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スタイリッシュな葉の形で人気のある観葉植物「ドラセナ」。「幸福の木」の別名でも親しまれており、幸運を呼び寄せる縁起のよい観葉植物として知られています。 ドラセナは毎年決まって花を咲かせる植物ではありませんから、花が咲いたらそれだけで「幸運」と言えます。しかし、ドラセナの花が咲いたら、咲いた花をそのまま放っておいてはいけないことはご存知でしょうか。 この記事では、
熱帯アジアや熱帯アフリカを原産とするリュウゼツラン科の中低木「ドラセナ」。乾燥に強いドラセナは室内など乾燥している場所でも元気に育つため、観葉植物を育てるのが初めてという方でも簡単に育てることができます。熱帯産の観葉植物ですから寒さには弱く、日当たりのよい窓辺など明るい室内での栽培が適しています。 暑さには強いですが直射日光は苦手ですから、直射日光を避けてレースカーテン越しの柔らかい日当たりで育てるとよいでしょう。寒さに弱いため気温には注意が必要ですから、屋外で育てる場合には、気温が10度を下回る前に室内に取り込みます。
- 観葉植物「ドラセナ」の特徴とは
- 花が咲いたら、ドラセナの株がダメになるかも
- ドラセナの花が咲いたら、花を取り除こう
- 花を取り除いた後の処理方法とは
- 縁起のよいドラセナの花を活用するには
まずはドラセナの特徴を振り返ろう
はじめに、ドラセナという観葉植物の特徴について解説します。「花が咲いたらどうしたらよいのか」という花が咲いたときの対処法を知るためには、まずドラセナのことをよく理解することが大切です。初心者での育てやすく、人気のあるドラセナとはどんな観葉植物なのでしょうか。ドラセナの基本情報
科名/属名 | リュウゼツラン科/ドラセナ属 |
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学名 | Dracaena |
和名 | ドラセナ |
原産地 | 熱帯アジア、熱帯アフリカ |
特徴 | 熱帯産の観葉植物であり、暑さに強く寒さに弱い |
色鮮やかな品種が多く、観葉植物好きに人気
「幸福の木」と呼ばれ一番人気のある「ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ」や「真実の木」と呼ばれる「ドラセナ・コンシンネ」をはじめ、ドラセナは多くの品種が流通しています。先が尖っているスタイリッシュな葉の形に加えて、色鮮やかな葉っぱをもつ種類が多いため、観葉植物好きに人気があります。バリエーションが豊富なので、好みの種類を選ぶことができるのも魅力のひとつです。ドラセナの花は香りが強い
ドラセナを育てていると花を咲かせることがありますが、ドラセナの花は香りが強いという特徴があります。花が咲いたら、香りが強いため「臭い」と感じる人もいるかもしれませんが、香り自体はフローラルな良い香りです。 一番人気のある品種の「ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ」の名前に「フラグランス」という言葉が含まれていますが、香りの強さに由来していると言われています。香りに特徴のあるドラセナの花ですから、花が咲いたら香りを嗅いでみてはいかがでしょうか。ドラセナの花言葉は【幸福】
ドラセナの花言葉は「幸福」です。ハワイで「ドラセナを家の前に置くと幸福が訪れる」と言われていることが花言葉の由来で、縁起のよい観葉植物です。めったに花を咲かせないドラセナが花を咲かせたらそれだけで幸福な気持ちになります。また、ドラセナ全体の花言葉は「幸福」ですが、次のような品種ごとの花言葉もあります。- ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアナ:「永遠の愛」「隠しきれない幸せ」「幸せな恋」
- ドラセナ・コンシンネ:「真実さ」
- ドラセナ・サンデリアーナ(ミリオンバンブー):「長寿」「開運」「金運アップ」
ドラセナの花が咲いたら、株がダメになる予兆
ここでは、ドラセナの花が咲いたら注意すべきことについて解説します。ドラセナは毎年決まって花を咲かせるという観葉植物ではありませんが、花が咲いたらドラセナはどんな状態になっているのでしょうか。花があることで株自体の栄養が花に取られてしまう
ドラセナの花の開花時期は秋から冬、10月から12月上旬にかけてです。毎年決まって花を咲かせるわけではありませんが、花を咲かせることでドラセナの株に行き渡るはずの栄養が花にとられてしまっている状態です。他の植物でも花を咲かせると栄養が花に取られてしまうのですが、めったに花を咲かせないドラセナはよりたくさんの栄養を花に取られてしまいます。放置すると株全体の元気がなくなってしまう
