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夜に閉じた葉っぱを昼に開くという面白い特徴をもった「エバーフレッシュ」。丈夫で育てやすいことから初心者にも人気のある観葉植物です。そんな丈夫なエバーフレッシュでも、ときには枯れることがあります。大切に育てているエバーフレッシュが枯れるのは嫌なものですが、実は、枯れてしまったエバーフレッシュを復活させる方法があります。この記事では、
- エバーフレッシュの特徴
- エバーフレッシュが枯れる症状(①葉っぱが変色、②下の葉が変色、③葉が落ちる)
- 枯れてしまったエバーフレッシュは復活できる?
- 枯れたエバーフレッシュの復活方法
- 枯らさないための育て方とは
- エバーフレッシュによくある症状と対処法
エバーフレッシュってどんな植物なの?
ここでは、エバーフレッシュという観葉植物について解説します。エバーフレッシュとはどんな植物なのでしょうか。観葉植物のエバーフレッシュの基本情報
エバーフレッシュは、ボリビア原産のマメ科の常緑樹です。小さな葉っぱがきれいに並び、爽やかなグリーンが涼しげな雰囲気のある観葉植物です。生育旺盛で丈夫、初心者でもかんたんに育てられるため、とても人気があります。昼間は葉を開き、夜になると葉を閉じる「就眠運動」が特徴
エバーフレッシュには、明るくなると葉っぱを開き、暗くなるとは葉っぱを閉じるという性質があります。その性質は「就眠運動」と呼ばれていますが、昼間には葉を開いて夜になると葉を閉じるため、1日の中で見た目の変化を楽しむことができます。黄色い花を咲かせ真っ赤な実がなる
エバーフレッシュは、花も楽しめる観葉植物です。上手に育てると、夏頃に小さくて可愛らしい花を咲かせることがあります。黄色の花が咲いた後には、緑色のさやができて真っ赤な実がなります。エバーフレッシュが枯れる症状:葉っぱが変色している
ここでは、エバーフレッシュが枯れる症状のうち「葉っぱの変色」について解説します。葉っぱが変色したら、どのように対処したらよいのでしょうか。原因①:黄色く変色している場合は水分不足
葉っぱが全体的に黄色く変色している場合は「水分不足」を疑います。葉っぱに水分が行き渡っていない状態です。また、エアコンの風が直接当たる場所で育てている場合には、エアコンの風が原因で乾燥しすぎている可能性もあります。なお、下葉だけが変色している場合には別の原因が疑われますから、上の方の葉っぱも確認して上の方の葉っぱも枯れていたら水分不足を疑います。対処法:至急水やりを行う
エバーフレッシュの株全体が枯れてしまうことを避けるために、速やかに水やりを行いましょう。水やりのときに水の量が不足している可能性がありますから、鉢底の穴から水が溢れ出るくらいまでたっぷりと水を与えましょう。また、エアコンの風が原因と考えられる場合には、エアコンの風が直接当たらない場所に移動させます。原因②:茶色く変色している場合は葉焼け
葉っぱが焦げたように茶色く変色している場合は「葉焼け」を疑います。人間の日焼けのように強い日差しに晒されて葉っぱが焼けている状態です。対処法:直射日光の当たらない日当たりの良い場所に移動
「葉焼け」は強い日差しが原因ですから、日当たりがよくて直射日光の当たらない場所に移動させましょう。レースのカーテンなどで日当たりを和らげることもおすすめです。エバーフレッシュが枯れる症状②:下の葉が変色する
ここでは、エバーフレッシュが枯れる症状のうち「下の葉の変色」について解説します。下葉が変色したら、どのように対処したらよいのでしょうか。原因①:根腐れを起こしている
全体的に変色するのではなく、下葉が変色している場合は「根腐れ」を疑います。根っこが腐ることにより、水分や栄養分をうまく吸い上げることができない状態です。対処法:風通しの良い場所に移動させ土を乾燥させる
根腐れの原因は、土の中がジメジメと湿った状態が続くことです。早く気づいて症状が進んでいない場合には、風通しの良い場所に移動させて土を乾燥させるだけで症状が改善することがあります。対処法:症状が進んでいる場合は新しい土に植え替えを行う
根腐れの症状が進んでいる場合は、新しい土に植え替えを行います。植え替えにあたっては、水はけの良い土を選び、痛んだ根はカットするようにしましょう。原因②:根詰まりを起こしている
