大きな葉に切れ込みのあり、一度は見かけたことがあるモンステラに、一回り小さな
ヒメモンステラがあるのはご存じですか?ハート型に見える葉や、コンパクトに育つためモンステラよりもかわいい見た目で、テーブルや棚の上にも置ける観葉植物です。しかし、
モンステラやヒメモンステラは半つる性植物なのでそのままだと茎が倒れたり、他の植物に被さってしまったりと支柱を必要とします。 そこでこの記事では
- ヒメモンステラの基本情報
- 支柱をする理由とメリット
- 支柱を立てる時期
- 支柱の立て方
- おすすめの支柱4選
- 支柱なしで管理する方法
について解説していきます。
最後まで読めば、ヒメモンステラが見た目も株もより良く育てることが出来ますよ。それではまずヒメモンステラについて、じっくり理解を深めていきましょう。
ヒメモンステラとモンステラの関係性
はじめにヒメモンステラとモンステラの
関係性について、ご紹介いたします。モンステラの葉は大きな穴が開いている特徴的な見た目をしているため、観葉植物としてまたはオフィスやお店のグリーンとして人気が高い植物です。
ヒメモンステラも似たような姿をしているため、同じ属と思われがちですが、実は全く別の植物であることが最近分かってきました。
ヒメモンステは正式名称は「ラフィドフォラ・テトラスペルマ」
ヒメモンステラの正式名称は「ラフィドフォラ・テトラスペルマ」といい、モンステラ属ではなくラフィドフォラ属にあたります。ヒメモンステラはしばらく来歴や学名が分かっていなかったそうです。そのため、モンステラ属と混同されて、現在も数種類のものが流通しています。
特定の品種の名前ではなく、色々流通している苗の総称として見た方がよさそうです。
見た目が似ているため同じ品種であると思われやすい
そうはいっても、モンステラとよく似た見た目をしているヒメモンステラ。同じ品種だと思われる方がほとんどです。
東南アジア原産のラフィドフォラ属は、熱帯アメリカ原産のモンステラよりも寒さに弱く冬場10度以上の温度が必要です。モンステラよりも葉が大きくならず、つる状にはって茎がよく伸びます。
ハート型の葉っぱであるためインテリアとして人気
モンステラと同様、ヒメモンステラの一番の魅力は
ハート形の葉っぱにありますよ。
大きな切れ込みと、ハート形の葉っぱが何枚も重なる様子はかわいらしさがあり、恋愛運アップとしても、コンパクトなインテリアとしても人気です。中には、わざと支柱を立てずにハンギングにして自然に垂れ下がる様子を楽しむ方も! コンパクトなため色々な楽しみ方の出来るグリーンです。
ヒメモンステラに支柱は必要なの?
次に、
支柱が必要な理由についてお話していきます。ヒメモンステラは、モンステラと同様につる性、もしくは半つる性植物のために周囲に支えになるものがないと横にはって広がります。また、
自生地では気根を伸ばして他の樹木に張り付いて、上へ日光を求めて伸びるので、家庭で育てる場合支柱がないと、いずれは葉や茎の重さで倒れてしまいます。
真っ直ぐ育てたいなら必要である
ヒメモンステラを真っ直ぐ育てたいなら、やはり支柱が必要です。園芸店では支柱なしで自立している「幹立ち」のモンステラを見かけることがありますが、畑や温室など広い場所で育てられて幹が太くなったものなので、ご家庭で育てる場合ではまず難しいでしょう。
半つる性の着生植物であるため垂れやすい
先ほども少しお話した通り、ヒメモンステラも半つる性の
着生植物に分類されます。着生植物とは、周囲の樹木やフェンスに張り付いて育つ植物のこと。シダやコケ、ヤドリギなどもそうですね。
垂れてしまうと、どうしても隣の植物に被さり見た目が悪かったり、風通しが悪かったりと困ってしまうことがあります。
気根で自身を支えながら生長する
インテリアグリーンとして楽しむ場合、そんなお困りごとを解決するのが支柱を使うこと。ヒメモンステラが気根で自身を支える
