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みなさんはインテリアとしても人気のあるシマトネリコという観葉植物をご存じでしょうか。 小さな葉を密集させて生い茂るシマトネリコは涼し気なイメージをお部屋にもたらしてくれます。 しかしシマトネリコを元気に育てるには剪定作業が欠かせません。本記事ではシマトネリコの剪定に不安がある方に向けて以下の内容をまとめました。
- シマトネリコって何
- シマトネリコの剪定時期
- シマトネリコの剪定部位
- シマトネリコの選定方法
シマトネリコとはどんな植物?
シマトネリコは亜熱帯~熱帯地域に生息している常緑樹で、原産地は日本、中国、台湾、フィリピンなどになります。シマトネリコの特徴としては奇数の小さな葉っぱをたくさん茂らせた見た目。上手に育てると涼し気な見た目に育ってくれるので、夏の時期にはピッタリな観葉植物ですよ。モクセイ科トネリコ属の半常緑広葉樹の高木
シマトネリコはモクセイ科のトネリコ属で半常緑広葉樹の高木です。成長速度は凄まじく、1年で50~60cm伸び、自然界にも10mを超えるシマトネリコがあるそうです。そのため自身で育てる場合は剪定を欠かすことが出来ず怠って放置すると、大きくなりすぎてしまうので注意しましょう。庭木として人気
シマトネリコはとても大きく育つため、広いスペースが必要となります。屋内で小さく育てる方もいますが、立派なシマトネリコを育てたいと庭に植える方も多く、庭木としても人気が高いです。初心者でも剪定が簡単
シマトネリコの剪定や手入れは初心者にもでき、プロである必要はありません。その理由について解説していこうと思います。成長が早いため失敗してもすぐに樹形が整う
シマトネリコは生命力が強く成長が早い植物です。そのため剪定部位を誤ってしまっても数か月で元通りになっていたりします。刈り込みをしても枯れづらい
樹形の形を作ったり、樹形の乱れを一気に整えたりする刈り込みは植物にストレスを与えて枯れてしまうこともありますが、シマトネリコは生命力が高く枯れにくいです。剪定ばさみで簡単に切れる
園芸店などで販売されている剪定ばさみは植物用に作られているので簡単に切ることができます。反対に通常のハサミでは切れ味が悪く植物の細胞を押しつぶしながら切ってしまいます。細胞を傷つけずキレイに切断できる剪定ばさみを使うようにしましょう。シマトネリコの剪定の時期
ここでは基本的なことであるシマトネリコの剪定時期について解説します。剪定の時期を誤ってしまうと生命力の強いシマトネリコと言えど、枯れる危険があるので不安のある方はご覧になってくださいね。基本的には冬の寒い時期を避ければいつでもよい
シマトネリコは春~秋が成長期で、冬には休眠期に入ってしまいます。回復力がない、真冬の寒い時期に剪定を行ってしまうとそのまま枯れる恐れがあるので避けるようにしましょう。適期は真冬を避けた11月頃~3月頃
剪定に適した時期は真冬(1月~12月)を避けた11月~3月ごろ。成長期前に剪定して樹形を整えておくことで、春~秋の成長期にはきれいな形で葉っぱを茂らせてくれますよ。剪定の強さによって時期を選ぶとよい
真冬の寒い時期を避ければいつでも剪定できますが、剪定の強さに合った時期を選ぶことで枯れるリスクを抑えてより安全に剪定することができます。次の見出しからは時期ごとに剪定の強さを説明していくので参考にしてくださいね。初春~梅雨明け(3月~7月頃)
成長期が始まる3月から7月までの剪定強さを紹介します。バッサリと強剪定を行って問題ない
3月~7月は成長期で元気な時期なので、大きく剪定(強剪定)しても問題ありません。バッサリ切り落としても5~7月の間にすぐに回復してくれます。6月は花芽がつくため、花や実を鑑賞したければ剪定を控える
シマトネリコの花や実を鑑賞したい方は6月に剪定をしないようにしてください。咲かせてくれる稲穂上の白い花はシマトネリコの魅力の1つですよ。8月は切り口から水分が抜けやすく、枝葉が枯れることがある
暑い8月ごろに剪定をしてしまうと切り口から水分が抜けやすいので、剪定したシマトネリコの枝葉が部分的に枯れてしまうことがあります。暑い8月での剪定は避けてください。秋(9月~10月)
9~10月の秋の時期の剪定方法について解説していきます。秋に強剪定はしない
秋に強剪定をしてしまうと、新しく出てきた新芽が寒さや早霜で傷んでしまいます。秋の強剪定はやめておきましょう。剪定するなら不要な細い枝を切り、形を整えるなど軽めに
9~10月は寒くなる時期で剪定後の新芽が寒さで傷んでしまうことがあります。少し樹形を整えるくらいに抑えましょう。冬(12月~2月)は剪定をしない
真冬の時期である12月~2月に剪定はしないでください。休眠期で回復力がないため剪定をしてしまうと、そのまま枯れてしまう危険性があります。シマトネリコの失敗例