全体的に変色するのではなく、下の葉っぱが変色している場合は「根詰まり」を疑います。根っこが鉢いっぱいに詰まってしまうことにより、水分や栄養分をうまく吸い上げることができない状態です。対処法:一回り大きい鉢に植え替えを行う
根詰まりの原因は、植物のサイズに対して鉢が小さすぎることです。エバーフレッシュがのびのびと根を広げることができるように、ひと回り大きい鉢に植え替えを行いましょう。エバーフレッシュが枯れる症状③:葉が落ちる
ここでは、エバーフレッシュが枯れる症状のうち「葉が落ちる」について解説します。葉が落ちたら、どのように対処したらよいのでしょうか。原因①:日照不足
エバーフレッシュの葉が落ちる原因はいくつか考えられますが、まずは「日照不足」を疑います。対処法:徐々に日当たりの良い場所に移動させる
原因が日照不足ですから、日当たりの良い場所に移動させます。ただし、いきなり日に当てると、エバーフレッシュに負担がかかり「葉焼け」を起こしてしまうこともありますから、徐々に移動させて日当たりに慣らしましょう。原因②:低温障害を起こしている
エバーフレッシュの葉が落ちる原因はいくつか考えられますが、温度が10℃を下回る環境で育てている場合には「低温障害」を疑います。対処法:10℃以上を保てる場所に移動させる
原因が「低温障害」ですから、温度が10℃を下回る環境を避けます。冬でも、10℃以上を保つことができる場所に移動させましょう。エバーフレッシュは枯れると復活できない?
ここでは、枯れたエバーフレッシュの復活について解説します。一度枯れてしまうと、エバーフレッシュは復活できないのでしょうか。枯れた葉は元には戻らない
残念ながら、枯れた葉っぱが元に戻ることはありません。黄色っぽく変色した葉っぱが、緑色の姿を取り戻すことはありませんから、取り除いてしまいましょう。適切に対処すれば復活する可能性も
葉っぱが枯れたときに、対処をせずにそのまま放っておくとエバーフレッシュ全体が枯れてしまうことがあります。枯れる葉っぱに早めに気づいて、適切に対処することが大切です。エバーフレッシュは生育旺盛ですから、適切に対処することができれば復活できる可能性は十分にあります。エバーフレッシュが枯れた時の復活方法
ここでは、エバーフレッシュが枯れてしまった場合の復活方法について解説します。エバーフレッシュはどのようにしたら復活させることができるのでしょうか。①:生育環境を整える
エバーフレッシュを復活させるためには、生育環境を整えることが基本となります。置き場所、水やり、肥料、土、鉢のサイズなどを再確認して、エバーフレッシュの好む生育環境を整えましょう。②:剪定を行う
生育旺盛なエバーフレッシュですから、剪定を行うことも有効です。エバーフレッシュの上の方や下葉など枯れた部分は戻らないので切り落とし新芽を待つのが良い
枯れた葉っぱは元に戻りません。病害虫の原因にもなりますから、枯れた葉っぱは切り落としましょう。生育旺盛なエバーフレッシュですから、すぐに新芽が出てくることが期待できます。枯れた葉や枝は早めに剪定しダメージを減らす
枯れた葉や枝を放置すると栄養を取られて、元気な葉っぱや枝に栄養が行き渡らなくなることがあります。枯れた葉や枝は早めに剪定してダメージを減らすようにしましょう。剪定で必要なもの
剪定作業のために用意するものは、消毒した剪定用バサミ、軍手、ビニールシートだけです。剪定の手順
ビニールシートを下に敷いて軍手をしてから、次の手順に従って剪定作業を行います。作業をする前に解説動画を視聴するとイメージしやすいかもしれません。登録不要、無料で視聴できる動画もたくさんあります。- どんな樹形にしたいかイメージする
- 不要な枯れた葉や忌み枝を根元から切る
- 枝の芽(節)の位置を確認しながら、樹形のイメージに沿って切る箇所を決める
- 根の付け根から10〜15cmの位置で、芽から3mmほど上を切る
③:挿し木で新しい株を増やす
生育旺盛なエバーフレッシュですから、健康な枝が残っていれば「挿し木」で新しい株を増やすこともできます。挿し木で必要なもの
挿し木で必要なものは、剪定用バサミ、挿し木用の土、観葉植物用の土、小さめの鉢、軍手です。挿し木の手順
軍手をしてから、次の手順に従って「挿し木」を行います。- 健康な枝を根の付け根から10〜15cmの位置で、芽から3mmほど上を切る
- 枝についた葉っぱ3〜4枚を残して、残りの葉っぱは取り除いて「挿し穂」にする
- 鉢に土を入れ、穴を空けて「挿し穂」を差し込んで植える
- 水を切らさずに日陰で管理して発根を待つ
