目次
- キンモクセイってどんなお花なの?基本的な情報をご紹介
- キンモクセイの植え方を2種類解説!
- キンモクセイの苗木を植える時期と方法を解説
- キンモクセイの育て方のポイント①栽培場所
- キンモクセイの育て方のポイント②水やりについて
- キンモクセイの育て方のポイント③土について
- キンモクセイの育て方のポイント④肥料について
- 成長したらするべき植え替えと剪定の方法について
- キンモクセイの増やし方をご紹介!
- キンモクセイにつきやすい虫やかかりやすい病気を解説
キンモクセイ(金木犀)はどんなお花なの?
さて、まずはキンモクセイ(金木犀)が一体どんなお花なのかについて、基礎知識を知ることから始めていきましょう。キンモクセイ(金木犀)の基本的な特徴を知ることでより、特徴に合ったベストな育て方をすることができ、何より育てる際の愛着にもつながりますよ。では一緒に見ていきましょう!夏が終わり、秋が近づくといい香りがする植物
キンモクセイ(金木犀)は皆様もご存知の通り、夏が終わって少し涼しさが戻ってきた秋前からから秋が終わるまでの間に開花し、甘く魅惑的な香りを放つ植物です。余談ですが筆者の私も1年の中でも秋のキンモクセイが咲くあの時期が一番好きです。私と同様に、「キンモクセイ(金木犀)のあの香りが好きなんです!」という方もきっと多いでしょう。芳香剤や香水、フレグランスになるほど人気のある植物でもありますからね。キンモクセイの基本情報
それではここからは、キンモクセイ(金木犀)の基本的な情報を解説していきます。この基本情報を知ることで、キンモクセイのことをよく理解でき、実際に育てていく上で必要になる知識を得ることができますよ。では確認していきましょう。科・属名 | モクセイ科・モクセイ属 |
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原産地 | 中国 |
開花時期 | 9月~10月 |
花の色 | オレンジ |
別名 | 木犀花(モクセイカ) |
キンモクセイの花言葉
続いてはキンモクセイの花言葉をご紹介します。キンモクセイの花言葉は4つあり、「謙遜」「気高い人」「真実」「真実の愛」という花言葉が付けられています。ここからは花言葉別にどのような由来を持っているのかなどをご紹介します。謙遜
1つ目は「謙遜」です。秋になるとふんわりと香る甘い香りが、主張の強すぎないちょうど良い香りの放ち方をすることが由来し、「謙遜」という花言葉がつけられたと言われています。「謙遜」という品のある言葉が似合う方にキンモクセイをお贈りしてみてはいかがでしょうか。気高い人
2つ目は「気高い人」です。花言葉「気高い人」の由来は、雨が降るとその小さな花弁が潔く散ってしまうことに由来して名付けられたと言われています。雨が降った後に道端にキンモクセイが散っているのをよく見かけますよね。気品漂う「気高い人」に花言葉を添えてお贈りすることをお勧めします。真実
3つ目は「真実」です。花言葉「真実」は、下の「真実の愛」とも由来が近いと言われており、それは金木犀の香りが由来しています。少しの距離があっても隠しきれない甘い魅惑の香りがすることから、「真実」という花言葉がつけられました。愛を伝えたい方に贈ってみてはいかがでしょうか。真実の愛
4つ目は「真実の愛」です。上の花言葉「真実」と由来は似ており、金木犀の甘く魅惑のある花の香りは、距離が離れていようと香ってくる、どこにあるのか一瞬でわかってしまうほどに隠しきれないことから、「真実の愛」という花言葉が名付けられました。大切な方、パートナーの方などにお贈りすれば、喜ばれること間違いありませんね!
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キンモクセイの植え方は2種類ある
ここまでで、キンモクセイがどんなお花であるか、花言葉がなんなのかがお分かりいただけたかと思います。続いては、キンモクセイの植え方を具体的に2種類ご紹介していきます!これを理解できれば、実際に育ててみることができますよ。ではみていきましょう。大きな場所(庭)がある場合は【地植え】
1つ目の植え方は「地植え」です。地植えとは何かというと、名前の通りなのですが、庭や土地にそのまま植えることです。キンモクセイはうまく生育すれば高さ10mにも及ぶ大きな樹木になるため、基本的には地植えで植えます。地植えが一般的だが小さく育てることもできる
先ほどもお話ししましたが、金木犀は樹高が3mから大きく生育できて10mにもなるので、基本的には地植えで育てます。しかし、「地植え」でなくとも小さくキンモクセイを育てる方法もありますよ!これからご紹介します。あまり場所がなくプランターで小さく育てたい場合は【鉢植え】
それは「鉢植え」です。一人暮らしの方や、戸建てではないお家にお住まいの方も「キンモクセイを育てたい」という方もいらっしゃいますよね。そんな方は、ぜひプランターや鉢で鉢植えしてみてください。ベランダや室内でもOK!
