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ドラセナは、初心者でも育てやすいため、非常に人気が高い観葉植物です。長く健康に育てるため、植物には「剪定」という方法を用いる場合があります。剪定といっても、適切な時期や、必要な道具など、どうやって行えばいいのかと疑問が湧いてきますよね。 そこで、今回は
- ドラセナの剪定に適した時期は?
- ドラセナの剪定に必要な道具
- ドラセナの剪定方法
- 剪定した後のドラセナの管理方法
- ドラセナの品種
そもそも剪定って何?
剪定とは、樹木の枝を切り、形を整えることです。伸びすぎた枝や葉を剪定することで、新しい枝に養分を効率よく送ることができ、植物の生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防する効果があります。剪定とは樹木の管理方法の一つ
剪定には、樹木の見た目を美しく整えるだけではなく、以下のメリットがあります。- 樹木の生長を促進する
- 病害虫の発生を防ぐ
- 風通しを良くして倒木を防ぐ
- 落枝による事故を防ぐ
剪定と切り戻しの違い
剪定と切り戻しは、どちらも植物の枝を切ることですが、目的が異なります。剪定:不要な枝葉などを切り落とし、植物の形や健康を整える
剪定を行うことで、植物は光や空気をよく取り入れることができ、病害虫の発生を防ぐことができます。また、見た目のバランスを整えて、健康を保つことができます。切り戻し:形が乱れた観葉植物を鉢の周りに沿う形で大胆に切ること
切り戻しは、鉢の周りに沿う形で大胆に切ることで、形が乱れた観葉植物のバランスを整える剪定方法のひとつです。伸びすぎた枝を途中から切ることで形をリセットし、一定の大きさを維持できます。また、切り戻しを行うことで、残した枝に養分を行き渡らせ、成長を促進します。ドラセナは剪定しなきゃダメ?
ドラセナは剪定を行う必要があるのでしょうか?くわしくお話していきます。生育旺盛でぐんぐん伸びるため剪定が必要
生育旺盛でぐんぐん伸びる植物は、剪定が必要になる場合があります。剪定を行うことで、植物の形を整え、見た目の美しさを維持することができます。剪定した方が植物が健康に育つ!剪定するメリット
剪定を行うことで、植物に日光や風がよく当たるようになり、病害虫の発生を防ぐことができます。また、伸びきった枝を切ることで、全体のバランスを整えて、栄養分を行き渡らせる効果があるため、植物の成長を促進しすることができます。枝の伸びすぎで室内がジャングル状態になることがない
植物は、放っておくとどんどん枝を伸ばし、葉も増えていきます。そのため、枝の伸びすぎでジャングル状態にならないよう、剪定を行うことで伸びを抑え、形を整えてあげましょう。より多くの葉に日光が当たるようになる
植物は日光が十分に当たらないと、葉が黄色く変色し、しおれて枯れてしまう場合があります。剪定することで、葉の間隔を広げ、日光が多くの葉に行き渡るようにすることができます。通気性が良くなることで植物の病気や害虫の予防につながる
植物は日当たりと風通しの良い場所を好みます。剪定をすることで通気性を良くし、病気や害虫の発生を予防することができます。植物全体に栄養が行き渡りやすくなる
剪定をすることで、新しい枝や葉を成長させることができます。新しい枝や葉は、古い枝や葉よりも光合成能力が高いので、植物全体に栄養が行き渡りやすくなります。また、植物の風通しが良くなり、水分や栄養素の吸収が改善されます。ドラセナの剪定に必要なものとは
ドラセナを剪定する時に必要なものを紹介していきます。よく切れる園芸用の剪定ばさみ
ドラセナの剪定をする際は、園芸用の剪定ばさみを用意しましょう。よく切れるように研がれている園芸用の剪定ばさみは、ドラセナの枝をきれいに切ることができます。切り落とした枝や葉などをまとめるための新聞紙
剪定の際は、切り落とした枝や葉が散らばるため、床などを汚さないように、まとめるための新聞紙を用意しておきましょう。新聞紙は、水分や汚れ、剪定した枝や葉から出る臭いを吸収する性質があるため、植物の剪定に必要です。切り口に塗る保護用の薬剤
ドラセナを剪定した後は、切り口部分に薬剤を塗ることで、病気を防ぐことができます。忘れずに用意しておきましょう。ドラセナの剪定に適した時期
ドラセナの剪定に適した時期はいつなのでしょうか?くわしく解説していきます。ドラセナ剪定は植物が元気な生長期に行う
ドラセナの剪定は、日照時間も長く、気温も高い時期に行うのがおすすめです。元気な生長期に剪定を行うことで、剪定後すぐに元気な新芽を生やしてくれます。ドラセナの生長期は5~9月
