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その独特な形が人気の秘訣のガジュマルをご存知でしょうか。根が絡み合う姿から神聖な植物とされていますが、ガジュマル特有の剪定方法をご存知ですか。丸坊主という方法なのですが、「植物を丸坊主にする」って大丈夫なのでしょうか。 そこでこの記事では
- ガジュマルの丸坊主とは?
- 丸坊主にすることのメリット
- 丸坊主にするタイミングの見極め
- 丸坊主の手順
- 丸坊主に必要な道具
- 丸坊主のその後
以上の内容についてご紹介します。 この記事を読んで、ご自身のガジュマルの成長に役立て下さい。
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ガジュマルを丸坊主にするってどういうこと?
植物を「丸坊主」にする、言葉だけではなんとも穏やかではありませんよね。ガジュマルを丸坊主にするとは一体どういうことなのでしょうか。ガジュマル以外の植物ではあまり聞き慣れない言葉ですが、人の髪型のようにさっぱりすることと関係があるのでしょうか。答え:枝葉をばっさり切ることです
ガジュマルを丸坊主にするとは、ガジュマルの枝葉をばっさり剪定してしまうことを指します。ガジュマルの調子が悪くなってしまった時に枝葉を丸坊主にすることで、栄養が幹に集中し回復に専念させることができます。他にも枝が伸びる方向が偏ってしまっているときにも、形を再形成させるため丸坊主を行います。ガジュマルはすぐ成長するので枝葉をカットしないといけない
ガジュマルは条件が揃えば成長速度がかなり早い種類の植物になります。特に日光と水が好きな植物なので、きちんと管理すれば1年で1m程成長する個体もあります。とにかく成長が早いので、枝葉の剪定は頻繁にする作業となります。枝葉が密集してしまうと生育に影響を与えてしまうので注意しましょう。ガジュマルを丸坊主にする方法やコツを徹底解説
剪定をすることも必要ですが、状態によっては丸坊主にすることもおすすめです。初めのうちは- こんなに切り落としてしまって大丈夫?
- 丸坊主のタイミングは?
- どんな状態になったら剪定するの?
ガジュマルを丸坊主剪定にする効果やメリット
バッサリ切り落としてしまう丸坊主ですが、ガジュマルを丸坊主にすることにはどんなメリットがあるのでしょうか。剪定とはまた違った効果があるのでしょうか。丸坊主にする方法を知る前に丸坊主にすることのメリットを見ていきましょう。枝葉が茂ることによるハダニ等の病害虫の被害軽減
ガジュマルは成長が早い植物です。太い幹から青々と広がる葉は、放っておくとすぐにワサワサと茂り始めます。枝葉が密集してしまうと風通しが悪くなります。乾燥しにくい状態が続いてしまうとハダニなどの病害虫が寄りつく原因となってしまいます。適度な剪定は病害虫被害を防いでくれます。ガジュマルの見た目をよくできる
ガジュマルの人気の1つに「独特な形」があります。太い幹と気根と呼ばれる根が複雑に絡み合い、同じ姿が2つとないので自分だけの観葉植物として愛でることができます。ですがガジュマルの成長は操作できないものです。気がついたら変な方向に伸びてしまっていたり、バランスが悪くなっていたりすることがありますよね。そんな時は思い切って丸坊主にしてリセットすることができる強さをガジュマルは持っています。丸坊主にして成長することで形を整えることができるんです。芽が出ないときに新芽を出せる
葉が密集してしまっていると日光が全体に行き渡りません。日光が好きなガジュマルですので密集は成長を鈍化させる原因となってしまいます。中途半端に成長してしまっているのであれば、いっそのこと丸坊主にした方が新芽を出すことに効果的です。生命力が強いので時期や方法を間違えなければ新たな芽が出てきます。芽が出ないときには丸坊主作業を検討しましょう。水枯れ・肥料焼け等で枯れた時に回復に専念させることができる
ガジュマルの体調が悪くなってしまった時も丸坊主は有効な手段です。水やりを忘れて水不足で枯れてしまった時や、肥料を与えすぎることが原因の肥料焼けが起こってしまった時などに丸坊主をします。そうすることで余計な枝葉に栄養が行かなくなり栄養が集中するので回復力が高まります。もちろん回復のためには丸坊主だけでなくその他の条件も整えてあげる必要はあります。ガジュマルの丸坊主に適した時期やタイミング
ガジュマルを丸坊主にするメリットを確認したら、丸坊主を行うタイミングをみていきましょう。いかに生命力が強いガジュマルでも丸坊主をすることは負担がかかります。タイミングを誤ると逆に枯れてしまう原因となるので注意します。またむやみやたらに丸坊主にすることはやめましょう。5月~7月に行うのがベスト
ガジュマルの丸坊主をする時期は成長期である5月から7月に行います。成長期に行うことで、丸坊主にすることのダメージが回復しやすくなります。気温が上がり初めているので新芽が出やすい時期にもなります。元通りになるまでおおよそ1ヶ月くらいかかりますので剪定後にきちんと管理しましょう。冬に丸坊主にするのは絶対にNG!
