多肉植物の水やりの基本を解説!適切なタイミングや水分量を徹底解説

多肉植物の水やりの基本を解説!適切なタイミングや水分量を徹底解説
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目次

サボテンなどの多肉植物は、気軽に部屋で育てられるインテリアとしても親しまれています。また、乾燥した地域が原産である多肉植物は枯れにくく比較的育てやすいのが特徴です。しかし、水やり方法によって育ち方や枯れにくさが変わるため、水やり方法は非常に重要となります。 そこで今回は多肉植物の
  • 水やりをするタイミング
  • 水やりをする時の水分量
  • 水やりをするときの注意点
  • 成長後のケア
  • 水やりに関する質問

について詳しく紹介します。 多肉植物の適切な水やり方法を知っておくことで、枯れることなく丈夫に育てられるでしょう。是非最後までご覧ください。

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多肉植物の水やりってそんなに重要ですか?

多肉植物は、ほとんどが水で構成されています。水を貯えておける植物なので、水を頻繁にあげなくてもその貯えで生きていくことができるとされています。そのような丈夫な多肉植物には水やりが重要なのでしょうか。以下で説明します。

結論:ものすごく重要です!

水を与えすぎると貯えきれずに腐ってしまったり、与えなさすぎても葉の色が変色し枯れてしまいます。そのため、多肉植物が丈夫とはいえ侮れないと言えるため、水やりの方法をよく学び実践することが重要になります。

失敗しない多肉植物の水やり方法について徹底解説

多肉植物は水で構成されていることから、水をあまり与えなくても良いと思いがちですが、適切な頻度と量の水を与えることが大切です。そのため本記事で紹介するポイントや注意点を見て、水やり方法を学び枯らすことなく丈夫に多肉植物を育てましょう。

水やりの前に多肉植物の特徴を知ることが重要

多肉植物はほとんどが水分から構成されている植物であることから、水やりの頻度は少なめでも良いと前述しました。しかし、なぜほとんどが水で構成されているのかというメカニズムを知っておくことで、より水やりの方法を深く学ぶことが出来ます。ここでは、多肉植物の特徴をご紹介します。

砂漠や高山地帯の過酷な環境が原産の植物

一般的には、葉や茎に水を多量に蓄えることのできる植物を多肉植物と呼びます。多肉植物はこの特性から、他の植物では自生できないような雨の少ない過酷な環境でも生息することができます。より深掘りすると、雨の少ない過酷な環境で生き延びるために、水分を多く蓄えられるようになったと言えます。

日本のような【蒸し暑い】環境が苦手

多肉植物が苦手とする環境は、日本のような蒸し暑い夏です。サボテンなどのイメージから夏が似合う、夏が好きな植物と思っている方も多いと思いますが、湿度の高い日本の夏は、乾燥地帯出身の多肉植物には苦手な時期です。しっかりと管理のポイントを掴んで、多肉植物を夏の暑さから守りましょう。

多肉植物の水やりについて徹底解説します!

多肉植物は水やりの回数が少なくて済む分、タイミングが分かりにくいという方もいると思います。普通の草花などは水切れを起こすとクタっと萎れるのでわかりやすいですが、多肉植物は萎れずにじっと水を与えられているのを待っています。ではどんな状態になった時がサインなのでしょうか。

【いつ】多肉植物の水やりの時間帯やタイミング

多肉植物は普通の草花よりサインがわかりづらいとされていますが、毎日観察していれば必ずサインは訪れます。以下で紹介するサインを察知して、多肉植物が水を与えなさすぎて枯れてしまうことは避けましょう。

水やりのタイミング①:葉がしわしわになったとき

多肉植物の水やりは、葉がしわしわになった頃が一つのサインになります。多肉植物は雨が少ない砂漠地帯など乾燥地に多く生息していることから、植物自体が水分をため込み、生き延びられるように進化したと考えられています。そのため、多肉植物の葉にしわが寄っているということは、植物の内部から乾いてきているということになります。