一人暮らしの方や、戸建てではないお家の方にお住まいの方も、ベランダや室内でもキンモクセイを育てることができちゃうのが「鉢植え」最大のメリットです。室内やベランダの日当たりと風通しの良い場所があれば、育てることもできますが、少しだけ注意も必要です。鉢植えの場合は育て方が少し難しいので注意!
「鉢植え」の場合、これからご紹介していきますが、「地植え」よりも育て方が難しいので注意が必要です。しかし、もうすでにそういった難しい育て方の植物を育てたことのある方であれば、そこまで気にしなくてもいいでしょう。 ただ、初心者の方もいるかと思いますので、そういった方はぜひこれから説明していく育て方をしっかりと参考にしていただけたらと思います。キンモクセイの苗木を植える時期と方法
それではここからは、キンモクセイの苗木を植える時期と方法について解説していきます。実際にキンモクセイの苗木から育てるので、もちろん失敗してしまう可能性も0ではありません。なるべく失敗を減らすために、ぜひ以下の情報を参考にして植えてみてくださいね!
3〜4月頃か9〜10月頃が適期
キンモクセイの苗木の植え付け時期は、3〜4月頃か9〜10月頃が適期です。キンモクセイは寒さに弱いので、9〜10月頃の秋に植え付ける場合は寒くなる前に土に根がしっかり定着するように早めに植えましょう。金木犀は種まきではく、苗を植えるのが一般的
なお、キンモクセイは種まきから育てるのではなく、苗を植えるところから育てるのが一般的です。なぜなのかというと、日実は本に生えているキンモクセイは全てがオスであるため種ができません。種ができないので、苗で植えられて日本中でここまで多く栽培されているのは、ある意味面白いですよね。キンモクセイの植え方
キンモクセイは地植えすると、樹高が3m〜10mほどの大きさにまで成長することがあるため、植え付ける場所は広く確保しておきましょう。 それではキンモクセイの植え方の手順を解説していきます。- あらかじめ整備した土に、苗木よりもひと回り大きな穴を掘ります。
- 苗木の根鉢を手で軽くほぐし、古い土を落とします。
- 苗木の株元が地面と同じ高さになるよう植え付けましょう。
- 植えた苗木が倒れないように、土をかぶせてあげましょう。
- バランスをみて植え付けできたら、たっぷりと水やりをします。
- 苗木に高さがある場合などで安定しづらいのであれば、支柱を立ててあげるといいでしょう。これで完成です。
キンモクセイの育て方のポイント①:栽培場所
ここまでは植える方法を具体的に解説してきました。これからは、キンモクセイの育て方において最も重要な「栽培場所」に焦点を当ててお話ししていきます。これをないがしろにしてしまうと、後々後悔してしまうことにもつながってしまうことにもなりかねません。ぜひ集中して読んでいただけたらと思います!日当たりがよく、風通しの良い場所を好む
キンモクセイは寒さに弱くいため、日陰よりも日当たりがよく、風通しの良い場所を好みます。室内はもちろん、屋外でも同様です。しっかりと日の当たる場所に置いておくと花付きが良くなるので、日当たりの良い場所に置くようにしてください。日陰で育てると葉が落ちることがある
また、日陰で育ててしまうと葉が落ちることもあります。育ちが悪くなってしまうこともそうですが、葉が落ちることのないように日当たりを確保できる置き場所にしっかりと置くことが重要です。室内での管理であればなおさら、1日に4〜5時間は最低でも日当たりの良い場所に置くように心がけてください。キンモクセイの育て方のポイント②:水やり
続いてのポイントは「水やり」についてです。「普段からなんとなくで水やりをしています」と言う方も案外多いのでは?ここからは、時期によって水やりの仕方を変えることが一番肝心!というお話ししていきますよ!鉢植えの場合の水やり
まずは鉢植えでキンモクセイを育てる場合の水やりを解説していきます。夏の時期と冬の時期で水やりの仕方を変えることがポイントですよ。夏の時期