寒くなる10月〜3月の冬場に丸坊主にすることは絶対にやめてください。冬場は成長が緩慢になっており回復力が落ちてしまっています。そのため丸坊主にしたダメージを回復できずそのまま枯れてしまう恐れがあります。冬場に枝葉が茂ってしまっていて気になる方もいらっしゃると思いますが、冬場の丸坊主は絶対にやめましょう。失敗しない! ガジュマルを丸坊主にするやり方
ガジュマルを丸坊主にするタイミングが理解できたら、残すはいざ実践あるのみです。ここからは丸坊主にする手順をご紹介していきます。あわせて丸坊主にするために必要な道具もご紹介しますので、ご自身のガジュマルにあった道具をご準備してみて下さい。ガジュマルを丸坊主にするために必要なもの
丸坊主の作業は平たく言えば剪定作業になります。ですが、ガジュマル特有の性質から少しだけ通常の剪定とは違う道具を準備しましょう。準備する道具は、- ハサミ(清潔なもの)
- 新聞紙(捨てられる紙)
- 手袋
- 癒合剤
- ゴミ袋
ガジュマルを丸坊主にする手順
道具が準備できたら、早速丸坊主にしていきましょう。大まかな手順は以下の通りになります。- ハサミで太い幹を残して、残りの枝葉をすべて剪定する
- 明るい日陰で管理する
- 新芽が出てくるまで様子をみる
丸坊主にしたガジュマルのその後のケア方法
ガジュマルを丸坊主にする作業で最も大事と言っても過言ではないのが、丸坊主後の管理になります。剪定のダメージを回復しないと新芽も出てこないので、気をつけて管理していきましょう。ガジュマルのケアは丸坊主前の管理に似ていますが、抑えるポイントがいくつかあるので管理の参考にして下さい。置き場所は【日光】【風通し】がポイント
ガジュマルのケアの大事なポイントはズバリ「日光」と「風通し」です。どの状態のガジュマルでも日光と風通しは大切なポイントになるので、基本をおさえることが大事になります。丸坊主の直後は特に注意して管理してあげることが、枯れないための秘訣にも繋がります。1~2週間ほど明るい日陰に置く
丸坊主の直後は1〜2習慣程は明るい日陰に置くように置き場所に注意しましょう。直射日光は苦手なガジュマルですが、明るめの日陰くらいの明るさは必要です。明るさが足りないと徒長と呼ばれる状態になることがあります。徒長は枝がひょろひょろと伸びてしまっている状態のことを指します。明るさが足りないので、枝葉が明るい場所を求めて伸びていくため徒長します。悪い状態ではないのですが、ひょろひょろしているため少し力強さを感じない見た目になってしまいます。そうならないためには適切な光量が必要になるので、枝葉の成長を見守りながら置き場所を探しましょう。風通しの良さを保つことも忘れないようにする
日光と同時に注意したいのが風通しです。風通しの良し悪しは病害虫の発生に関わってきます。風通しが悪くなるとハダニ等の害虫被害に遭いやすくなってしまいます。また切りたてのため病気に弱い状態です。環境を整えるためにもぜひ風通しが良い場所で管理してあげましょう。どうしても風通しが悪いようであれば、サーキュレーターで適度に空気を循環させてあげましょう。サーキュレーターを使う時の注意は、風を当てすぎてしまうと逆に乾燥を招いてしまう恐れがあるので、置き場所に注意しましょう。土が完全に乾いてから水やりをする
水のやり方にも注意が必要です。今までと同じように水をあげてしまうと根腐れを起こす恐れが出てきます。丸坊主の後は枝葉がないので、水分吸収力が下がってしまっています。また枝葉の分の面積がないので蒸発しにくくなっています。水やりのコツは表面の土だけでなく内部までしっかり乾いてから水を与えるようにすることです。表面はともかく内部の乾燥状態はわかりにくいですよね。目安は表面が乾いてから3〜5くらい経過後に水やりするようにしましょう。丸坊主にした直後に肥料は与えない
丸坊主の直後のガジュマルは不安定な状態です。今まであった枝葉がなくなるため、内部では成長にむけて動きはじめています。そのため肥料を与えてしまうと正常な生育の妨げとなってしまう恐れがあるので、丸坊主直後は肥料を与えないうようにしましょう。もし与えるのであれば、新芽が出てきてある程度成長してから与えるようにしましょう。大きく育てるためには適切な管理が効果的です。【知識】気根は剪定しても大丈夫なのか
ガジュマルの魅力とも言える気根。成長とともに幹の途中から細い根を出しますが、この根は丸坊主の時や剪定の時に切り落としてしまっても大丈夫なのでしょうか。せっかく形作られてきているのに切ってしまうのはなんだか忍びないですよね。この気根は切ってしまっても大丈夫なのでしょうか。ガジュマルの【気根】ってなんですか?