性質を利用して、見た目もよく風通しも良い状態で育てましょう。
支柱で茎がまっすぐに立てば、大きな切れ込みやハートの葉をよりじっくりと楽しむことが出来るでしょう。
支柱でヒメモンステラを支えるメリット
このトピックでは、支柱で支える
メリットについてより詳しく確認します。メリットは主に4点。
見た目が良くなること、横幅のスペースを取らないこと、病害虫予防、転倒防止です。具体的にそれぞれのメリットについてまとめましたので、ご自分の悩みに近い項目をぜひ読んでくださいね。
見た目が良くなる
まずメリットの1つめが、
見た目が良くなることです。これは
支柱を使う植物全体に言えることで、成長して葉が重なったり、広がったりして樹形や姿が崩れるのを防ぎます。また支柱そのものをおしゃれなアイアンや木にすればお部屋の雰囲気を統一できるので、インテリアをよりこだわりたい方におすすめです。
横幅のスペースを取らなくなる
メリットの2つめは、
横幅のスペースを取らなくなること。成長して大きくなった茎や葉は当然重さでそのままにしておくと横へ垂れていきます。自然な雰囲気を楽しむのなら、それでも構いませんが、棚やベランダ、リビングなどスペースの問題はつきものです。
横幅をすっきりさせて小物や他の植物と並べても素敵ですね。
通気性が良くなり病害虫予防に
メリットの3つめは、
通気性が良くなり病害虫予防になることです。ヒメモンステラはサトイモ科のため水分を多く欲しがります。水やりを頻繁にすれば心配なのは多湿による病害虫。
支柱で支えて姿を整えれば、じめじめしがちな環境が通気性の良い環境に変わって、ハダニやカビなどの被害が減るでしょう。
茎が伸びすぎ鉢が転倒するのを防げる
最後のメリットは、
茎が伸びすぎ鉢が転倒するのを防げることです。モンステラよりも小ぶりなヒメモンステラとはいえ、強健なので成長が早く、育つと茎が伸び、鉢を含む全体の重心が上へ上がります。そうするとどうしてもちょっとした振動などで鉢が転倒してしまうのです。
茎や葉が折れるほか、根や株全体にダメージを与えるので転倒させないためにも支柱をぜひ使いましょう。
ヒメモンステラに支柱を立てる時期
前のトピックで支柱を使うメリットについて確かめました。
支柱を立てる場合、適した時期はいつ頃なのでしょう。ダメージがかかりにくいよう、植物それぞれ冬に支柱を立てる場合や春や秋に立てる場合があります。ここでは、ヒメモンステラに支柱を立てる際の適した時期をまとめました。
5〜9月の生育期に立てよう
支柱を立てるなら生育期の5~9月がおすすめです。この時期、モンステラの生育が旺盛になり回復が早いので、株へのダメージが少なくて済みます。さらに倒れそうだった茎の位置が正常な位置に戻りやすいんですよ。合わせて生育中に出る枯れ葉を取り除いたり、害虫の駆除したりしておきましょう。
負荷がかかるため、回復の早い時期に
支柱を立てるのはどうしても株に負荷がかかります。そのため、ヒメモンステラの成育が旺盛な時期にすることで少しでもダメージを減らしましょう。
冬は休眠期に入り、この時期は生育がゆっくりです。回復が遅く、かえって株を枯らしてしまう恐れもありますので、支柱は5~9月に立てると覚えてくださいね。
ヒメモンステラの支柱の立て方
支柱を立てるメリットや時期について理解を深めてきたところで、次は具体的に
支柱の立て方を解説します。ヒメモンステラの場合、特に若い株であれば早めに立てておくと生育が安定するでしょう。 必要な道具
- 好みの支柱(先端がとがっているもの)
- ビニールタイ、もしくは麻ひも
ワイヤー入りビニールタイを使うと、片手でも簡単に巻き付けられるので便利ですよ。
1. 自然に見える位置に支柱を挿す
まず
支柱を準備しますが、素材はお好みで構いません。ヤシ殻を使った天然素材の支柱やプラスチックのものまで幅広く売られています。鉢とモンステラをよく観察して、茎が傾いている側に支柱を挿して下さい。