花が咲いたらすぐに株全体の調子が悪くなるわけではありませんが、放置すると徐々に株全体の元気がなくなっていきます。ドラセナの花はたくさんの栄養を必要とするため、株全体が枯れてしまう可能性もあります。花に栄養を取られ続ける
花を咲かせたまま放置すると、花に栄養を取られ続けることになります。その分、ドラセナの株自体に栄養が行き渡らなくなってしまいます。栄養を補給するために肥料を与えることも考えられますが、ドラセナの花が開花する時期は植物がぐんぐん成長する成長期ではないため、肥料を与える時期として適当ではありません。休眠期に入る前で植物があまり丈夫ではない
ドラセナの開花時期は10月から12月上旬にかけてですから、休眠期である厳しい冬の直前の時期に当たります。ドラセナがぐんぐん成長する時期であれば花に多少栄養をとられても大丈夫ですが、休眠期に入る前で植物があまり丈夫ではない時期ですから、咲いた花を放置すると株自体に悪影響を及ぼします。ドラセナの株全体が枯れてしまうこともありますから、花が咲いたらあまり時間を置かずに対処することが必要です。ドラセナの花が咲いたら取り除いてしまおう
ここでは、ドラセナの花が咲いたら最初に対処すべきことについて解説します。咲いた花を放置するとドラセナの株自体に悪影響を及ぼし場合によっては株全体が枯れしまうこともありますから、花が咲いたらまずはどのように対処したらよいのでしょうか。木の健康のためにもドラセナの花は早めに取り除く
花を咲かせたままにすると、花に栄養を取られ続けることになります。株全体が枯れてしまうという事態を避けて、ドラセナの株全体を健康で元気に育てるためには、花が咲いたらドラセナの花は早めに取り除くようにしましょう。珍しい花ですから、自然に咲いた状態で鑑賞したい気持ちはわかりますが、そのままの状態で鑑賞するのはちょっとだけにしてなるべく早めに取り除くことが大切です。また、ドラセナの花は蜜を出しますから、花から垂れた蜜で葉っぱや茎がベタベタになってしまこともあります。取り除くことで株全体に栄養が行き渡り元気になる
ドラセナの開花時期である10月から12月上旬にかけては休眠期に入る前ですから、ドラセナの株全体があまり丈夫ではない状態です。花が咲いたらなるべく早めに花を取り除くことによって、ドラセナの株全体に栄養が行き渡ります。そして、栄養が行き渡って株全体が元気な状態であれば、ドラセナの休眠期に当たる冬の厳しい時期を枯れずに乗り越えることができることでしょう。ドラセナの花を取り除いた後の処理方法
ここでは、ドラセナの花を取り除いた後の処理方法について解説します。花が咲いたらなるべく早めに花を取り除きますが、ドラセナの花を取り除いたら次に何をすればよいのでしょうか。処理方法は二つある
ドラセナの花を取り除いた後の処理には、次の2つの方法があります。- 「花を咲かせるために伸びた部分」を根本から切る方法
- 枝ごと剪定する方法
処理方法①:花を咲かせるために伸びた部分を根本から切る方法
枝を残したい場合には「花を咲かせるために伸びた部分」だけを根本から切ります。開花時期は枝の剪定には適さない時期ですから、こちらの方法がおすすめです。それでは、「花を咲かせるために伸びた部分」を根本から切る方法について、具体的な手順を解説します。手順①:茎を切るハサミを熱湯消毒する
茎を切りますので、茎を切るハサミを消毒します。熱湯消毒であれば、ハサミを水洗いしてからハサミに熱湯をかけるだけです。熱湯をかけたハサミをすぐに使うと熱でドラセナが傷んでしまうため、熱を冷ましてからハサミを使用するようにしましょう。手順②:花を咲かせるために伸びた部分だけを、根元から切る
消毒が済んだら、「花を咲かせるために伸びた部分」だけを茎の根元からハサミでスパッと切ります。切り口からの細菌感染を防ぐため、ドラセナを風通しのよい場所において切り口を乾燥させます。なお、切り取ったドラセナの花は、花瓶に入れて飾ってもいいでしょう。処理方法②:枝ごと剪定する方法
枝ごと剪定する方法もあります。枝ごと剪定する方法について、具体的な手順を解説します。手順①:糸ノコギリを熱湯消毒する
枝ごと剪定する場合は糸ノコギリを使用しますが、糸ノコギリを消毒してから使用します。熱湯消毒であれば、糸ノコギリを水洗いしてからハサミに熱湯をかけるだけです。熱湯をかけた糸ノコギリをすぐに使うと熱でドラセナが傷んでしまうため、熱を冷ましてから使用するようにしましょう。できるだけ押しつぶさずにスパッと切ることが望ましいため、糸ノコギリの代わりに剪定用ハサミを使用してもよいでしょう。手順②:切りたい枝を切る(切り口は2〜3cm)