ドラセナの生長期は、5月~9月です。この時期、ドラセナは新しい枝や葉を成長させ、元気に育ちます。植物が元気な生長期に剪定しないと、植物が傷んでしまう可能性
植物を生長期に剪定し、古い枝から新しい枝に入れ替えてあげることで、株の健康を促進させます。生長期以外では、植物がダメージを受け、枯れてしまう可能性があるため、剪定は元気な生長期に行うようにしましょう。葉焼けを避けるために特に5〜6月中に剪定するのがおすすめ
7月~8月は真夏で日差しが強く、葉が日差しで焼けてしまう恐れがあります。ドラセナの生長期は5月~9月ですが、剪定は特に5月~6月の間に行うのがおすすめです。ドラセナの剪定方法
ドラセナの剪定方法を、順番に説明していきます。適切な手順で剪定し、ドラセナの健康を維持していきましょう。①緑じゃない葉を取り除く
黄色く変色しているなど、緑じゃない葉っぱは、枯れているか、病気や害虫に侵されている可能性があります。変色した葉を選別してを取り除くことで、古い葉から新しい葉へと入れ替えてあげましょう。②伸びすぎた枝を剪定する
伸びすぎた枝を剪定することで、株全体のバランスを整えます。ドラセナの枝は切っても新芽がすぐに出てくるため、思い切ってカットしましょう。③剪定した後は切り口に薬剤を塗ってケア
ドラセナを剪定した後は、カットした部分を清潔に保つことが大切です。切り口に薬剤を塗って忘れずにケアしましょう。病原菌の予防にもなります。剪定し終わった後のドラセナの育て方
剪定し終わったドラセナはデリケートな状態です。様子を見ながら育てていきましょう。剪定後の親株の育て方
剪定後の親株の育て方を、くわしく説明していきます。日光:剪定前より少しだけ日が当たりやすい場所に移してあげる
ドラセナを剪定した後は、剪定前より少しだけ日が当たりやすい場所に移してあげると良いでしょう。ただし、葉焼けをしないように、レースのカーテンを引くなどして、直射日光が当たらない場所に置いてあげましょう。様子を見ながら、徐々に日当たりの良い場所に移してあげてください。風通し:日中だけ戸外に出して風に当ててあげる
ドラセナの剪定後は、日中だけ戸外に出して風に当ててあげましょう。風に当てることで、傷口が乾燥し、病気の予防につながります。肥料:緩効性化成肥料か薄めた液体肥料などを与える
緩効性化成肥料は、ゆっくりと効き目が出る肥料なので、ドラセナを傷めずに成長を促進してくれます。また、薄めた液体肥料を与えてもよいでしょう。肥料の濃度が濃すぎると、ドラセナにダメージを与えてしまう可能性があるので、注意が必要です。剪定で出た枝葉を挿し木にして増やしてみる
ドラセナは剪定で出た枝葉を挿し木として植えることで、比較的簡単に増やすことができます。新しく土を入れた鉢に剪定で出た枝葉を挿し木として植え、増やすことができる
新しい土を入れた鉢に、剪定した際に出た枝葉を挿し木として植えることで、ドラセナは新しく育っていきます。株を増やしたい場合にも、親株の枝を切って挿し木することで、新しく小さい株を増やせます。ドラセナは環境に強い植物なので、挿し木初心者にはおすすめ!
ドラセナは、丈夫な植物で、環境に適応しやすい植物です。そのため、ドラセナの挿し木は成功率が高く、初心者にもおすすめです。剪定したドラセナの越冬方法について
ドラセナは熱帯地方原産で、温度が高い環境を好むため、剪定後は特に冬の寒さに気を付けたい植物です。そこで、剪定したドラセナの越冬方法について、お話していきます。ドラセナは寒さに弱い植物
ドラセナは、熱帯原産のため、寒さに耐える力が弱い植物です。そのため、冬の寒い時期には、室内に取り込んで管理する必要があります。気温が10℃を下回ったら室内に移動させる
気温が10℃を下回ると、ドラセナは寒さで枯れてしまう可能性があるので、室内に移動させましょう。室内に移動させる際は、日当たりの良い場所に置いてください。ドラセナは、日の光を好む植物のため、日光が不足すると、葉が黄色く変色したり、枯れたりすることがあります。暖房の風が直接当たる場所には注意
暖房の風を直接当たる場所にドラセナを置くと、葉が乾燥してしまいます。ドラセナを暖房の近くに置く場合は、葉水をこまめにしたり、加湿器などを使用し、葉の乾燥を防ぐようにしましょう。屋外や窓際などの外気の影響を受けやすい場所は避ける
ドラセナは寒さに弱いため、屋外での生育には向かない植物です。特に冬場はドラセナを窓辺に置いておくと、夜間に外からの冷気にあてられてしまう可能性があるため、注意が必要です。なるべく外気の影響を受けないよう、窓際から避けた場所に置くようにしましょう。水やりの回数を減らす
ドラセナは、寒さに弱いため、冬は生長が鈍くなります。そのため、水やりを頻繁に行うと、根腐れを起こす可能性があります。水やりは、土が完全に乾いてから行うようにしましょう。【豆知識】ドラセナのおすすめの種類!