夏の時期の水やりを解説していきます。夏の鉢植えのキンモクセイの水やりは、鉢土の表面が乾燥したら水やりをしましょう。水切れを起こして乾燥してしまうと、生育や花付きが悪くなってしまうので注意が必要です。また、受け皿に溜まった水が腐ると害虫の発生を促してしまうので、こまめに捨てるようにしましょう。冬の時期
冬の時期は「休眠期」と言って成長がストップする時期です。そのため、秋から冬は土の表面が乾いてから2〜3日後に水やりをしてください。基本的にはやや乾燥しているくらいの方が安心できることを覚えておきましょう。 この寒い時期に春や夏同様に水やりをするとあっという間に枯れてしまうこともあるので、注意してください。地植えの場合の水やり
雨が多い日本では、一度キンモクセイの根が定着してしまえば、水やりはほとんど行う必要はありません。 しかし、日照が多い時期や雨の降らない時期が続いた場合は、庭の土の表面が乾燥しきっていれば、たっぷりと水やりをします。土の表面だけでなく、土中に十分水が染みこむまで、たっぷりと水を与えるようにしましょう。キンモクセイの育て方のポイント③ 土
お次のポイントは土です。「土であればなんでも良いでしょ!」というわけではありませんよ。これからは、キンモクセイがどんな土を好むか、そして地植えと鉢植え別に土の違いはあるのかなども紹介もするのでぜひ参考にして金木犀を育ててみてくださいね。水はけに良い肥えた土を好む
キンモクセイは水はけの良い土を好みます。水はけが悪く土の中で水分がたまると、花付きが悪くなったり、元気に育たず、最悪の場合根腐れになってしまうこともありますよ。水はけの良い土は市販で販売されているので、ぜひチェックして購入することをおすすめします。地植えの場合
また地植えの場合の土は、周辺の土を弱酸性にしておきましょう。もしアルカリ性になっている場合は、ピートモスなどの酸性の泥炭を少し混ぜて調整してください。その後に、腐葉土や培養土などを混ぜて肥やし、少し湿り気のある状態にしておきます。多湿を嫌うので、やりすぎないようにしてください。鉢植えの場合
鉢植えの場合は、鉢底に軽石を敷き詰めて、赤玉土と腐葉土が7:3になる割合で混ぜた土を入れます。初心者の方はこのようなブレンドは難しいかと思いますので、市販されている園芸用培養土で全然OK。手軽に植えつけることができます。キンモクセイの育て方のポイント④:肥料
最後のポイントは「肥料」についてです。キンモクセイにおいての「肥料」のポイントは、地植えと鉢植えで与える肥料の違いがあることを理解することが大切です。ここからはそれぞれの肥料の違い、肥料の与える時期やどんな肥料の種類を与えるといいかについて詳しくご紹介します。地植えの場合
基本的にキンモクセイは液体肥料は使わず、化成肥料か有機質肥料を使います。しかし、栄養素が足りず元気がない場合には、緊急で液体肥料を使うのは有効的です。 また、地植えの場合はリン酸やカリウムが多く含まれている有機質肥料がおすすめです。有機質肥料は、土を柔らかくするメリットがあるので、地植えに最適です。しかし、天然の肥料なので、栄養素の安定に不安が残るのがデメリットです。鉢植えの場合
鉢植えの場合は、化成肥料がおすすめ。化成肥料は速効性があり、臭いが発生しないので室内でも肥料を与えることができます。寒さ避けのために室内で管理する場合にも、化成肥料を与えることはおすすめなので、室内やベランダなどの鉢植えにおすすめ。【成長したらすること】植え替えや剪定について
ここまでのお話しで、キンモクセイを育てる上で重要な4つのポイントがしっかりとお分かりいただけたかと思います!ここからは、ここまでのポイントを押さえた育て方で実際にキンモクセイが成長した際にするべき「植え替え」と「剪定」についてお話ししていきます。キンモクセイは移植を嫌うので植え替えは不要
キンモクセイは移植を嫌いますので、植え替えは必要ありません。特にキンモクセイは大きくなった後に移植することはできないので、植え替えは必要ないと覚えておくと良いでしょう。地植えした場所、鉢植えした鉢からは基本的に動かさないことが重要です。剪定について
