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クワズイモはインテリアとして人気があり、お部屋に1つあるだけでオシャレな雰囲気を漂わせてくれます。またハートの形をした葉っぱと、まるでサトイモのような木の幹が特徴的です。 クワズイモは大きいことが特徴ですが、小さいサイズのシマクワズイモも存在しています。クワズイモをそのまま1サイズ小さくした見た目をしており、狭い部屋の空間に置きたい場合にはシマクワズイモが最適といえるでしょう。 クワズイモは頑丈で育てやすいため、ガーデニング初心者の方でも気軽に育てることができます。そのためご自宅に置いてあったり、オフィスで置いてある方も多いのではないでしょうか。 そんな見た目が可愛らしく育てやすいクワズイモですが、茎が伸びすぎてしまうことで悩んでいる方も多いようです。茎が伸びすぎてしまった際、諦めて処分してしまう方が多いですが、実は再びクワズイモを綺麗にする方法があります! 今回この記事では
- クワズイモが伸びすぎた時の対処方法
- クワズイモが伸びすぎてしまう原因
- クワズイモの伸びすぎた茎の剪定方法
- カットしたクワズイモを増やす方法
- クワズイモを大きく育てるためのポイント
クワズイモの茎が伸びすぎたらどうすればいい?
はじめに、クワズイモの茎が伸びすぎた場合の対処方法について解説していきます。上手に対処することで、再び元気で美しいクワズイモに戻すことができるでしょう。長くヒョロヒョロに伸びた状態は「徒長」と呼ばれる
長くヒョロヒョロに伸びすぎた状態を「徒長(とちょう)」と呼ばれており、クワズイモだけでなく他の植物にも起こる現象です。とくに成長が早い植物に起こりやすく、葉や茎が弱々しくなり色も鮮やかではなくなります。つまり徒長した状態は、クワズイモにとって悪影響を及ぼすため、すぐに対処する必要があります。葉の重みに耐えられなくなる
クワズイモの葉は大きく存在感がありますが、伸びすぎてしまうと茎が弱ってしまうため重みに耐えられなくなり、葉が垂れ下がってしまい放っておくと茎が折れてしまうことも少なくありません。剪定して挿し木をしよう
クワズイモの伸びすぎた茎は、残念ながらどれだけ栄養を与えて対処しても、元気な姿に戻ることはありません。そのままにしておくとクワズイモ全体に悪影響を及ぼすため、剪定することが最適です。剪定を行うと元の元気な姿に戻すことができます。剪定した部分は挿し木にして育てることもおすすめです。クワズイモが伸びすぎる原因
次に、クワズイモが伸びすぎる原因について解説していきます。クワズイモの徒長の主な原因は日光不足
クワズイモが徒長を起こしてしまう主な原因は日光不足にあります。クワズイモは耐陰性が高いため、室内の光があまり当たらない環境でも育てることができます。しかしあまりにも日光が不足すると、クワズイモの茎が伸びすぎてため注意が必要です。光を求めて伸びてしまう
クワズイモは耐陰性が高いことで人気がありますが、本来は日光を好む植物のため、徒長した場合には茎が光を求めて縦方向に伸びてしまうトラブルが起きやすいです。縦方向に伸びたクワズイモはバランスが悪く、見栄えも良くありません。 さらにクワズイモに光が一方方向にしか当たっていない場合には、クワズイモすべての葉が光の方を向いて育ってしまい、見た目が悪くなるため注意が必要です。日の当たる場所で管理をする必要がある
クワズイモが徒長を起こさないために、日のあたる環境で管理する必要があります。しかし直射日光に当たると葉が枯れてしまうことがあるため、屋外では半日陰の場所を選び、室内ではレースカーテン越しに日光が当たる場所を選ぶと良いでしょう。 また【光を求めて伸びてしまう】でもお話したように、クワズイモに光が一方方向にしか当たっていない場合すべての葉が光の方を向いてしまうため、全方向から光が当たる場所に置くことがおすすめです。 事情があり、置き場所が光の当たらない場所しか選べない場合にはこまめに日の当たる場所で日光浴をさせてあげることをおすすめします。 「日の当たらない場所でも育てることができると聞いていたのに、何故日に当てないといけないの?」と思われるかもしれませんが、クワズイモは元々熱帯・温帯アジアのジャングルの大きな木の根元に自生する植物だった歴史があり、半日陰で育っていました。このようなことからクワズイモは日光を好む植物と言えるため、丈夫な植物ではありますが定期的に日に当たることで元気に育つことができます。クワズイモの剪定のやり方