モンステラと支柱の距離感と高さは特に決まりがありませんので、モンステラをしっかり支えることができて、自然に見える場所へ挿しましょう。できるだけ深くまで挿し、支柱がぐらつかないようにしてくださいね。
2. 新しい葉柄を避けて結束のイメージをする
次に支柱へ茎を留めます。ビニールタイや麻ひもで留めるといいでしょう。そしてここが重要。
留める茎は一番新しい葉柄を避けてください。一番新しい葉柄の下部から次の新しい茎が生えてくるため、葉柄と葉柄の間にある茎部分か、2~3番目に新しい葉柄を選んで結束イメージを固めてくださいね。
3.バランスよく結束し矯正する
最後に、イメージが固まったら
バランスよく支柱へ結束していきましょう。しっかりと支えることができ、なるべく自然に見える位置を探します。
一度結束してもあとでバランスを見ながら結束し直せますので、あまり下過ぎるときは外してやり直してくださいね。結束した箇所は株全体が傾いていなければ1か所でもOKです。生長して支えられなくなってきたら、位置を変えて結び直しましょう。
ヒメモンステラにおしゃれでおすすめな支柱
インテリアグリーンとして、さらに
おしゃれに見せるには植物、鉢と支柱を合わせた全体のフォルムを統一することがポイントです。ガーデニング用品はコンセプトに合わせてさまざまな支柱が売られていますし、自分で個性的な支柱を作るのも素敵です。このトピックでは、ヒメモンステラに合う
おしゃれでおすすめな支柱をご紹介します。
好きな長さや素材で選んで良い
支柱を選ぶ時、好きな長さや素材で選んでください。
緑色や黒色の園芸用支柱は、100均やホームセンターでも売られていますし、ヘゴ柱や木材、流木など表面がザラザラしている素材は、水分を吸収し保持しやすいため、支柱にはおすすめです。気になる長さはもちろん自由なのですが、鉢が転倒しないよう長くても鉢の2倍くらいの長さを目安にしましょう。
100均でも買うことができる
100均でも簡単に買うことができるのは緑色や黒色の園芸用支柱です。高さも30㎝~160㎝まで豊富にあります。さらに最近見かけるようになったのは、ガーデニングコーナーの木製の杭です。黒や生成りの杭を支柱がわりにして複数のヒメモンステラを植え付けると、カフェ風インテリアやアメリカンインテリアとの統一感が出るのでおすすめですよ。
ヘゴ支柱
ヘゴ支柱とは、ヘゴという大型のシダ植物を乾燥させた天然素材の支柱です。野生のヘゴは15mを越えるほど大きくなり、不定根をたくさん伸ばします。そのため
つる性の植物をしっかりと支え、なおかつ水気を吸ったり逃がしたりするのが特徴です。流通しているものは40cm~60cmの高さに加工されているものが多いため、ヒメモンステラにもちょうどよい支柱ですよ。
商品名 |
ヘゴ支柱、ヘゴ棒 |
価格 |
¥1,580 |
送料 |
無料 |
特徴 |
ヘゴの樹を乾燥させた天然素材の支柱 |
ココスティック
黒く重厚なイメージがあるヘゴ支柱の替えに、明るくおしゃれな支柱としておすすめなのが
ココスティック。原材料がココヤシの繊維と木の棒なので、ナチュラルインテリアやオリエンタルインテリアに合います。
見た目がナチュラルなのでお部屋に馴染みやすく、高い吸水性としっかりと植物を支える優れた支柱です。
商品名 |
ココスティック |
価格 |
¥1,980 |
送料 |
無料 |
特徴 |
ヤシ殻の高い吸水性と明るくおしゃれな印象 |
プラヘゴ
プラヘゴとは、名前の通りプラスチックでヘゴ棒を模した園芸用品のことです。価格も比較的安価で、好きな高さに自分でカットできますので、簡単で取り入れやすいヘゴ棒と言えるでしょう。プラスチックそのままの見た目なので、ヒメモンステラとの見た目の調和は少し見劣りしますが、網目状になっていますので通気性も抜群です。