水やりのタイミング②:土が乾いたとき

もう一つのサインは、土が乾いてから数日後に水やりをする方法です。この方法の方が一般的な植物と同様の方法でよく用いられています。土が乾いてから数日後がどのくらいかは季節によって変わります。また、表土に鹿沼土を使うと土が濡れているときは色が濃くなり、乾くと色が白くなるのでわかりやすいです。

水やりの時間帯は夕方から夜に行う

多肉植物へ水やりをする時間帯は、夕方から夜にかけてがおすすめです。多肉植物は昼間は蒸散を防ぐために気孔を閉じて、夕方から夜にかけて気孔を開いて呼吸を始めるため、夕方以降の水やりによって体内にたくさんの水分を蓄えます。連日続いた熱帯夜が急におさまるような涼しい夜や、夕方〜夜にかけてが多肉植物の水やりにオススメのタイミングです。

【どれくらい】多肉植物の水やりの水分量

ここまでで水やりのタイミングをご紹介しましたが、与える水分量はどの程度が適切なのでしょうか。また、季節によって水分量は変化するのでしょうか。以下で注意点も併せてご紹介します。

基本的には鉢底から水が漏れるまでたっぷり!

多肉植物への水やりは、鉢の底穴から流れ出るまでたっぷり与えてください。土が乾ききるまで乾かし、与えるときはたっぷり与える、といったメリハリをつけることを心がけましょう。鉢の中にまんべんなく水がいきわたるようにたっぷりと水やりを行い、鉢底から水がぽたぽたと出るまで与えます。これにより、土の中まで水が染みわたるだけでなく、土中の酸素も入れ替えることができ、根が順調に伸びやすくなります。

与えすぎ注意! 季節ごとに頻度を変える!

多肉植物の水やりで最も注意すべきことは、水やりの頻度が多すぎることです。多肉植物に水やりをしすぎると、根が腐って根腐れを起こしてしまいます。そこで、暑い夏や寒い冬によって土が乾く日数が異なることから頻度も変えなければいけません。以下でご紹介します。

春と秋の水やり(生育期)

春は多肉植物の生育が最も盛んになり、植物の根も活発に動きだすので、鉢の中の土も乾くのが早くなります。1週間に1回を目安とし、土が乾いてからたっぷりと水やりを行いましょう。 特に4~5月は初夏にむけて徐々に気温が高くなりますし、秋にさしかかる9月~10月はまだ残暑が少し残る時期のため、最も気温が高くなる昼間の時間帯は避け、午前中のまだ涼しいうちか、夕方以降もしくは夜中に水やりを行なってください。

夏の水やり(休眠期)

夏場は、早朝のまだ気温が低めの時間帯もしくは、夕方16時以降から夜の時間帯に水やりをするようにします。昼間は気温が上がるので、高温で株が蒸れる原因になりますので避けましょう。

冬の水やり(休眠期)

冬場は、水やり自体もほとんど必要なくなりますが、水やりする時には気温が上がっている昼間に与えるのをおすすめします。 冬場に水やりを極力控えることで、植物内部にため込んだ水分濃度が濃くなり、結果的に寒さに強くなります。水やりはほとんど必要なくなりますが、鉢が小さいと長期間水を貯めておくことができないので、3週間ごとぐらいに鉢の中の土が湿っているかどうかを確認し、水やりを行いましょう。

【ポイント】多肉植物の水やりの注意点

多肉植物の水やりで最も大切なのは、水分量とタイミングです。しかし、多肉植物はそれ以外にも重要な水やりの注意点があります。ここでは基本的なポイントを把握して、正しく水やりをおこないましょう。

①多肉植物の葉ではなく、土に水やりをする

多肉植物は葉に水をかけるのではなく、土に水やりを行いましょう。土の中の根に水を与えるイメージになります。水が葉にかかってしまうと、そこから腐ってしまったり、病害虫の被害にあったりするため、葉に水がかからないように注意しましょう。じょうろを使って、株元に正確に水を与えるようにしてください。