次に、クワズイモの剪定のやり方について解説していきます。剪定は難しそうに感じる方も多いかもしれませんが、手順を守ることで誰でも簡単に行うことができます。剪定を行うことで見栄えが良くなることはもちろん、通気性も良くなり病気や虫の発生を防ぐことができます。5~9月の暖かい時期が適切
クワズイモの剪定を行う時期は、5~9月の暖かい時期に行うと良いでしょう。しかし暑すぎると回復が遅れてしまうことも多いため、猛暑日は避ける方が良いです。気温は20度程度の時期が最適といえるでしょう。剪定のやり方
クワズイモは「シュウ酸カルシウム」という成分の毒を持つ植物で、手に触れると肌荒れの症状を引き起こす可能性があります。そのため剪定する際には必ずゴム手袋をしましょう。また剪定後には、念のため手や腕を流水で洗い流すと良いです。 クワズイモの伸びすぎで弱っている葉を、ハサミを使って根元からカットしていきます。剪定する葉っぱは- 下の方に生えているもの
- 黄色っぽく色褪せたもの
- ひょろひょろのもの
- 垂れ下がっているもの
思い切って丸坊主にするのもアリ
また場合によっては、クワズイモのすべての茎が伸びすぎていることもあります。このような場合には、思い切ってすべての葉を根元からカットすると良いです。このようにすべての葉をカットする方法を「丸坊主」と呼ばれています。 丸坊主にする際は、株への負担が大きくなるため、必ず生育が旺盛な春~夏に行いましょう。冬の寒い時期に丸坊主にしてしまうと、そのまま芽が成長せず、ずっと丸坊主のままになってしまうので注意が必要です。 すべての葉がなくなった丸坊主のクワズイモは、土が乾燥するのが遅くなるため水やりの頻度には注意しましょう。土がしっかりと乾燥したのを確認してから水やりをすると良いです。明るく風通しの良い場所で管理すると、約1か月ほどで新芽が出始めます。丸坊主のクワズイモは最初のうちは寂しい雰囲気になってしまいますが、成長をしっかりと見ることができるため、とても楽しむことができます。カットした茎を挿し木で増やそう
剪定したクワズイモの茎は、挿し木をして簡単に増やすことが可能です。次に、カットした茎を挿し木で増やす方法について解説していきます。①カットした断面を1日~2日かけて乾燥させる
クワズイモをカットした後、断面を1日~2日かけて乾燥させましょう。乾燥させることでカットしたクワズイモが腐るリスクを減らすことができるため、必ず行うことをおすすめします。 また【クワズイモの剪定のやり方】でもお話したように、クワズイモには「シュウ酸カルシウム」という成分の毒を持っています。口に入れると嘔吐や下痢、呼吸困難の症状が出ることがあるため、乾燥させている際には子どもやペットなどが口に入れないように注意しましょう。②乾燥させた茎を土に植える
乾燥させた茎を土に植えていきます。土は水はけの良いものを選びましょう。さらに、土に赤玉土をたっぷり入れると、元気に育ちやすいためおすすめです。また直射日光を避け、発根するまでは土は乾かないようにし、強風に当たると根が活着しないため注意しましょう。小さめの容器に植え、ビニール袋に入れておくと強風・直射日光を防ぐことができ、乾燥を抑えることもできるのでおすすめです。③新芽が出たら新しい鉢へ
クワズイモに新芽が出たら、新しい鉢へ植え替えましょう。その後は風通しの良い半日陰で管理し、土が乾燥したら十分に水やりを行うと良いです。その後も成長したら、一回り大きい鉢に植え替えてあげましょう。冬はどうすればいい?