ドラセナは、品種によって葉っぱの形状や柄が異なり、バリエーションが豊かな樹種です。そのため、好みに合ったものや、さまざまなシーンに合わせた品種を選ぶことができます。ドラセナの種類は現在約50種類ある
幸福の木ドラセナの品種は約50種類以上存在し、葉の形から大きさまで、特徴もさまざまです。そのため、お気に入りのひと株を見つける楽しみがあります。人気品種・おすすめ品種16選!
ドラセナはたくさんの品種があるため、どの株を選べばいいのか迷ってしまいますよね。そこで、ここからは人気でおすすめのドラセナ16品種を紹介していきます。あなたにとっての、ぴったりの株を見つけるための参考にしてみてください。1.ドラセナ・フラグランス(別名:ドラセナ・デレメンシス)
ドラセナ・フラグランスは、約5年に1度ピンポン玉状の白い花を咲かせます。和名は「ニオイセンネンボク」で、花の香りの豊かさや、大型種としての特徴が命名に反映されています。 幹は太く力強く、幅広い葉が生える特徴的な樹形を持ち、葉の斑や色によって品種が派生します。アフリカの環境では6mに成長する大型種もありますが、一般的には15〜180cmのサイズで鉢植えとして販売されています。幹が直立し、側面から葉が芽吹く姿も見られます。2.ドラセナ・フラグランス "マッサンゲアナ"
ドラセナ・フラグランス “マッサンゲアナ”は、葉のエッジが明るい緑で、中心にはクリーム色の斑が入った、爽やかな印象をもつ品種です。マッサンゲアナは、斑入りの葉と真っ直ぐな幹がおしゃれで、贈り物にも人気です。3.ドラセナ・フラグランス "ワーネッキー"
ドラセナ・フラグランス “ワーネッキー”は、直立した幹から伸びた葉の形が細長く、白い縦模様が入った、濃い緑色で光沢があります。ワーネッキーは成長がゆっくりしているため、育て方を工夫すれば長く楽しむことができます。4.ドラセナ・フラグランス “アオワーネッキー”(ヴィレンス)
ドラセナ・フラグランス “アオワーネッキー”(ヴィレンス)は、葉が濃い緑色で細長く、先端が尖っています。葉表面は光沢があり、葉脈がくっきりと浮き出ています。アオワーネッキーは、ワーネッキーに近い品種ですが、白い班はなく、青々とした濃い緑色の葉が特徴です。5.ドラセナ・フラグランス “コンパクタ”
ドラセナ・フラグランス “コンパクタ”は、その名の通りコンパクトな樹形で場所を取らず、整然とした姿が魅力的です。つややかな濃緑の葉が特徴で、上向きに伸びる姿はシックな印象を与えます。コンパクタは生長が遅く、長期間観賞できる特徴があります。6.ドラセナ・コンシンネ(別名ドラセナ・マルギナータ)
ドラセナ・コンシンネは、別名「ドラセナ・マルギナータ」とも呼ばれています。細長くシャープな葉の形状から、エネルギッシュな印象を与える品種です。葉の縁が赤く色づいている品種もあります。 また、「真実の木」とも呼ばれ、風水では「真実さ」や「金運」を象徴するとされています。マルギナータは、特に日の光を好むため、葉っぱをツンと上に立つ樹形にするためには、なるべくたくさんの日光に当てて育てるとよいでしょう。7.ドラセナ・コンシンネ ”トリコロール"(トリカラー)
ドラセナ・コンシンネ ”トリコロール”は、ドラセナ・コンシネの改良品種で、細長い葉に黄色、緑色、赤色の鮮やかな色合いのストライプが入っているのが特徴です。 フランス語で「3色」を意味する「トリコロール」からきており、別名として「トリカラー」とも呼ばれています。8.ドラセナ・コンシンネ ”レインボー"
ドラセナ・コンシンネ ”レインボー"は、ドラセナ・コンシンネの突然変異によって生まれた品種です。 放射状の鋭い葉は赤みが強く、虹のようなグラデーションが特徴です。そのため、レインボーは個性的なインテリアとして人気があります。9.ドラセナ・リフレクサ(別名:ドラセナ・レフレクサ)