商品名 |
プラヘゴ |
価格 |
¥580 |
送料 |
¥715 |
特徴 |
網目状のプラスチック支柱、通気性が良い |
リング支柱
リング支柱とはいわゆるアサガオを育てる時によく使う支柱のことです。最近では100均でも売られており、
株の周囲を囲みますから安定性は高いでしょう。ただし、植物の周囲に支柱が見え、隠すのが難しいためインテリア性は比較的低いです。とりあえずの応急措置としてもおすすめです。
商品名 |
リング支柱 |
価格 |
¥1,399 |
送料 |
無料 |
特徴 |
安定性はあるがインテリア性には低い |
ヒメモンステラは支柱なしでも真っ直ぐできる
おすすめの支柱について解説しましたが、実は
支柱が無くても倒れた株を真っ直ぐにできる方法があるんです。ヘゴ棒が無い場合やどうしても支柱を見せたくない、そんな方にぴったりの方法ですので、ぜひ参考になさってくださいね。
茎を輪ゴムで1つにする方法
支柱がなくても倒れた茎を真っ直ぐにする方法は、
輪ゴムを使う方法です。倒れている茎をひとまとめにして大きな輪ゴムでしばり、完成です。とても簡単なので、順番とコツを確認していきましょう。この時、きつく縛らないように注意してくださいね。
簡単にすぐできる手順
輪ゴムで茎をまとめる
手順について、確認しましょう。特に難しいことはありませんが、応急措置としてするか、茎を折ったりしないように気をつけてください。ただし
見た目はよくありませんから、見た目を気にするならやはりヘゴ棒を使うまでの替えとするか、透明なテグスやタコ糸を使うといいでしょう。
1. 一番古く丈夫な茎を探す
まず、
一番古く丈夫な茎を探します。丈夫な茎の見分け方は、生え方の順番です。
茎の一番下の節が一番古いため、茎も一番太いかと思います。もし一番下の茎が細いのなら太い茎を選んでくださいね。決めたら輪ゴムで留める部分を決めましょう。
2. 垂れている茎と丈夫な茎を輪ゴムで一つにする
一番太い茎を決めたら、次は垂れている茎と優しく合わせます。あまり強く引っ張ってしまうと折れの原因になりますので、そっとつまんでください。そして
大きな輪ゴムであれば、いっぱい広げて輪っかの中に葉と茎を通し、まとめます。大きな輪ゴムがない場合は、輪ゴムを何個かつなげてヒメモンステラの気になる茎をぐるりと囲いましょう。
輪が小さすぎず、大きすぎない輪ゴムを選ぶのがコツ
使う輪ゴムはどんなものでも基本的に構いませんが、
輪が小さすぎず、大きすぎない輪ゴムを選びましょう。小さいと茎や葉、株そのものを傷つけます。大きいと逆に倒れている葉につられて株そのものが倒れてしまいますよ。株の大きさに合わせて
ちょうど良いサイズを見つけてくださいね。
【まとめ】ヒメモンステラの支柱の仕立て方!おしゃれでおすすめの支柱も紹介
ここまで読めば、もうみなさんはヒメモンステラの支柱について詳しくなりました。
コンパクトなハート型の葉が魅力のヒメモンステラを、支柱で管理し、見た目もよく通気性もよくすることができますよ。
- ヒメモンステラは、東南アジア原産のラフィドフォラ属
- 支柱のメリットは、見た目がよくなる、横幅のスペースを取らない、病害虫の予防、鉢の転倒防止
- 支柱を立てる適切な時期は、生育期の5月~9月
- 支柱は倒れている茎と古くて太い茎をまとめるために使う
- おすすめの支柱は、ヘゴ棒、ココスティック、プラヘゴ、リング支柱がある
- 支柱が無い場合には、小さすぎず大きすぎない輪ゴムを使うと良い
使う支柱でお部屋のインテリアに合ったヒメモンステラを楽しむことができますよ。上手に支柱を使って健康な観葉植物を楽しんでくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENにはほかにもたくさんの記事を用意しておりますので、ぜひご覧ください。