- 2〜3か月ほど経って発根が確認できたら、観葉植物用の土に植え替える
エバーフレッシュを枯らさないための育て方
ここでは、エバーフレッシュを枯らさないための育て方について解説します。エバーフレッシュを枯らさないためには、どんなポイントに気をつけて育てればよいのでしょうか。置き場所
生育環境を決める大きな要素が「置き場所」です。置き場所によって、日当たりや風通し、気温などが変わってきます。日当たり・風通しの良い場所で管理
エバーフレッシュは、日当たりがよく風通しの良い場所で管理します。ただし、直射日光に当てると「葉焼け」を起こすこともあるため、直射日光は避けましょう。冬場は室内で管理する
気温が10℃を下回る環境では「低温障害」により枯れてしまう可能性があります。屋外で育てている場合でも、冬場は室内に取り込んで管理します。室内でも外気に触れる窓周辺の気温も下がりますから、窓からは少し離れた場所で管理するよう注意しましょう。急に置き場所の変更には注意
置き場所を変更することによって、日当たりや気温などの環境が急激に変わるとエバーフレッシュが枯れる原因になります。置き場所を変更するときには、徐々に環境に慣れさせることが大切です。水やり
水やりは、季節ごとにやり方を変えることがポイントです。生育時期は土の表面が乾いてからたっぷりと水を与える
エバーフレッシュの生育時期は春から秋にかけてです。春から秋にかけては水切れを起こさないよう、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。土が乾く前に水を与えると根腐れなどを起こしてエバーフレッシュが枯れる原因になりますから、注意しましょう。夏の水やりは朝夕の涼しい時間帯に行う
夏の水やりは、時間帯に気をつける必要があります。日差しが強くて暑い夏の昼間に水やりを行うと、蒸れてエバーフレッシュに負担がかかります。比較的、日差しが弱く涼しい朝夕の時間帯に水やりしましょう。冬の水やりは土の表面が乾いてから2〜3日後の日中に行う
冬は生育時期ほど水を必要としません。冬の水やりは、土の表面が乾いてから2〜3日後に行いましょう。寒い時間帯に水やりを行うと、凍って根にダメージを与えることがあります。こまめに葉水を行うことで乾燥と害虫を防ぐ
こまめに葉水を行うこともおすすめです。葉水を行うことによって乾燥を防ぐだけではなく、病害虫の予防にもつながります。肥料
肥料は適切なタイミングで、適量を与えるようにしましょう。5月〜10月に液肥または緩効性肥料を施肥する
エバーフレッシュは生育期の5月〜10月にかけて肥料を与えると、元気に育ちます。液肥を施す場合には10日〜2週間に一回、緩効性肥料の場合には2か月に一回ほど、製品ごとに規定の量を与えましょう。冬場は成長が鈍化するため肥料は控える
冬場にはエバーフレッシュの生長が鈍化します。あまり栄養を必要としませんから、冬場は肥料を控えるようにしましょう。肥料を与えすぎると、エバーフレッシュはうまく育ちません。植え替え
生育旺盛なエバーフレッシュには定期的な植え替えが欠かせません。1年〜2年に1回を目安に行う
生長の早いエバーフレッシュですから、植え替えを行わないと根詰まりを起こすことがあります。1〜2年に1回を目安に定期的に植え替えを行いましょう。根詰まりを避けるため、ひと回り大きいサイズの鉢への植え替えがおすすめです。植え替えの適期
植え替えには適した時期があり、生育期の5〜9月に行うとよいでしょう。ただし、真夏の時期は避けます。植え替えに必要なもの
植え替えのために必要なものは、ひと回り大きい鉢、観葉植物用の土、鉢底ネット、鉢底石です。植え替えの手順
植え替えは、次の手順に従って行います。作業をする前に解説動画を視聴するとイメージしやすいかもしれません。登録不要、無料で視聴できる動画もたくさんあります。- ひと回り大きい鉢の鉢底穴を鉢底ネットで覆います
- 鉢底ネットの上から鉢底石を敷き詰めます
- 鉢の1/3くらいまで土を入れます
- 元の鉢からエバーフレッシュを取り出して、古い土を軽く落とします
- 新しい鉢の中央にエバーフレッシュを置いてから、残りの土を入れます
剪定
生育旺盛なエバーフレッシュには、定期的な剪定が欠かせません。エバーフレッシュは生育旺盛のため定期的に剪定を行う
エバーフレッシュは生育旺盛ですから、制定を行わないとすぐに葉が生い茂り樹形が乱れてしまいます。葉が生い茂ると見た目が悪いだけではなく、日当たりや風通しが悪くなるためうまく育ちませんから、定期的に剪定を行いましょう。剪定の目的