シマトネリコを剪定成功時のビフォーアフターや剪定の失敗例をいくつか紹介します。よくある例なので、不測の事態に対応できるよう参考に見ていってくださいね。成功したときのビフォーアフター
シマトネリコの剪定成功時のビフォーアフターを紹介します。成功例からも剪定のコツを学ぶことができるので参考に見ていってくださいね。大きさはそのままに、茂っていた枝葉がさっぱりしている
骨格となる幹や枝を残して、葉っぱが多く茂っている部分を剪定することで植えたばかりのようにスッキリさせることができます。大きさをそのままで剪定したい方は幹や枝以外を重点的に剪定する方法がおすすめですよ。全体のバランスが整っていて違和感がない
幹や枝を残して剪定することで自然と全体のバランスが整います。あからさまに伸びすぎた枝は剪定する必要がありますが、それ以外で剪定バランスに困った場合は枝や幹を残しながら葉っぱだけを切り落とすことで見た目をキレイに整えることができます。失敗例
次に失敗例を紹介します。失敗例は誰でもよくあるケースなので、これからシマトネリコを育てようと考えている方は必ず確認しておきましょう。葉っぱがほとんどなくなってしまう
剪定作業は一度切ってしまうと元に戻すことができません。そのため葉っぱが密集しているからといって剪定しすぎると、少し寂しい見た目になってしまうため切り過ぎには注意してください。枝先に葉が集中するので、バランスを見ないと不自然に
シマトネリコの葉は枝先に集中します。全体的に満遍なく剪定していると不自然な見た目になります。時々離れたところから確認することで、不自然な部分を作らない安定した剪定ができますよ。失敗しないための剪定の注意点
剪定の失敗を避けるために注意点がいくつか存在します。対応方法も一緒に紹介しますので参考に見ていってください。一度にたくさん切らず、気になるところを数本ずつ
気になる部分を数本切ったら、全体を小まめに確認するようにしましょう。剪定を一度にたくさん切らず、細かく分けることで切り過ぎのリスクを下げることができます。葉が重なりあって影にならないようにする
葉が重なると下の葉に日光が当たらず、光合成ができなくなり成長を阻害してしまいます。剪定時は樹形も大切ですが、それぞれの葉っぱの日当たりを意識して重なっている部分はスッキリさせましょう。ハサミは清潔なものを使う
剪定に使うハサミはアルコール消毒や煮沸消毒した清潔なものを使うようにしてください。剪定した時、ハサミに付着した菌が切り口から入ってしまうことがあります。細菌が切り口に付着してしまうと、切り口から新芽がでてこなくなる可能性も出てくるので、使う剪定バサミは清潔にしておきましょう。シマトネリコの剪定ではどこを切るとよい?
シマトネリコの剪定はどこを切るか困ってしまう方も少なくないと思います。具体的な剪定部位を初心者にも分かりやすいよう細かく解説していきます。高さを抑える剪定
ここではシマトネリコの高さを抑える剪定のコツについて解説していきます。控えめな大きさに育てたい方は参考にご覧になってくださいね。大きくなりすぎたら、数年に1度芯止めをする
芯止めとは1本ある主幹(一番太い幹)の上部を切り落とすことです。ただし太い幹を剪定するのはシマトネリコにとって大きなストレスとなってしまいます。シマトネリコの回復力の高い春の時期に行うことをおすすめします。芯止めは上方向の成長を弱めることができるので、大きくなりすぎた場合は数年に1度行いましょう。最も高く伸びた枝か、その少し下を切る
単純な方法ですが最も高く伸びた枝を剪定することでも、高さを抑えることが出来ます。高い枝を切り落とすのは、高いところにアクセスする労力や小まめな剪定が必要となりますが太い幹を切らないため、シマトネリコに負担を与えずに済みますよ。幅を詰める剪定
高さの次は横幅を小さくする剪定について紹介します。庭やお部屋のスペース確保には必要な剪定になりますので、ぜひ見ていってください。遠くから見て楕円になるシルエットをイメージする
シマトネリコの一般的な樹形は楕円です。綺麗に剪定したい場合は最終的なゴールとして横長の楕円形をイメージしてください。その形に沿い、樹形を乱す枝を切っていく
楕円形をイメージ出来たら、その樹形を目指して不要な枝を剪定してください。離れて小まめに確認しながら剪定することで失敗のリスクを低くすることができますよ。混みあった不要な枝葉を落とす剪定
次に紹介するのは、葉っぱが密集した部分を剪定方法です。密集している場所を闇雲に剪定すると不自然な見た目に仕上がったりするので、どこを切るか分からない方はぜひ参考にみていってください。不自然な方向に生えていたり、他の枝に絡んでいる枝を切る
遠くから全体的な状態を観察し、不自然な方向に伸びている枝や他の枝に絡んでいる不要な枝を剪定してください。樹形を整えるには枝の伸び先をよく見ることが大切です。切る場合はなるべく付け根や分岐点から
