目次
- ネモフィラの基本的な情報
- ネモフィラの育て方のポイントやお手入れ方法
- 種からのネモフィラの育て方
- 人気が高いネモフィラの品種
そもそもネモフィラとはどんな植物?
花が小さくても可憐で、春の庭を彩ってくれるネモフィラ。日本各地で見ることができるネモフィラ畑が有名ですね。ここからは、ネモフィラの基本的な情報をご紹介します。どんな植物なのか知ることで育て方のヒントになるため、ぜひご覧ください。北アメリカが原産のムラサキ科ネモフィラ属の一年草
ネモフィラは、ムラサキ科ネモフィラ属で北アメリカ原産の植物です。青色の花を咲かせるため、和名で「瑠璃唐草(ルリカラクサ)」とも呼ばれています。秋に種をまいて春に花を咲かせる一年草です。種類によってさまざまな色の可憐な花を咲かす
花色は爽やかな青色が一般的ですが、白色や紫色のものもあります。品種によって色はさまざまです。初心者の方にもおすすめ
ガーデニング初心者の方にも育てるのにおすすめのネモフィラ。初心者におすすめの理由を解説していきます。乾燥や寒さに強く丈夫な植物
ネモフィラは種から育てることができ、日当たりと風通しのよい場所できちんと管理してあげることで春に開花してくれます。乾燥や寒さに強く丈夫なため、初心者の方にもおすすめです。栽培キットも販売されている
ネモフィラの栽培キットも販売されています。栽培キットには、種・土・ポット・説明書などがセットになっているため、初心者にも優しい仕様となっています。1100円程度で販売させているため、手に入りやすい商品です。栽培キットは、ホームセンター・園芸店・通販などで購入することができます。ネモフィラの育て方のポイント①置き場所
育て方のポイント1つ目として、置き場所について解説します。鉢植えと地植えでも置き場所によって管理方法が違うため、ぜひご覧ください。日当たりと風通しの良い場所を選ぶ
ネモフィラは日当たりがよく風通しのよい場所でよく生育します。花付きがよくなり、病害虫の予防にもなります。鉢植えの場合:日当たりが良いほうが花付きがよい
鉢植えの場合は、ベランダや窓辺に置く際に日当たりが良い場所に置くと花付きがよくなります。開花中は長雨に弱いため、梅雨の時期は強い雨の当たらない場所に移動させましょう。地植えの場合
ネモフィラを地植えで育てる場合、鉢植えとは異なった育て方になります。地植えは植え付けるときに日当たりや風通しのいい場所を選ぶとよいでしょう。鉢植えと違って移動できないため、季節によっては適切な管理をしてあげる必要があります。一度植えたらほぼ植えっぱなしで育てられる
ネモフィラは一年草ですが、こぼれ種で翌年もよく増えます。地植えにすれば毎年花を楽しむことができます。
関連記事:ネモフィラを最大限楽しむためのさまざまな「時期」をご紹介!
霜に当らないよう気をつける
ネモフィラは霜に当ると枯れてしまう可能性があります。寒冷地など霜が降りる地域では、霜よけ対策をしておきましょう。ネモフィラの育て方のポイント②:水やり
育て方のポイント2つ目は水やりです。鉢植えと地植えでは水やりの方法も変わってくるため、ぜひご参考ください。鉢植えの場合
ネモフィラを鉢植えで育てている場合の水やり方法をご紹介します。元気な状態を維持できるよう、適切な水やりをしましょう。多湿にならないよう気を付ける
過湿に弱いため、鉢植えで育てるときは気を付ける必要があります。水はけの良い土壌を好むため、鉢底に穴が開いているタイプの鉢を選びましょう。鉢底石を敷いて、さらに水はけを良くするのもおすすめです。土の表面が白く乾いてきたら水をやる
鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから水を与えましょう。水やりのしすぎは根腐れを起こしてしまうことがあるため、注意が必要です。地植えの場合は根付いた後は水やりは必要ない
地植えの場合、根付いた後は水やりはほとんど必要ありません。乾燥を好む植物であるネモフィラは、水やりをやりすぎると根腐れの原因になります。何日も雨が降らず、土が乾燥したときに水やりをしましょう。ネモフィラの育て方のポイント③:土
育て方の3つ目のポイントは、土です。植物にとって土は栄養を吸収するための重要な要素のひとつです。水はけがよく乾燥気味で肥料の少ない土壌を好む
水はけがいい・乾燥している・肥料の少ない土を好みます。肥料が多いと花つきが悪くなったり、葉ばかり大きくなったりすることがあるため、肥料が控えめな土壌を選びましょう。草花用の培養土で育てられる