気根とは幹や茎からヒョロヒョロと伸びてくる根のことです。この根は成長していくと土へ向かって伸びて、支柱根と呼ばれる栄養の吸収と株を支える支柱の役割をしていきます。なくてはいけないものではなく、ガジュマルでも気根が出たり出なかったりするものなんです。見た目にこだわる方は、気根の形もデザインする方もいらっしゃるようです。ガジュマルの気根は剪定しても大丈夫です
ガジュマルの気根は丸坊主の時に剪定してしまっても問題ありません。成長していくと再び生えてくるので、幹本体を傷つけないのであれば気根も剪定できます。全体のバランスや形が気に入らない時や、生育がいまいちな時には思い切って丸坊主にしてしまいましょう。気根を剪定する際は幹の生え際を剪定すること
気根の剪定は根本から行うようにしましょう。中途半端な長さを残して剪定してしまうと気根から枯れてしまう可能性があるので、切るのであれば気根の根本から切りましょう。切り口から手がかぶれる樹液が出ることがあるので、手袋をすることを忘れないようにしましょう。剪定したら丸坊主の手順でもご紹介した癒合剤で切り口をケアしてあげるようにします。ガジュマルの丸坊主に関してよくある質問
これまでガジュマルを丸坊主にする手順や必要な道具をご紹介してきました。ここでは丸坊主にするうえでよく出てくるご質問をまとめました。手順を知るだけではあまり気づけないご質問をまとめておりますので、ぜひ疑問に思った時は思い出してみて下さい。Q. ガジュマルを丸坊主にしてからどのくらいで再生しますか?
A,茂り始めるのはおおよそ1ヶ月くらい ガジュマルを、丸坊主にして「なかなか芽が出ない」と不安になりながら日々観察すると思います。丸坊主のその後、芽が出始めるのは早ければ1週間くらいで出てきます。ある程度のサイズまで大きくなるのは1ヶ月くらいは必要です。生育の環境を整えることが成長するための大事なポイントになります。Q. ガジュマルの植え替えと丸坊主剪定は同時にしても大丈夫ですか?
A,失敗しないためには別のタイミングで行いましょう 植え替えも丸坊主の剪定もガジュマルにとってはかなり疲労してしまう作業になります。植え替えと丸坊主を同時に行い、あまり大きく環境を変えてしまうと、取り返しのつかないダメージとなってしまい、そのまま枯れてしまう可能性もあります。できるなら植え替えと丸坊主は別々の年に行うと安心でしょう。Q. ガジュマルの丸坊主剪定は暖かい室内であれば冬でもだ丈夫ですか?
A,枯らさないためにも暖かい成長期に行いましょう ガジュマルの管理環境を暖かい室内で管理していたとしても、冬場の丸坊主は避けましょう。暖かい状態で管理し続けないとダメージの回復も捗りません。せっかくの大事なガジュマルの管理に失敗しないように、寒い時期に丸坊主にしたい気持ちをぐっとこらえて暖かくなるのを待ちましょう。ガジュマルを丸坊主ってどういうこと?成功する方法とコツや注意点を徹底解説のまとめ
ガジュマルを丸坊主にする上でのポイントは、- 5〜7月に丸坊主剪定をする
- 冬場の寒い時期には行わない
- 道具を準備する
- 丸坊主後のケアをきちんとする
- 日光と水やりの方法をきちんと守る