邪魔な枝は先端の方ではなく、付け根や分岐点からバッサリ切り落としてください。その枝は残しても樹形を乱すことが決まっているので、根元から無くすほうがいいケースが多いです。葉全体に日光が当たるくらいまで剪定する
重なった葉っぱを剪定し、全体の葉っぱに日光が当たるように剪定する「透かし剪定」というものが存在します。葉っぱが重なると下の葉に日光が届かず、光合成ができません。光合成が出来なければ成長が阻害され、シマトネリコが大きくならなくなります。全ての葉っぱに日光が当たるように透かし剪定をしましょう。根元の枝を落として見た目をすっきりさせる
シマトネリコがモッサリしていたら何本か根元から枝を切り落とすことで、見た目がスッキリします。全体的に日光が当たるバランスの良い樹形にもなるので根元からの剪定はおすすめですよ。シマトネリコの剪定の方法
シマトネリコの剪定方法を準備物から注意点、手順を図解を使って細かく解説していきます。図解解説で初心者の方にも分かりやすいので、ぜひ参考に見ていってくださいね。用意するもの
シマトネリコの剪定に必要な道具を紹介していきます。剪定ばさみ
剪定ばさみは枝や葉っぱを切り落とすのに必要な道具となります。ハサミやカッターでも剪定はできますが、切れ味が悪いと植物の細胞を潰してしまうので園芸用である剪定ばさみを用意しましょう。ノコギリ
太い幹や枝は剪定ばさみでは切れないことがあります。そういった時はノコギリが必要になるので準備しておきましょう。高枝切りばさみ
シマトネリコは成長速度が早い植物なので、高い枝を剪定するケースも多くあります。脚立を使った高い枝へのアクセスは危険なので地面から高い枝を剪定できる高枝切りばさみもあるといいでしょう。癒合材
剪定後の切り口に癒合材を塗ることで、切り口に細菌が付着したり、養分が流れ出てしまうことを防ぐことができます。いずれも枯れてしまう原因なので癒合材も準備しておくことをおすすめします。シマトネリコの剪定のポイント
シマトネリコを剪定するときに注意するポイントについて解説していきます。枝の根元や分岐点から切り落とす
春の時期に行う強剪定では枝の根元や分岐点からバッサリ切り落としましょう。新しい芽が出てきたきれいなシマトネリコに生まれ変わりますよ。切り過ぎたと思うくらいでも樹形が整う
シマトネリコは生命力が高いため、剪定後の回復力も強い植物です。切り過ぎたくらいの剪定でも夏ごろには樹形がきれいに整っているのでシマトネリコは心配なく剪定できますよ。動画などを参考にするとよい
もし不安であればシマトネリコの剪定の動画をネット上で探してみてください。文章よりも作業を動画で見たほうがスッと頭に入ってくることもあります。剪定の手順
ここでは剪定の手順について解説していきます。①メインの太い幹から生える枝が複数あれば1本に
メインの太い幹を観察し複数枝があれば、1本になるように剪定してください。バッサリ切るのは勇気がいるかと思いますが、すぐに新芽が出てくるので問題ありません。②外側の古く太い枝を切る
古い枝は外側に伸びています。大雑把でも問題ないので、古い枝は全て切り落としてください。③不要な枝を切る
他の枝同士で絡み合っていたり、重なっていたりする枝も全て根元から切り落としてしまいましょう。残しておくと成長を阻害してしまう恐れがあります。④高さを整える
楕円形から逸脱した枝や高く伸びすぎた枝も切り落としましょう。高枝切りばさみを使えば安全に剪定できます。⑤樹形を整える
最後に遠くから観察して楕円形になっているか確認しましょう。樹形に乱れがあると感じた部分は細かく剪定し、再度確認。これを繰り返して樹形を整えていきましょう。⑥剪定後は切り口を癒合剤でケアする
剪定が終わったら切り口に癒合材を塗ることを忘れないようにしてください。切り口のケアをせずに放置すると、細菌の付着や養分が漏れが原因で枯れてしまいます。鉢植えの場合も剪定を必ず行う
庭木だけでなく、鉢植えでシマトネリコを育てている場合も剪定は重要です。鉢植えも地植え同様に、古い枝を剪定して新しい芽に若返らせることで、大きく成長させていくことができますよ。【まとめ】シマトネリコの剪定方法!適した時期やどこを切るべきかまで解説
ここまでシマトネリコのお手入れや剪定の基本、方法について解説しましたが、いかがだったでしょうか?シマトネリコの剪定は準備物や注意点、方法を理解していれば、そこまで難しい作業ではありません。 ここまでの内容をまとめると以下の通り。- シマトネリコの剪定はプロじゃなくても簡単
- シマトネリコは1年で50~60cm伸びるほど成長速度が早い
- シマトネリコの剪定時期は春~秋(3月~11月)
- シマトネリコの強剪定を行うなら春にする
- シマトネリコの剪定は楕円形がおすすめ