クワズイモが徒長を起こしてしまった時、冬の時期の場合の対処法について解説していきます。冬は剪定をするのに適していない
クワズイモは寒さと乾燥に弱いため、冬の寒さはかなりのストレスを与えます。20度以下になると成長が鈍り、15度以下になると休眠に入るため、冬に剪定をすることは適していません。そのため、あまりにも酷く弱った茎が無い限り、剪定をすることは避けた方が良いでしょう。添え木で安定させて春まで待つ
クワズイモが冬に茎が伸びすぎてしまった場合には、添え木をして安定させて春まで待つことが良いでしょう。添え木をすることでクワズイモの機能を健全に保て、茎同士の感覚ができ、病気や虫の被害を防ぐことができます。 添え木をすることは難しそうで業者にしてもらうイメージを持つ方が多いですが、添え木用のグッズは園芸店やホームセンターでも豊富に取り揃えられていて、簡単に行うことができます。ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。鉢が小さすぎる場合は植え替えも必要
クワズイモの鉢が小さすぎると、根詰まりや根腐れを引き起こしてしまう可能性があり、最悪の場合には枯れてしまうこともあるため、植え替えが必要になります。クワズイモは成長が早い
クワズイモは成長が早く、みるみるうちに大きくなるのが特徴です。上手に育てることで、気が付くとご自身の身長より大きくなることも少なくありません。 そのため、植え替えは1~2年に1回のペースで植え替えることが大切です。植え替えを行わないと鉢の中で根がパンパンになり、受け皿に残った水を求めて鉢底から根が出てくることもあります。定期的に植え替えを行い、一回り大きい鉢に植え替えることで、クワズイモがさらに大きく成長することができるでしょう。 またクワズイモに肥料を与えると、さらに大きく育つことができます。肥料は春~秋の生長期に与え、希釈した液肥を2週間に1度のペースまたは緩効性の置き肥を与えましょう。有機肥料ではなく、化成肥料を与えることでコバエの発生を抑えることができるため、室内で育てている方におすすめです。また冬の時期に肥料を与えてしまうと、肥料焼けを起こす可能性があるため、避けたほうが良いでしょう。5月~9月に植え替えをおこなうのがベスト
クワズイモの植え替えは、5月~9月に行うのがベストです。特に5月~7月の時期は生育が旺盛になるため、植え替えを行ってもダメージが少なくなります。 【冬はどうすればいい?】でもお話したように、クワズイモは20度以下になると成長が鈍り、15度以下になると休眠に入ります。そのため植え替えをするとストレスを与えてしまうため、悪影響を及ぼし最悪の場合には枯れてしまうこともあるので、冬に植え替えをすることは絶対に避けましょう。クワズイモを太く大きく育てるためのポイント
次に、クワズイモを太く大きく育てるためのポイントについて解説していきます。クワズイモは上手に育てることで植物全体が大きく育ち、葉が最大60㎝にまで成長したケースもあります。根を伸ばすのに十分なサイズの鉢を用意する
クワズイモの根を伸ばすためには、十分なサイズの鉢を用意する必要があります。【クワズイモは成長が早い】でもお話したように、クワズイモは成長がとても早くみるみるうちに成長していきます。そのため鉢が小さいと成長が止まってしまうだけでなく、根詰まりや根腐れの発生の原因になるため注意しましょう。 クワズイモの葉色が悪くなってきた場合や、葉の成長が止まった場合には根腐れの予兆かもしれません。その場合には、大きい鉢を用意して植え替えましょう。寒さに晒さない
クワズイモは寒さに弱い植物のため、温度が低いと成長が止まってしまい、大きく育つことができません。クワズイモを太く大きく育てたい場合には、最低でも温度は10度以上を保つことが必須です。クワズイモを室内で育てている方はできるだけ暖かい場所に置いてあげると問題ありませんが、屋外で育てている場合にはとくに注意が必要です。そのため、秋~冬には室内に入れて育ててあげることをおすすめします。 またクワズイモは寒さだけでなく、乾燥にも弱い植物です。乾燥した場合にハダニが発生することも少なくありません。クワズイモの葉に白い斑点やかすり傷を見つけた場合にはハダニがいる可能性が高いため、殺虫剤を散布して除去しましょう。殺虫剤をクワズイモに散布することに抵抗がある方は、牛乳を殺虫剤代わりにする方法がおすすめです。水と牛乳を1:1の割合で混ぜた液体をスプレー容器に入れて吹きかけることで、ハダニを除去することができます。子株が出てきたら取り除く
クワズイモから古株が出てきた場合、放っておくと親株に負担を与えてしまう可能性が高いため、取り除く必要があります。また子株が挿し木に利用することもできるので、増やしたい方は挿し木を行ってみてはいかがでしょうか。クワズイモが伸びすぎた時の対処法とは?剪定してひょろひょろを防ごうのまとめ
いかがでしたでしょうか。今回はクワズイモが伸びすぎた際の対処法について解説してきました。 今回の記事のポイントは以下の通りです。- クワズイモの茎がヒョロヒョロに伸びた状態を徒長と呼ぶ。
- 伸びすぎた部分は剪定する必要がある。
- クワズイモの伸びすぎの原因は主に日光不足にあるため、日の当たる場所で生育することが最適。
- 剪定したクワズイモの伸びすぎた茎は挿し木で増やすことができる。
- クワズイモは成長が早いため、定期的に植え替える必要がある。
- クワズイモは乾燥に弱く、斑点やかすり傷を見つけた場合にはハダニが潜んでいる可能性が高いため、殺虫剤を散布する必要がある。
- クワズイモは上手に育てることで、人の身長よりも大きく育つこともある。