 テーブルヤシは多湿を好む観葉植物です。しかし、水はけが悪く、土が常に湿っている状態では根腐れを起してしまいます。市販されている観葉植物用の土であれば、水はけは問題ありません。もし自分で土をブレンドして使用する場合は、ゼオライトや赤玉土を混ぜることをおすすめします。 水はけの良い土を使用して、根腐れを予防しましょう。肥料は春から秋にかけて与える
肥料は春~秋の成長期に与えます。 置き肥を利用する場合は2ヶ月に1度、液肥を利用する場合は2週間に1度の頻度で、テーブルヤシに与えてあげましょう。肥料はテーブルヤシの成長をサポートしますが、与えすぎには注意が必要です。用量を守って正しく与えましょう。 また、冬の時期に肥料を与えることは逆効果になります。肥料は必ず春~秋の間のみ与えるようにしましょう。葉焼けと間違えない!勘違いしやすい他の症状
観葉植物には、葉焼け以外にもあらゆる症状が起きる可能性があります。葉焼けと勘違いしてしまうと対処を誤ってしまうこともあるため、葉焼け以外の症状もよく確認しておきましょう。葉が茶色や黄色に変色している=根腐れの可能性
葉が茶色や黄色に変色している場合は、根腐れを起している可能性が高いです。 テーブルヤシを育てる際に水を与えすぎたり、水はけが悪い土を使用していたりすると、根が酸素を吸収できず、根腐れを起すことがあります。 根腐れを起している場合には植え替えが必要になるため、見付けたら早急に対処しましょう。葉が黄色くなる=根詰まりの可能性
根詰まりもテーブルヤシの葉が黄色く変色する原因の1つです。 テーブルヤシを適切に管理すると、背丈だけでなく根も徐々に伸び広がります。根が成長し、鉢いっぱいになってしまう現象が根詰まりです。 根詰まりを放置するとじきに株自体が枯れてしまうため、根腐れの場合と同様、植え替えを行いましょう。ただし、根詰まりの場合は、植え替え時にそれまで使っていた鉢よりも1回り大きい鉢を用意するようにします。葉の色が薄くなり枯れてきている=ハダニの可能性
葉の色が薄くなり、枯れてきている場合は、ハダニが付いている可能性があります。 ハダニは高温・乾燥状態が続くと発生しやすい害虫です。一般的には、殺虫剤を用いて駆除しますが、ハダニは薬剤の抗体ができやすいため、何度も使用していると効かなくなることがあります。その場合は、全体を水で洗い流してしましましょう。 ハダニの発生予防には、葉の表面だけでなく裏面にも葉水を行い、湿度を保つことが効果的です。葉焼けするテーブルヤシに関するよくある質問
葉焼けするテーブルヤシに関するよくある質問にお答えします。Q. テーブルヤシの葉の色が薄いんですが、これも葉焼けの症状ですか?
A,明るさが足らないことが原因です。 テーブルヤシの葉の色が薄い場合は、日照不足である可能性があります。もちろん直射日光のような強い日差しの下では葉焼けを起こしますが、反対に育成環境が暗すぎても葉の色は薄くなってしまうのです。 葉の色を薄くしないためには、明るい場所で育てることが必要になります。ただし、暗い場所から明るい場所へテーブルヤシを移動させる際には、徐々に環境を変化させることを覚えておきましょう。Q. テーブルヤシの葉先が黒ずんできてるんですが、これは葉焼けの症状ですか?
A,葉焼けの可能性もあります。 葉先が黒ずんでいるのは葉が枯れてしまっている状態であるため、葉焼けを起こしている可能性があります。しかし、葉の黒ずみの原因は葉焼けだけではありません。水分不足・水分過多・寒さ・乾燥・根詰まりなどあらゆる可能性が考えられるため、1度テーブルヤシの管理の仕方や育成環境を見直してみると良いでしょう。Q. 葉焼けはしてないんのですが、葉先が丸まってきています。元気がないので今後、葉焼けしないのか心配です。
A,空気の乾燥が原因です。 テーブルヤシの葉先が丸まってしまうのは、空気が乾燥していることが原因だと考えられます。もし葉が丸まっていることに気付いたら、葉水や加湿器などで空気中の湿度を保つよう心がけてみてください。 1度丸まってしまった葉は復活することがないため、見栄えが気になる場合は剪定してしまっても良いでしょう。テーブルヤシが葉焼けするとどんな症状?復活方法や防ぐ方法を解説のまとめ
テーブルヤシを葉焼けさせない育て方やコツなどについてご紹介してきました。以下で、本記事の内容を簡単にまとめています。- 葉焼けとは高温や日光などによって葉が焼けてしまう症状を指す。
- テーブルヤシの葉焼けの原因は、高温・直射日光・急激な環境変化である。
- 葉焼けしたテーブルヤシの復活方法は、屋外のテーブルヤシを室内に移動させること・直射日光を避けること・葉焼けした部分を選定することである。
- テーブルヤシの栽培では、育成環境・水やりの量・土の質・肥料の与え方などに気を付ける。
- 葉焼けと勘違いしやすい症状には根腐れ・根詰まり・ハダニなどがある。