②霧吹きは水やりとしては不十分

霧吹きで多肉植物に水やりをする方もいますが、霧吹きでは十分な水を与えられないため、基本的に水やりの代わりにはなりません。しかし、霧吹きは葉についた害虫を洗い流す効果があります。多肉植物は、害虫被害で枯れる場合もあるので、水やり目的ではなく、害虫対策として定期的に霧吹きで水を吹きつけましょう。

③室内と屋外で水やり方法が変わってくる

多肉植物を育てる場所が室内か室外かで水やりの頻度やタイミングが異なります。室内で育てる場合は、冷暖房による乾燥に注意が必要です。部屋の空気が乾燥していると、多肉植物の葉や土が乾燥しやすくなるため、こまめに状態を確認しましょう。乾燥していれば、臨機応変に水やりを行うことが大切です。 一方、室外栽培の場合は、気温や湿度、風の有無など、天候条件が日によって異なります。水やりの最終的な判断は、室内同様に、自分の目で植物や土の状態を確認しましょう。

【番外編】水やり以外に多肉植物の栽培に重要なこと

番外編として水やり以外に重要なことを説明します。それは日当たりと風通しになります。この二つの要素はどの植物栽培においても欠かせない要素ですので、ポイントを押さえておきましょう。

置き場所は日当たりと風通しがポイント

基本的に多肉植物は室内で育てられるように植木鉢に入れて育てることをお勧めします。その理由として、日本の気候が関係しています。夏や冬で寒暖差が大きく植物のストレスとなってしまうため、時期に応じて多肉植物を移動させて育てましょう。

夏は直射日光を避けて日陰に移動!

夏になると室内も高温になってきますので、直射日光の当たらない日陰や半日陰に移します。直射日光に長時間当てると「葉焼け」の状態になり色が黒ずんでしまう原因になります。

冬は暖かい室内に移動させる

冬は暖かい室内で育てましょう。また日当たりは良くても、外気に接している窓辺は気温がとても低くなっているため、窓辺も避けた方が無難です。寒すぎる場所は多肉植物には適していません。窓から少し離れた日当たりのいい場所で育てましょう。

土は水はけがいいものを選ぶ!

多肉植物の根を湿った状態で長く放置することは望ましくありません。水やりを行った後に、いつまで経っても土の中までしっかり乾燥しないといった事態を避けたいため、水はけがいい土を選ぶことが重要になります。

肥料は与えなくても大丈夫

多肉植物の原生地は肥料分の少ない土であることから、肥料は与えなくても育つ植物です。しかし、与えることで成長が促進する肥料も販売されているため、与えるとしたら生育期の2〜3ヶ月に1回程度にしましょう。

【成長したら】多肉植物のケアで必要なこと

多肉植物がより元気に育つように必要となるお手入れについて解説します。このお手入れは水やりを行い続けて成長した後の多肉植物にとって、大切なお手入れになるため確認しておきましょう。

植え替え

植え替えを行うときには、適切な時期やタイミングを見計らうことがとても大切です。時期としては5月〜9月の暖かい時期になります。適切ではない時期の植え替えや剪定は多肉植物に大きな負担となり、最悪の場合は回復せず枯れてしまうことがあります。

大きくなったら増やす!増やし方3選!

多肉植物の増やし方には大きく3つの方法があります。1つ目は、植物の葉を土に挿して苗にまで育てる葉挿し、2つ目は茎を土に挿す挿し木、最後の3つ目は植物を切り分けて、いくつかの小さいまとまりにして育てる「株分け」です。以下でそれぞれの方法を具体的にご紹介します。

葉挿し

多肉植物の増えてきた葉をもぎって、土の上におくことで繁殖させる増やし方を葉挿しと言います。葉挿しは一般的に発育が良くなる3月〜6月、9月〜10月が最適な時期となります。土の上に置いておくと、ヒゲのような根と子株が出てきますので、土に植えましょう。

挿し木

多肉植物の茎を切って、別の場所に植えることを挿し木と言います。季節や環境によって異なりますが、茎を切って2週間から1ヶ月程度で根が出てきます。その後、カットした茎の乾燥を終えたら、植木鉢などに植え付けます。

株分け

親株から生殖した子株を外す方法を株分けと呼びます。子株を分ける時には、無理に取るのではなく、やさしく取り外します。 親株は古い根を整理してから植え、子株も新しい土に植えます。鉢のサイズが大き過ぎないようにしてください。

【知識】水やりは種類別に与えると効果的!

