ポトスの正しい剪定方法!切る場所や適した時期を知れば初心者も簡単

ポトスの正しい剪定方法!切る場所や適した時期を知れば初心者も簡単
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目次

ハート型の葉っぱがつるのように垂れ下がるのが特徴のポトスは、天井から吊るすハンギングという飾り方もできる人気の観葉植物です。ポトスは生命力が強くぐんぐん茎を伸ばす一方で、定期的な剪定も必要。剪定の仕方には種類があり、切る場所もそれぞれ異なります。 そこで今回は
  • ポトスの剪定に適した時期
  • ポトスの剪定に必要なもの
  • ポトスの剪定方法
  • ポトスの基本的な育て方
  • ポトスの増やし方

を詳しく解説します。 ポトスを剪定するときには失敗しないためにも、切る場所やタイミングを知っておく必要があります。適切な剪定をしておくことでバランスよい見た目にもなり、丈夫なポトスを育てられるでしょう。 ポトスの簡単な増やし方もご紹介しているため、お部屋のグリーンを増やしたい方は必見です。

関連記事:ポトスの育て方|室内での管理法から水栽培の仕方まで徹底解説

ポトスは剪定が必要なの?

ポトスは剪定が必要なの?
初心者でも育てやすいポトスは熱帯地域が原産の植物です。熱帯地域が原産地ではあるものの、日本でも1年中元気な葉っぱを見られる生命力の強い植物。 ポトスはぐんぐん茎を伸ばすため簡単に栽培できる一方で、剪定が必要な植物です。まずはポトスに剪定が必要な理由とやり方について詳しく解説します。

必ずしたほうが良い観葉植物である

ポトスは剪定を必ずしたほうが良い観葉植物です。先ほどもご紹介したようにポトスは成長スピードが早く茎がすぐに伸びてしまいます。茎が伸びたままにしていると葉っぱが茂った状態になるため、日光に当たる場所とそうでない部分が出てきてしまいます。また茎が伸びすぎてしまうと、根から栄養が行き届かず葉の色が悪くなりしおれてしまう原因に。 茎が伸びすぎたことによりポトスが弱ってしまうと、害虫の被害や病気にもかかりやすくなります。そのため茎が伸びて葉っぱが茂ってきたら、早めに剪定しておきましょう。

ポトスの剪定には2種類ある

ポトスの剪定方法には「摘心」と「切り戻し」の2種類があります。剪定方法はポトスの理想の形に合った方で行うといいでしょう。

摘心

摘心は茎や枝先についた芽を摘み取り、生育を促す剪定方法です。植物の茎や枝先に芽ができると早く成長させようと、栄養を先端に集中させます。そのためポトスのように成長スピードの速い植物は枝先にある新芽を放置してしまうと、その部分だけが伸びすぎてしまい不格好になってしまいます。つまり不格好でバランスの悪いシルエットにならないように、バランスよく茎を伸ばすよう促すのが摘心という剪定方法です。

切り戻し

切り戻しは伸びすぎて茂ったシルエットを整える剪定方法で、バランスよいシルエットになるように枝や茎をカットして整えます。茂った茎や枝をカットすることで、日光が当たりやすくなり栄養も全体に行き渡るようにするのが目的です。切り戻しをすることで風通しもよくなるため、害虫予防にもなります。

どこを切るか?いつ切るか?を徹底解説!

ポトスの2種類の剪定方法をご紹介しました。ここからは2つの摘心と切り戻しの2つの剪定方法について詳しく解説します。剪定するときにはいつ切るのか、カットする場所など重要なポイントを抑えておかないと、植物にダメージを与えてしまう可能性も。そのため丈夫な育てるうえでは知っておきたい剪定ポイントを抑えて、元気なポトスを維持しましょう。

ポトスの剪定に適した時期

ポトスの剪定に適した時期
ポトスには2種類の剪定方法がある一方でそれぞれに剪定に適した時期があり、いつでも切っていいわけではありません。剪定は植物を丈夫に保つ一方で、ダメージを与える行為。そのため植物の剪定は適切な時期に行わないと生育に影響を及ぼし、弱らせてしまう可能性もあるため注意が必要です。

【摘心】ポトスが根付いた時期

ポトスは5~7月に植え替えを行うため、その後新しい葉っぱが出始めたころが摘心を行うのにもっとも適した時期。そのため摘心で剪定する時期は、ポトスが根付いたときに行います。成長スピードが速いポトスは、根詰まり予防のために2年に1回は植え替えが必要です。 根詰まりとは根が伸び鉢の中で窮屈な状態になってしまうこと。根詰まりを起こすと水はけが悪くなり水分や栄養をうまく吸収できず、枯れてしまう可能性もあります。そのためポトスなどの成長スピードが速い植物は、定期的な植え替えが必要。 植え替えを行うと水はけや通気性がよくなり、しばらくすると根付いて新しい茎や葉っぱが伸びていきます。つまり摘心は環境を整えて生育が活発になるときに行うのが、もっとも適したタイミングです。