剪定の目的は成長をコントロールして自分好みの樹形に仕立て上げることですが、日当たりや風当たりがよくして病害虫を予防する、すくすく健康に育てるなどの目的もあります。害虫病
エバーフレッシュにも病害虫が発生することがあります。病害虫を見つけたときには、なるべく早く適切に対処することが大切です。付きやすい虫:カイガラムシ、ハダニ
エバーフレッシュに付きやすい害虫は、カイガラムシとハダニです。カイガラムシやハダニは水が苦手ですから、こまめに葉水を行えば予防することができます。害虫を発見した場合はすぐに駆除する
害虫を発見した場合には、すぐに駆除して被害が広がらないようにしましょう。病害虫の被害が広がると、エバーフレッシュが枯れて復活できなくなることもあります。かかりやすい病気:炭疽病、うどん粉病
エバーフレッシュのかかりやすい病気は、炭疽病とうどん粉病です。炭疽病は葉っぱに黒っぽい斑点ができて、進行すると葉に穴が空いて枯れることがあります。うどん粉病はうどん粉をまぶしたように葉っぱが白くなり、広がると光合成ができずに枯れることがあります。症状が出ている部分を切り取り殺菌剤を散布する
害虫病への対処は、症状が出ている部分を切り取ってから、殺菌剤を散布します。症状が出ている部分は元に戻りませんから速やかに切り取りましょう。殺菌剤は、病気を見分けて病気に合った殺菌剤を使用することが大切です。エバーフレッシュのこんな時はどうすればいい?
ここでは、エバーフレッシュによくみられる症状とその対処法について解説します。よくみられる症状への対処法を知っていれば、エバーフレッシュの様子がおかしいときに慌てずに対処することができます。葉がチリチリになる
エバーフレッシュの葉っぱがチリチリになることがあります。葉っぱに水分が不足している状態ですから、原因は「空気の乾燥」や「水やりの不足」が考えられます。葉っぱの水分を補うために、まずはエバーフレッシュ全体に葉水を行いましょう。土の表面が乾燥している場合には、水やりも行います。日中に葉が閉じている
エバーフレッシュの葉っぱが昼間になっても開かず閉じたままになることがあります。葉っぱに水分が不足している可能性がありますから、まずは鉢底から水が溢れるまでたっぷりと水やりを行いましょう。それでも葉が閉じている場合には、根が痛んで痛んでいることも考えられます。また、日中であっても暗い場所では葉は開きませんから、明るい場所に移すと葉が開くことがあります。樹液が垂れる
エバーフレッシュから樹液が垂れることがあります。これは正常な状態ですから、放っておいても問題ありませんが、葉がベタベタしたり床に垂れることがあるため拭き取っておくとよいでしょう。茶色い新芽がでる
エバーフレッシュから茶色の新芽がでることがあります。これは正常な状態ですから、間違ってカットしないように気をつけましょう。茶色い新芽は成長するにつれて緑色に変わっていきます。エバーフレッシュの枯れる原因とは?症状や復活方法を徹底解説のまとめ
ここまで、エバーフレッシュが枯れる原因と枯れてしまった場合の対処法から、エバーフレッシュの復活方法、枯らさないための育て方まで詳しく解説してきましたがいかがだったでしょうか。 この記事のポイントは、- エバーフレッシュには葉っぱの「就眠運動」という特徴があり、黄色い花を咲かせて赤い実をつける
- エバーフレッシュが枯れる症状(①葉っぱが変色、②下の葉が変色、③葉が落ちる)によって、原因と対処法は異なる
- 枯れた葉っぱは元に戻らないが、エバーフレッシュは復活できる可能性がある
- 枯れたエバーフレッシュの復活方法は、①生育環境を整える、②剪定を行う、③「挿し木」で新しい株を増やす
- 枯らさないためには、置き場所、水やり、肥料、植え替え、剪定、病害虫対策などポイントを押さえて育てることが大切
- エバーフレッシュによくある症状とその対処法を知っておくことで、慌てずに対処できる
でした。大切なエバーフレッシュが枯れてしまったとき、この記事を参考にすれば症状によって原因を見分けて適切に対処することができます。症状が進んでいる場合でも、諦めずにこの記事で紹介した方法を行えばエバーフレッシュを復活させることができるかもしれませんから、ぜひこの記事で紹介した復活方法を試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。