多肉植物の育て方のコツとして、水やりは特に注意が必要です。種類によって夕方から夜にかけて水やりをしたり、その量は鉢の半分程度にしたりすることができるとより良い成長を見せます。頭の片隅において多肉植物を育てていきましょう。

エケベリアやセダムなどの水やり

蒸れに特に弱い種類です。葉にシワがよってもすぐには水をあげず、その状態で「キープ」しましょう。エケベリアは葉の上に水がたまりやすい構造なので、水やりの際は「株元」に与えましょう。綿棒などで溜まった水は取り除いてあげてください。

ハオルシアやリプサリスなどの水やり

夏に比較的強い種類です。葉にシワがよったら、涼しい夜を見つけて水やりを行いましょう。量は春や秋の成長期の半分ぐらいの控えめが目安です。リプサリスは、熱帯雨林気候の木や岩に養生している種類なので、高温多湿を好みますが、鉢で育てていると根が蒸れやすくなるので、風通しや水のあげすぎに注意しましょう。

多肉植物の水やりに関する質問

ここでは多肉植物の水やりに関するよくある質問をご紹介します。いざ多肉植物を育てようとすると疑問点もたくさんありますよね。多肉植物を育てる前に、ぜひ詳しく知っておきましょう。

Q. 夏は多肉植物に毎日水やりをしてもいいですか?

A,土が乾いてから水やりしましょう 水やりは土の中まで鉢全体がしっかり乾いてからが基本です。これは夏だからという時期は関係なく、冬も同様になります。そのため、頻度としては毎日ではなく、土の状態を目視で確認して水やりを行うことが大切です。

Q. 多肉植物をハイドロカルチャーで育てていますが、ガラス容器に植え替える際に、ハイドロボールは洗浄したほうがいいですか?

A,洗浄しましょう ハイドロボールは無菌状態で用いることが前提としてあります。菌が発生してしまうとハイドロボール自体も腐りますし、植えた多肉植物の根も根腐れを起こしてしまいます。洗浄方法としては、ゴミを取り除いた後に熱湯を回しかけする程度でOKです。気になる方はオキシドールにつけるのも効果的です。

Q. 多肉植物を寄せ植えしていますが、水やりで与える水分量は同じでいいですか?

A,寄せ植えの場合でも土が乾いてから水やりを行いましょう 水やりは土の中まで鉢全体がしっかり乾いてからが基本です。生育期の植物と休眠期の植物を一緒に寄せ植えすると休眠期の植物に水を与えすぎてしまう恐れがありますので、なるべく生育期の時期が重なる多肉植物で寄せ植えしましょう。また、水を与える際にはたっぷりと土全体が浸るように与えましょう。

多肉植物の水やりの基本を解説!適切なタイミングや水分量を徹底解説のまとめ

ここまで、多肉植物の水やり方法やコツ、注意点をご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、
  • 高温多湿が苦手な多肉植物は、ほとんどが水で構成されているため、水のあげ過ぎに注意する
  • 水やりの頻度と量は日々観察して行い、時期によっても異なる
  • 多肉植物の増やし方は3種類ある
でした。多肉植物の種類と飾り方にはいろいろなバリエーションがあり、世界にひとつだけのインテリアを作り出せるのが魅力です。植物は日々表情が変わるので、写真を撮って楽しむのもおすすめです。ぜひ多肉植物のある暮らしを楽しんでみてください。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。