【切り戻し】生育期である5〜9月にできる

ポトスの切り戻しは生育期の5~9月に行います。5~9月はポトスの生育期でとくにもっともよいとされる時期は、生育期の初め。生育期の最初の頃に剪定を行うと回復も早くなるため、元気な茎や葉になります。反対に寒い冬は休眠期といって生育が緩やかな時期のため、冬の剪定は避けましょう

ポトスの剪定に必要なもの

ポトスの剪定に必要なもの
ポトスの剪定に必要なものは主に3つです。剪定に必要なものは少ないため手軽にできる一方で、注意点もあります。丈夫なポトスを育てるためにも、剪定準備をしっかり行いましょう。剪定準備のポイントも知っておくと、失敗なく安全に行えます。

清潔な剪定ばさみ

剪定に必須な剪定ばさみは、必ず清潔なものを使用しましょう。たとえば他の植物を剪定したあとそのまま使ってしまうともしも病気になっていた場合、感染させてしまう可能性があります。そのため、剪定ばさみは毎回、洗って乾燥させたあと除菌シートで消毒をしておくと清潔で安心です。

ゴム手袋

ゴム手袋は自分の身を守るために使用します。ポトスなどの植物は剪定した際に、樹液が出る場合があります。植物から出た樹液は直接肌に触れると、かぶれる場合があるため注意が必要。そのため剪定するときは自分の皮膚を守るためにも、ゴム手袋をしておきましょう。

新聞紙やビニールシートなどの敷物

剪定するときには床が汚れないように、新聞紙やビニールシートも用意しておきましょう。新聞紙もビニールシートもない場合は、45Lのビニール袋をカットして広げて使うのもおすすめです。屋外の庭などで行う場合は無くても問題ありません。

ポトスの剪定【摘心】の仕方

ポトスの剪定【摘心】の仕方
それではいよいよボリュームあるポトスをつくる摘心の仕方をご紹介します。あまり聞きなれない剪定方法の一方で、やり方はとても簡単でポイントは2つだけです。詳しいポイントを抑えて、全体の生育バランスがよくなるよう促しましょう。

ポトスの摘心はとても簡単!

ポトス摘心は伸びた茎の先端にある芽(頂芽)を切るだけです。先ほどもお伝えしたように植物は茎の先にできた新芽を優先して栄養を届けます。そのため茎の先端にできた芽を切ることで全体に栄養を届けられるようになり、下のほう(脇芽)からも新芽がでやすくなります。茎の先端の芽を切るだけのため、初心者でも簡単にできる剪定方法です。

1. 切る場所の頂芽を探す

まずは切る必要のある頂芽を探しましょう。頂芽の探し方は簡単で、伸びた茎の先端付近を軽く触ってみるとわかりやすいですよ。軽く茎を触ってみて先端にあるぷっくりしたところが頂芽になります。

2. 頂芽からハサミで切る

頂芽を見つけてどこを切るか決まったら、あとはハサミで切り取りましょう。このときすべての茎の先端にある頂芽を切り取ると、新しい芽が出るまでに時間がかかります。そのため伸びすぎて気になる茎を選んで頂芽を切り取り、少し引いた場所から全体を見てバランスを整える程度がおすすめです。 全体的にボリュームがほしい場合は、支柱を使う方法もあります。ポトスのようなつる性の植物は垂れ下がるほどに葉が小さくなるのが特徴。そのため葉にボリュームがほしいときは支柱を使ってつるを上に伸ばしてあげると、先端の葉も大きく成長します

ポトスの剪定【切り戻し】の仕方

ポトスの剪定【切り戻し】の仕方
ポトスの切り戻し方法はカットする前に、希望のシルエットをイメージすることから始まります。剪定前にイメージができていないと、時間もかかり失敗のもとになるため注意しましょう。それでは切り戻しの仕方を解説していきます。

1. 全体を眺めて、切った後の姿をイメージする

まずはポトスから少し離れて、切ったあとシルエットをイメージします。このとき葉っぱが重なっている部分や伸びすぎて目立つ場所も見つけましょう。どこを切るかをある程度決めておくと、作業がスムーズになります。

2. 伸びすぎた部分をカットする

完成形をイメージして切る場所が決まったら、いよいよカットしていきます。まずは伸びすぎた部分をカットしましょう。葉っぱが重なっていて生い茂った箇所も思い切ってカットします。