ドラセナ・リフレクサは、個性的な樹形と垂れ下がる葉が特徴です。エレガントな雰囲気を持ち、上品なインテリアとして演出することができます。 別名として「レフレクサ」とも呼ばれています。細長い形状の葉をもつコンシンネとは違った、太めの葉っぱが特徴的な品種です。10.ドラセナ・リフレクサ “ソング・オブ・インディア”
ドラセナ・リフレクサ "ソング・オブ・インディア"は、自由に曲がる樹形が特徴的な品種です。長く幅広の葉が特徴で、黄色の斑が縁取りのよう入った葉は、日光によって美しさが増し、明るい気持ちをもたらします。11.ドラセナ・リフレクサ “ソング・オブ・ジャマイカ”
リフレクサ “ソング・オブ・ジャマイカ”は、ドラセナ・リフレクサの代表品種で、ソング・オブ・インディアと同じ種類です。 葉は濃いグリーンで、中心に黄色の斑が入ります。ソング・オブ・ジャマイカは、緑の葉が美しく上に向かって細く生え、葉が柔らかく垂れ下がる特徴があり、上品な印象の株です。12.ドラセナ・ハワイアンサンシャイン
ドラセナ・ハワイアンサンシャインは、希少なドラセナの品種です。流通量が少ないため、ドラセナ上級者によって愛好されています。幹は濃いグリーン色で、長く垂れ下がる葉が幹を覆っており、美しい外見から注目を集めています。 ハワイアンサンシャインの葉っぱは、ツヤのある濃いグリーンに、黄色の鮮やかなストライプがあり、節のあるすっきりとした幹が特徴です。13.ドラセナ・ゴールドコースト
ドラセナ・ゴールドコーストは、新品種の珍しい株です。葉は鮮やかな黄緑色で黄色の縁取りが美しく、存在感のあるスラッとした形状をしています。 明るいグリーンの波打つ葉はエレガントで、お部屋の一角に配置することで爽やかな印象を与えます。また、ゴールドコーストは白い鉢や編み込みの鉢カバーとの相性も良く、おしゃれな雰囲気を演出します。14.ドラセナ・レモンライム
ドラセナ・ワーネッキー(デレメンシス)・レモンライムとも呼ばれます。やや細めの幹枝と幅広の葉を持ち、緑の濃淡と鮮やかなレモンライムの色合いが、おしゃれな印象を与えます。お部屋に飾るだけで、さわやかな雰囲気を演出してくれます。15.ドラセナ・ジェレ
ドラセナ・ジェレは、新しい品種のドラセナです。鮮やかな濃いめのグリーンの葉に、ライムグリーンのラインが入り、スタイリッシュな印象を与えます。明るい色合いで、お部屋の印象を華やかにすることができます。 ジェレは、稀に白い花を咲かせますが、成熟した木でないと花は咲かないため、開花は大変貴重といわれています。16.ドラセナ・サンデリアーナ
ドラセナ・サンデリアーナは、別名「幸福の竹」とも呼ばれ、ミリオンバンブーや開運竹とも言われています。竹のような斑入りの葉と緑の幹が特徴です。 成長すると1〜2メートルになりますが、短く切り揃えたサイズも手に入ります。中国や台湾では縁起の良い木として親しまれ、福をもたらすと信じられています。サンデリアーナの花言葉は「開運」と「長寿」であり、幸運と長い寿命を象徴しています。ドラセナの失敗しない剪定!適した時期から切る場所まで徹底解説のまとめ
ドラセナの剪定方法についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。適切な手順で剪定してあげることで、ドラセナはすぐに新芽をつけて、元気に育っていきます。 今回のポイントは- 剪定や切り戻しを行うことで、ドラセナの成長を促すことができる。
- ドラセナの生長期の中でも、特に5~6月に剪定を行うのがおすすめ。
- 剪定で出た枝葉を挿し木にすることで、新しい株を増やすことができる。