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ワイルドな見た目や育てやすいという性質からアガベは非常に人気が高い植物です。多くの品種が育種によって生み出され、世界にはマニアも多く存在するアガベを育ててみたいと思っている方は多いのではないでしょうか。 美しい見た目を持つことが特徴のアガベは、上手に栽培しないと見た目が悪くなってしまうことがあります。アガベを育てていくうえで、正しい育て方を知ることはアガベの美しさを維持することに繋がります。 この記事では、
- アガベとアガベに起きる葉焼けの関係性
- アガベに起きる葉焼けの主な原因と対策
- アガベの葉焼けを予防する方法と対処方法
そもそも葉焼けってなに?
そもそも葉焼けとはどのような現象のことを指すのでしょうか。まずはアガベに起こる葉焼けについて簡単に理解しておきましょう。葉焼け=植物の火傷のことで、前兆なく葉焼けしてしまうことが多い
葉焼けは人間に例えると火傷を起こした状態と言われています。葉焼けには特に分かりやすい前兆があるわけではなく、多くの場合前兆もなく突然葉が白くなるなどの症状が現れます。葉焼けには様々な原因が考えられる
植物の火傷ともいうことができる葉焼けには、一つではなく様々な原因が考えられると言われています。詳しい葉焼けの原因については後ほど解説いたします。葉焼けをしても適切に対処すれば枯れずに回復できる!
葉焼けを起こしてしまったとしても素早く適切に対処をすることで枯れずに回復させることができます。葉焼けしたらどのような対応をとるべきなのかを知っておくことが大切です。下記ではアガベが葉焼けした時の症状や葉焼けした時の対処方法、葉焼けを予防する正しい育て方について解説していきます。アガベが葉焼けした時の症状
アガベが葉焼けした時にはどのような症状が起きるのでしょうか。アガベに葉焼けを起こした時の症状を知っておくことで素早く対処することができます。アガベの葉焼けの症状について知っておきましょう。葉の色が抜け異様に白くなる
葉焼けをしたらまずは葉っぱに症状が現れます。よく現れる症状は葉の色が抜け異様に白くなるというものです。葉緑体が抜け、色あせたように見えることもあります。葉が茶色や黒っぽい色に変色し部分的に枯死してしまう
また、重度の葉焼けになると葉が茶色や黒っぽい色に変色し部分的に枯死してしまいます。茶色や黒っぽい色になった部分は触ってみると多くの場合パリパリと乾燥した様子になります。 成長点の部分が茶色や黒っぽい色に変色するまで重度の葉焼けを起こしてしまうと成長点が枯れてしまい生育が衰えたり枯れることもあります。特に小さな株の場合そのまま枯れてしまうリスクが高いため注意が必要です。葉の淵が萎む
葉の淵が萎むという症状も葉焼けの症状の一つです。葉の色に異常がなくとも葉の淵が萎む場合には葉焼けが起きている可能性があるためこまめに確認しておきましょう。品種によって症状に違いが出てくるためネットで葉焼けの画像をチェックしてみる
品種によって現れやすい症状、現れにくい症状があります。育てているアガベではどのような症状が現れやすいのかを知っておくことで適切な措置を取りやすいかもしれませんね。インターネットで葉焼けをしたアガベの画像を調べることで実際にどのような症状が現れるのかを目で確認し、自分のアガベと照らし合わせることができます。ぜひ調べてみてくださいね。アガベが葉焼けする原因とは?
アガベの葉焼けは美しさを損なってしまうだけでなく、最悪の場合枯れる原因にあることがおわかりいただけたと思います。続いて、アガベが葉焼けする原因を解説いたします。①:季節の変わり目や環境の急激な変化
一つ目の原因は季節の変わり目などによる環境の急激な変化です。特に雨の多い梅雨から日差しの強くなる夏への変わり目は葉焼けを非常に起こしやすい時期と言われています。環境の急激な変化は葉焼けを起こしやすいだけでなく病気なども発生しやすいため注意が必要です。また、いきなり強いLEDライトを照射するというのも同じく葉焼けの原因となってしまうため徐々に環境に慣らしていくことが大切です。②:直射日光やLEDにあてすぎてしまった
二つ目の原因は直射日光やLEDライトに当てすぎることです。アガベは日光を好む植物です。そのため生育期の時期にはアガベを外で栽培しているという方も多いのではないでしょうか。しかし、夏場の強すぎる直射日光や長時間、高出力のLEDライトは葉焼けの原因となってしまうため様子を見て栽培管理を行う場所を変えることが重要です。③:風通しが悪い
三つ目の原因は風通しの悪い場所で管理を行うです。風通しと葉焼けは一見関係がないようにも思えるものの、風通しが悪いと葉の表面温度が下がりにくくなり結果的に葉焼けの原因になってしまいます。④:水をうまく吸えていない
四つ目の原因は何らかの原因で水をうまく吸えていないことです。水を与え忘れていれば過乾燥になってしまい、葉焼けを起こすことがあります。しかし、根詰まりなどが原因で水を吸収することができないと水を与えているにもかかわらず葉焼けを起こしてしまうことがあります。葉焼けしたらアガベはどうする?