3. 傷んでいる箇所があればカットする

伸びすぎた部分がある程度カットできたら、次は傷んだ箇所も切り落とします。葉や茎の色が薄くなっていたりすると傷んでいる可能性があるため、カットすることで栄養が全体に行き届き元気に復活するでしょう。

失敗しないポトスの剪定のコツ

失敗しないポトスの剪定のコツ
ポトスの剪定するうえで失敗しないためのコツもあります。失敗しないための剪定のコツは、ポトスに限らず他の植物にも応用できるものばかりです。コツを覚えておくと植物の成長がわかりやすくなり、剪定だけでなく植え替えのタイミングも自然とわかるようになりますよ。

間延びしているポトスは思い切って切る

剪定するときに茎が伸びすぎて間延びしているポトスは、思い切って切り落としましょう。間延びとは「徒長」とも呼ばれ日当たりが悪い場合など環境が合わないときなど一部が自分に合った環境を求めて茎を伸ばし、不格好に成長すること。徒長した状態になると見た目だけでなく、生育のバランスも悪くなります。そのため間延びしているポトスは思い切って切り落とし、バランス良いシルエットにしましょう。

摘心は頂芽の位置をしっかり探す

摘心は頂芽の位置をしっかり探してカットしましょう。先ほども述べたように頂芽の位置は茎の先端付近を手で触れて、芽がある部分が頂芽です。目視で探すことも可能な一方で、手で確認したほうが切る場所が正確に把握できます。

冬の季節は避ける

ポトスの剪定は生育が活発な時期に行います。そのため生育が緩慢になる冬の季節の剪定は避けましょう。剪定はポトスを元気にするために必要なことである一方、植物を切り落とすためダメージも与える行為です。そのため回復力がない冬場に剪定をしてしまうと、そのまま枯れてしまう可能性もあります。摘心・切り戻しのどちらにしても、剪定の適切な時期は守りましょう。

切り口から出る白い樹液には注意!

剪定時に切り口から白い樹液がでることがあります。白い樹液は直接肌に触れるとかぶれて酷いときには炎症を起こすため、注意が必要です。剪定時に必要なものでご紹介したように、必ず手袋を着用して行いましょう。小さなお子さんがいるご家庭では誤って触れないように、環境を整えてから剪定してください。

剪定後のポトスの育て方

剪定後のポトスの育て方
無事に剪定ができたら元気に育つように適切な環境で育てましょう。ポトスは基本的な育て方をしておけば、枯れることもほとんどなく簡単に栽培できます。選定後もポトスの好みの環境になるよう置き場所や水やりを行い、元気な葉っぱを維持しましょう。

通常の育て方と同じように育てられる

生命力が強いポトスは剪定後もこれまでどおり、適切な育て方ができれば肥料など特別なお手入れをする必要はありません。ポトスの好みに合った置き場所や水やり方法を行い、成長具合を観察しながら適切なタイミングで植え替えも行うとより元気に育ちます。

直射日光を避けた日当たりの良い場所に置く

ポトスは明るい場所を好む植物のため、日当たりのよい場所に置きましょう。日当たりのよい場所でよく育つ一方で、直射日光に当たると葉焼けを起こすため注意が必要。葉焼けを起こすと葉の色素が薄くなり、茶色く枯れてしまうこともあります。そのためポトスは直射日光を避けた明るい日陰で育てましょう。 窓越しに置く場合は、レースカーテン越しにするなど直射日光が当たらないよう工夫しておくと安心です。

季節のよって水やりの頻度を変える

ポトスには生育が活発な成長期と冬眠状態のようになる休眠期があります。そのため季節によって水やりの頻度も変えましょう。水やりのタイミングは季節問わず、土の状態に合わせて行います。

春〜秋=土が乾いたら水やりをする

ポトスは春~秋は土が乾いたら水やりをします。ポトスは熱帯地域が原産の植物のため、暖かい春~秋が成長期です。そのため気温が暖かい時期は土の表面が乾いたら、たっぷりと水やりをしましょう。 土の表面を確認せずに水やりをしてしまうと、鉢内が過湿状態になります。過湿状態になると根が呼吸できずに根腐れの原因になるため、必ず土の状態を確認しておきましょう。水やりの際は鉢底に溜まった水は必ず捨てておきます。 鉢底に溜まった水をそのままにしておくと、通気性が悪くなり害虫が寄ってくる原因にもなるため注意しましょう。

冬=土が乾いてから数日経ってから

休眠期になる冬は生育が緩やかになるため、土が乾いてから数日置いて見やりをします。鉢を持ち上げて軽いと感じたら、2~3日後に水やりをするといいでしょう。冬に水を与えすぎると根が吸収しきれずに、根腐れを起こすため注意が必要です。