キンモクセイは生長が早い植物です。よく育つので、風通しを良くしたり、好みの高さを保つこと、病害虫の発生を防ぐために、定期的な剪定が必要不可欠ですので、清潔な剪定ハサミを普段から用意しておきましょう。 剪定時期は、新芽が出る前の2〜3月の春頃、もしくは花が咲き終わった11月頃が適切な時期です。なお、キンモクセイの花を長く楽しみたい場合は、春の新芽が伸びたあとの剪定は行わないでください。
関連記事:キンモクセイの失敗しない剪定方法!適した時期からコツまで
キンモクセイの増やし方
キンモクセイの植え替えや剪定について、基本的なことを解説してきましたがいかがでしたでしょうか。重要なポイントをご理解いただけたかと思います。続いてはキンモクセイの増やし方2種類を解説していきます。挿し木
1つ目は挿し木です。「挿し木」とは、剪定によって切った枝を、発根させて増やす方法のことを言います。キンモクセイの挿し木の適期は6月とされており、夏場の作業は炎天下や猛暑日を避けて行なうことをおすすめします。 以下挿し木の手順になります。- まずは挿し木に適した挿し穂を選んで、キンモクセイの枝を切り取りましょう。水分を吸水しやすくするために切り口はナイフで斜めにカット。
- 枝の部分を1~2時間程度水につけ、切り口から水を十分に吸わせます。
- 挿し木の用土はあらかじめ十分湿らせておき、挿し穂を入れやすいように用土に細い棒で穴を開けておきます。必要のない葉っぱは事前に取っておきましょう。
- 最後に苗床にたっぷりと水を与え、乾燥させないように日々水やりをしましょう。新芽が出てきたら無事に成長している証拠です。完成です。
関連記事:キンモクセイを挿し木で増やす!成功率を上げる時期やコツを徹底紹介
取り木
2つ目は取り木です。取り木に適した時期は、キンモクセイの生長期の少し前の5〜6月ごろです。特に梅雨の時期は雨が多く乾燥しないので管理がしやすいですよ。 以下取り木の手順になります。- 2〜3年ほど経ったキンモクセイの幹を選びましょう。
- 幹を1周するように、ナイフで2〜3cm幅の切れ目を幹にぐるっと入れます。
- 切れ目を入った部分から樹皮を剥ぎ取ります。
- 剥ぎ取った部分に、水をたっぷりと吸収させた水苔を巻きつけます。
- その上をビニールなどで覆い、それが取れないようにヒモで結びます。
- その後は、日陰で管理して育てましょう。
- 水苔が乾燥しないように、定期的に水やりをしてください。
- 発根したら、根が出ている下で切り取り、植え付けて完成です。
キンモクセイにつきやすい虫やかかりやすい病気
キンモクセイの増やし方がお分かりいただけたところで、実際に育てていく中で発生する虫やかかりやすい病気について解説していきます。これらを事前に知っておくことで、大切なキンモクセイを守ることができますよ。つきやすい虫について
キンモクセイは白い綿毛のようなガイガラムシがつきやすいです。ガイガラムシは葉の養分を吸い尽くしてしまい、その排泄物で葉っぱに黒いカビを生やす「すす病」もあります。こうなってしまったら、成虫になる前の時期に、2週間に1度の間隔で薬剤散布をすることが一番効果的です。かかりやすい病気について
キンモクセイは風通しのよくない場所に置くと、褐斑病(かっぱんびょう)という褐色の斑点ができてしまいます。こうなってしまったら、傷んだ葉をすべて摘み取理、薬剤を散布し、剪定をして対処してください。キンモクセイの育て方を紹介!苗木の植え方や成長したらすることまでのまとめ
いかがだったでしょうか?キンモクセイの育て方について一から詳しく知ることができたのではないでしょうか!初心者の方から現在育てている方にも参考になったかと思います。 今回の記事のポイントは、- キンモクセイはジンチョウゲ、クチナシと並ぶ「三香木」のひとつ
- キンモクセイは大きく育てたいなら地植えがよく、室内や小さく育てたい場合は鉢植えがいい
- キンモクセイは日当たりを好み、地植えでの水分は雨で十分で、基本的には水やりは必要ない
- キンモクセイは挿し木と取り木で増やせる
- キンモクセイはガイガラムシがつきやすく、病気になると剪定をするか薬剤散布が一番効果的である