葉焼けしてしまったアガベはどのように対処すればよいのでしょうか。アガベが葉焼けしてしまった時に取るべき行動について解説いたします。葉焼けしたアガベの葉は復活させる直し方はない
葉焼けによって色が抜け白くなった葉や茶色く枯れてしまった部分は復活させる直し方がありません。そのため、葉焼けは予防することがとても大切になります。特に美しい状態を保ちたい場合は細心の注意が必要です。葉焼けした部分は切るようにする
復活させることができないため葉焼けを起こした部分は切っておきましょう。株が余分な体力を使ってしまうため早めに剪定する
枯れた葉っぱを残しておくと株が余計な体力を使ってしまうため早めに剪定を行い枯れた部分を取り除く必要があります。また、枯れた部分は病気の発生原因にもなるため土の上などに残さないようにしましょう。切り方の注意点
切る時には健康な葉を傷つけないようにする必要があります。また、アガベの中には鋭い棘を持つ品種があるため手を切らないようにすることも大切です。軍手やグローブを着用して作業するとより安全に作業を進めることができます。アガベが葉焼けした時の対処法
前提として葉焼けによって枯れた部分を復活させる直し方がないため葉焼けを起こさないようにアガベを管理することが大切です。しかし、万が一アガベが葉焼けしてしまった時には下記の対処方法を参考にしてみましょう。①:直射日光を避けた風通しの良い場所に移動させる
まずは回復するまで直射日光を避けた風通しの良い場所に移動させましょう。木陰やレースカーテン越しの柔らかい光が当たる室内などは特におすすめの置き場所です。木陰やレースカーテン越しの明るい日陰になっている場所を庭や家の中を探してみてくださいね。②:遮光シートや遮光ネットを利用し光を抑える
適切な場所が見つからない場合、遮光シートや遮光ネットを利用することで直射日光を抑えることができます。特に夏場の直射日光は強力なため遮光シートや遮光ネットを上手に使うと良いでしょう。③:扇風機やサーキュレーターを使って風通しをよくする
扇風機やサーキュレーターを使用することで風通しを確保することができます。扇風機やサーキュレーターを使わなくても、鉢を台に置き地面から離すだけでも風通しを良くすることができるためぜひご検討ください。④:霧吹きで葉水を行う
時々過乾燥を防ぐために葉っぱに霧吹きなどで水をかける葉水を行いましょう。葉水は葉焼けだけでなくハダニという害虫を予防する効果もあるため積極って気に行うと良いでしょう。【対策】アガベの葉焼けを防ぐ育て方
アガベの葉焼けを防ぐ正しい育て方を知ることで、葉焼けを起こす確率を大きく下げることができます。アガベの正しい育て方を実践してみてくださいね。風通しが良い場所で管理する
風通しの良い場所で管理を行うことで葉焼けを防ぐことができます。温室の場合は時々換気を行う、扇風機やサーキュレーターを使用するといった工夫で風通しを確保しましょう。また、鉢の飾り台などを使用することで地面から離し風通しを確保することができます。真夏の直射日光や長時間のLEDの利用は避ける
真夏の直射日光や長時間のLEDライトの利用は避けましょう。特に暗い環境からいきなり直射日光に当てたりLEDライトを照射すると葉焼けを起こしやすくなってしまうため注意が必要です。仮に直射日光の当たる場所やLEDを使用する場合、1ヶ月程度かけて徐々に明るい環境にアガベを鳴らしていく必要があります。適切な水やりを行う
適切に水やりを行うことも大切です。季節に応じてアガベが成長できる正しい水やりの方法を理解しましょう。生育期であれば土が乾燥したら鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えましょう。また、生育期外では水を切ることで根腐れを防ぎます。葉焼けしやすいアガベの品種はある?