乾燥しないように葉水をする

水やりは慎重に行う一方で、室内ではエアコンの風などで乾燥しやすくなります。そのため室内で育てる場合は季節に関係なく、葉水は毎日しておきましょう。葉水をすることで葉っぱの乾燥を防ぐだけでなく、ハダニの発生も防げます。ハダニは葉全体に発生する害虫のため、葉水をするときは必ず葉裏までしっかり濡らしてくださいね。

根の調子が悪くなってきたら植え替えをする

ポトスは成長スピードが速いため、定期的な植え替えが必要です。そのため最低でも2年に1回は植え替えを行いましょう。また葉や茎に元気がないときや鉢底から根が飛び出ている場合も植え替えを行うと回復します。植え替えに適した時期は生育期の5~9月頃です。植え替え時に根が黒くなっている場合は、ハサミでカットしておきます。 ポトスは水はけのよい土を好むため自分で作る場合は、「赤玉土7:腐葉土3」もしくは「観葉植物用の土」を使用しましょう。生命力が強いポトスは基本的には肥料は必要ありません。しかし早く成長させたい場合は、生育期にのみ肥料を与ると効果的です。ただし肥料は必ず記載されている規定の量を守りましょう。

ポトスは剪定したつるから挿し木で増やせる!

ポトスは剪定したつるから挿し木で増やせる!
ポトスは剪定したつるから挿し木という方法で増やせる植物です。そのため剪定したつるは捨てずに、新しい鉢や水挿しで育てられます。管理がしやすいポトスはお部屋にたくさんあっても手間がかからない植物です。小さなテーブルに飾ったり、カーテンレールから吊るして飾るのも素敵ですよ。

簡単に増やすことができるので初心者にもおすすめ

ポトスを増やす方法「挿し木」は剪定で切り取ったつるで、手軽に増やせるため初心者でも簡単にできます。ポトスで挿し木をする時期は生育期の前半である5~7月が最適。驚くほど簡単にできてあっという間に成長するため、毎日の変化を見る楽しみも増えますよ。

挿し木に準備するもの

ポトスの挿し木に準備するものは次のとおりです。
  • 剪定したポトスのつる
  • 剪定ばさみ
  • 割りばしもしくは竹串
  • 新しい土
剪定ばさみは清潔なものを用意しましょう。割りばしは土をほぐし整えるときに使うため、竹串でも代用できます。挿し木である程度成長してから植え替えたい場合は、ポットに植えてもいいでしょう。鉢の場合は植えるつるの本数に合わせたサイズを選びましょう。

挿し木の手順

挿し木の手順は次のとおりです。
  1. 鉢に土を入れ、湿らせる程度に水を与える
  2. ポトスのつるは10㎝前後の長さにカットする
  3. ポトスのつるに付いた葉っぱは先端部分を3枚ほど残して、残りはカットする
  4. 土の中央部に割りばしでつるを挿す穴を空ける
  5. 穴につるを挿して、ぐらつかないように表面の土を整える
  6. 風通しのよい明るい日陰で育てる
成功率を上げたい場合は、ポトスを植える前に切り口に発根促進剤を塗布するのもおすすめです。切り口に塗布する発根促進剤には「メネデール」などがあり、園芸店やホームセンターで購入できます。 また、つるの葉と茎のあいだにある節(ふし)という部分を残しておくのも、新芽を早く出すポイントです。通常は挿し木をしてから1週間程で根と新芽が出ます。

【まとめ】ポトスの正しい剪定方法!切る場所や適した時期を知れば初心者も簡単

今回はポトスの剪定について詳しく解説しました。 今回のポイントは
  • ポトスには5~7月の植え替え後の根付いたときに行う「摘心」と、5~9月の生育期に行う「切り戻し」の剪定方法がある
  • ポトスの剪定時に使うはさみは清潔なものを使用し、手がかぶれないようゴム手袋を着用して行う
  • 摘心はつるの先端に付いた芽を切り取り、切り戻しでは葉が重なった部分や徒長したところをカットする
  • ポトスは明るい日陰で栽培し水やりは春~秋は土の表面が乾いたら、冬は2~3日置いてから与える
  • 剪定したポトスは挿し木で簡単に増やせる
でした。 ポトスは育てやすくコンパクトで人気の観葉植物です。ポトスが伸びてきたらタイミングをみて剪定をしっかり行い、元気な状態を維持しましょう。正しく剪定できれば挿し木でお部屋のポトスを増やす楽しみもできますよ。 東京寿園ではポトス以外の植物の記事も掲載しております。植物にお困りの際はぜひご活用ください。最後までお読みいただき、ありがとうございました。