消毒が済んだら、花を咲かせた枝を糸ノコギリなどで切ります。枝を切る場所は、株全体のバランスを考えながら、好みの形になるようなところを選びます。切り口の少し下から新芽が出てきますから、新芽の出てくるところをイメージしながら切る場所を決めるとよいでしょう。 なお、開花時期の秋から冬にかけては本来は剪定に適さない時期ですから、枝の剪定は必要最小限にとどめます。放っておくと大きく育っていくドラセナですが、大きさや形を整えるための剪定はこの時期には行いません。大きさや形を整えるための剪定は、ドラセナの剪定に最も適した時期である5月から6月にかけて行うようにしましょう。剪定後の切り口には保護用の薬剤を塗っておこう
枝の剪定を行う場合には、切り口から細菌感染する恐れがあります。細菌感染を防ぐために、剪定後の切り口には保護用の薬剤を塗っておくとよいでしょう。 また、保護剤には細菌感染を防ぐ役割以外にも、切り口から雨水が侵入することを防いだり、水分や養分が切り口から流出することを防ぐ役割があります。保護剤は、インターネット通販やホームセンターなどで手に入れることができます。ドラセナは中々花をつけないため、花が咲いたら縁起がいいと言われている
ここでは、「幸福の木」という名前で呼ばれることもあり、縁起がよいとされるドラセナの花について解説します。「幸福」という花言葉をもつドラセナの花ですが、珍しいドラセナの花を上手に活用するにはどうしたらよいでしょうか。ドラセナは数年に一度しか花を咲かせない
ドラセナの花の開花時期は10月から12月上旬にかけてですが、毎年決まって花を咲かせるわけではありません。数年に一度しか花を咲かせないとも言われており、その年に花が咲くかどうかは事前にわからないことが特徴です。その年にドラセナの花が咲いたらそれ自体が珍しくて幸運なことなのです。 珍しいドラセナの花を咲かせてみたいと考える方も多いことでしょう。花を咲かせるためには、定期的に植え替えを行うなどドラセナに合った栽培環境を整えることが大切ですから、1〜2年に一度を目安としてひと回り大きい鉢に植え替えを行うと良いでしょう。ただし、ドラセナがどんな条件で花を咲かせるのか、についてははっきりとわかっていませんから、花を咲かせるためには「運」も必要になってきます。花が咲いたら切り取った後に花瓶で飾って幸運を呼び寄せよう
珍しくて幸運なドラセナの花ですから、花が咲いたら切り取った花を花瓶で飾って有効活用してみてはいかがでしょうか。ドラセナに秘められたパワーで、きっと幸運を呼び寄せてくれることでしょう。一輪挿しにして部屋に飾ると綺麗
まっすぐ上に伸びた茎に花をまとっているドラセナは、一輪挿しにして部屋に飾ることをおすすめします。縦長の花瓶に入れれば、花と花瓶の縦のラインがすっきりとして綺麗に見えます。花を楽しむことができるのは数日程度ですから、あまり長く花を楽しむことはできませんが、高さがありますから存在感のあるインテリアフラワーになります。部屋の中に飾ると「幸福」「金運」アップが期待できる
「幸運の木」と呼ばれる観葉植物のドラセナ。そして、「幸福」という花言葉をもつドラセナの花は、部屋の中に飾ることで「幸運」を呼び寄せることを期待できます。 また、風水では葉っぱの先が尖った植物は強いパワーをもち、成長や発展を促すと考えられています。葉っぱの先が尖ったスタイリッシュな葉っぱに特徴があるドラセナには、「金運」アップや「仕事運」アップの効果があるとされています。 切り取ったドラセナの花を捨ててしまうのはもったいありません。切り取ったドラセナの花を部屋の中に飾って、ぜひ有効活用してみてください。ドラセナの花が咲いたらすることとは?開花後の適切な処理方法を解説のまとめ
ここまで、ドラセナの花が咲いたときの対処法から、花を取り除いた後の処理方法、取り除いた花の活用方法まで幅広く解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、- 「幸福の木」とも呼ばれるドラセナは、縁起のよい観葉植物で「幸福」という花言葉を持つ。また、色鮮やかな葉が魅力的で品種によりバリエーションも豊富なため、観葉植物好きに人気がある。
- ドラセナの花が咲いたら、花に栄養を取られて株全体の元気がなくなる可能性がある
- 株全体をダメにしないためには、ドラセナの花を取り除くことが大切
- 花を取り除いた後は、「花を咲かせるために伸びた茎」だけを切る方法と、枝ごと剪定する方法の2つがある。
- 縁起のよいドラセナの花を活用するには、一輪挿しにして部屋のなかに飾るとよい。