アガベにはたくさんの品種があることが知られています。それでは、品種は葉焼けのしやすさやしにくさに関係するのでしょうか。斑入りや明るめの色の品種
斑入りの品種や明るめの葉の色を持つ品種は比較的葉焼けを起こしやすいと言われているため注意が必要です。品種名をインターネットや図鑑などを使用して調べ、実際にどのような姿をしているのかを確認するために画像を探してみてくださいね。アガベ・笹の雪
アガベ・笹の雪は葉を縁取るように白いラインが入った品種です。笹の雪自体は暑さや寒さに強いため比較的栽培しやすいものの、葉焼けには少し注意が必要な品種と言われています。アガベ・アテナータ
アガベ・アテナータは黄緑色~シルバーの葉を持つ葉の色が比較的薄いアガベです。アガベ・アテナータはほかのアガベとは異なり棘がなく、小さなお子様やペットがいる家庭でも栽培しやすいと言われています。子株や小さい実生苗なども葉焼けの影響を受けやすい
紹介した斑入りや葉の色が薄い品種でなくても、子株や小さな実生苗も葉焼けの影響を受けやすいです。子株や実生苗の場合、株の大きさが小さいため重度の葉焼けを起こすと枯れてしまうこともあります。特に注意しましょう。濃緑系のアガベ方がまだ葉焼けはしにくい
反対に、濃緑のアガベは比較的葉焼けしにくいと言われています。葉緑体を多く持つため光のエネルギーをより吸収することができることが葉焼けに強い理由と言われています。特に初心者の方は濃緑の葉を持つアガベを育ててみてはいかがでしょうか。ただし、絶対に葉焼けを起こさないというわけではないためご注意ください。アガベ・ホリダ
アガベ・ホリダはアガベの中でもポピュラーな品種です。基本的なアガベの品種としてホリダは古くから育てられてきました。初めて育てる品種としてもおすすめのアガベです。アガベ・チタノタ
アガベ・チタノタは現在もっとも人気が高いアガベの品種と言われています。アガベ・チタノタから派生した品種も多く、有名な品種の数多くがアガベ・チタノタから生まれていますよ。ブラック&ブルー
ブラック&ブルーは黒色の棘と青みがかった葉のコントラストが非常に美しい品種です。色合いもクールで男性のお部屋にもぴったりなアガベと言えるでしょう。ブラック&ブルーもアガベ・チタノタから生まれた品種と言われています。それ本当に葉焼け?葉焼けの症状に似てる他の原因
先ほど紹介したように葉焼けは主に葉っぱに症状が現れます。しかし、葉焼け以外にも葉っぱに症状が現れることがあります。日当たりなどに問題がない場合葉焼け以外の原因が考えられるため確認しておきましょう。【根腐れ】葉っぱが黄色っぽく変色する
根腐れを起こすとアガベの葉っぱが根元から徐々に黄色っぽく変色してしまいます。根腐れは水のやり方が間違っていたり、風通しが悪かったりすると起こります。また、水やりをした後に鉢底に溜まった水を捨てないことも根腐れの原因となります。根腐れを起こしたと金は早めに植え替えを行うようにします。【根詰まり】葉の色が薄くなったり、葉先が枯れる
根詰まりを起こすと軽度の葉焼けのように葉の色が薄くなったり、葉先が枯れたりといった症状が現れることがあります水を与えた時に水が土になかなかしみこまない、鉢底から根が見えているといったサインが現れている時には生育期に植え替えを行う必要があります。【害虫】葉の色味が悪くなったり、葉がかすれて白っぽくなる
害虫の種類によっても葉の色味が悪くなったり、葉がかすれて色っぽくなります。特にハダニが発生すると樹液を吸った跡によって葉の色が葉焼けをしたように白っぽくなることがあるため注意が必要です。ハダニは高温で乾燥した環境を好むため、夏場によく発生します。予防として霧吹きなどで葉に水をかける葉水を行うと良いでしょう。【まとめ】アガベが葉焼けする原因と対処法を解説!葉焼けしないためのケア方法まで
今回はアガベと葉焼けについて解説いたしました。アガベの葉焼けは見た目を大きく損なってしまうだけでなく、小さな株であれば枯れる原因にもなってしまうものということがお分かりいただけましたか?しかし、正しい育て方を行うことで葉焼けを防ぎながらアガベを美しく育てることができるということも分かったかと思います。 この記事のポイントは、- アガベの葉焼けは日当たりや乾燥、急激な環境の変化によって起こる
- アガベが葉焼けを起こすと葉の色が抜けたり茶色く枯れてしまう
- アガベの葉焼けを防ぐには日当たりや水の与え方を適切にする必要がある