草花用の培養土は水はけが良く肥料も適度に含まれています。ネモフィラの性質に合っている土と言えます。肥料分の多い培養土は間延びして花つきが悪くなる原因になるため注意が必要です。ネモフィラの育て方のポイント④:肥料
育て方のポイント4つ目は、肥料です。肥料を与える際の注意点なども含めて解説します。与えすぎると見た目が悪くなる
肥料の与えすぎは、葉が茂りすぎて見た目が悪くなります。根が過剰に栄養を吸収して茎や葉が旺盛に生長し、間延びして花つきが悪くなるためです。肥料の量は控えめに与えるようにしましょう。少な目に与えるのがポイント
肥料を多く与えすぎると根が傷んで、栄養を吸収できなくなる場合があります。肥料は少な目に与えるのがポイントです。比較的肥料が少なくても育つ花のため、肥料を与えすぎないように注意して、美しい花を咲かせましょう。ネモフィラのお手入れなどの詳しい育て方
ここからは、お手入れなどを含めたくわしい育て方について解説します。ご自宅で元気に株を育てたいと思っている方はぜひご覧ください。苗の選び方
苗からの育て方について知りたい方に向けて、苗の選び方をご紹介します。元気な苗を選ぶことが重要です。苗は1月~4月頃に流通する
ネモフィラは一年草のため、毎年春に種をまいて苗を育てます。苗は種まき時期に合わせて1月~4月頃に流通します。葉がみずみずしく、徒長していない苗を選ぶ
葉がみずみずしくて徒長していない苗は、元気な苗です。葉が黄色や茶色になっている、または徒長した苗は、病気や害虫の被害を受けている可能性があります。茎が柔らかい苗も弱っている場合があるため、茎がしっかりとしている苗を選ぶとよいでしょう。
若い苗のうちに購入するのがよい
苗を購入する際は、若いうちがおすすめです。ネモフィラは直根性のため、移植に向いていません。ポット苗の時点でたくさん花が咲いていると根が傷つきやすく、うまく定着しない可能性があります。そのため、若い苗のうちに購入した方が、根がしっかりと張り長く楽しめます。ネモフィラは一年草のため植え替えは必要ない
一年草で次の年に花を楽しむことができないため、ネモフィラの植え替えは必要はありません。地植えで育てている場合は、こぼれ種から翌年も花を楽しむことができます。剪定
剪定をすることで開花率を高めることができます。剪定をしなくても花は咲き続けますが、花数が寂しくなり、花を楽しめる期間も短くなります。剪定のタイミングと切り戻しのしたかについて解説します。葉が混み合ってきたら行う
剪定のタイミングは、葉が茂って混み合ってきたら行うとよいでしょう。切り戻しを行うことで、葉の間隔がひらいて風通しが良くなり、病害虫の予防や花つきの改善につながります。また、切り戻した部分から新しい枝や葉が伸びて、花付きが良くなります。切り戻しのしかた
花全体をよく見て、葉が込み合っている部分をさがします。込み合っている部分や、花に覆いかぶさっている葉を茎から短くカットします。葉の間隔をひらいて風通しをよくしてあげましょう。
関連記事:ネモフィラの切り戻し方法を紹介!時期や花がら摘みのやり方まで
花がら摘み
花がら摘みとは、咲き終わった花を取り除くことで、栄養を新しい花の成長に回すことができます。花付きに影響するため、定期的に行うとよいでしょう。花数が多くなり開花期間を延ばすことができる
花がら(しおれたお花)をそのままにしておくと、種をつけるために栄養を消費するため、植物が弱ってしまう原因になります。花がら摘みを行うことで花数が多くなり、開花期間を延ばすことができます。花が咲き始めたら行う
花がら摘みは、花の咲き始めに行います。花茎の根元から手で摘み取る方法が一般的ですが、ハサミを使用するときれいに摘み取ることができます。冬の管理方法
ネモフィラの冬の間の育て方について解説します。適切な管理をして、寒さから発生するトラブルから植物を守りましょう。霜で苗が浮き上がらないようにする
ネモフィラは寒さに強い植物ですが、マイナス5℃以下の環境では霜柱によって苗が浮き上がってしまうことがあります。そのため、霜で苗が浮き上がらないようにすることが冬の間の育て方として重要です。霜よけ
霜よけとは、土の表面を不織布や麻袋などで覆って、霜や凍結から守ることです。ネモフィラは霜柱に弱く、根が浮き上がってしまうことがあります。苗が枯れたり根が傷んだりするのを防ぐことができます。マルチング
マルチングを行うことで土の温度や水分を保ち、霜柱の発生を防ぐことができます。マルチングとは、腐葉土・わら・バークチップなどの有機物で土の表面を覆うことです。霜柱を防ぎ、苗が浮き上がらないようにできます。水はけをよくする
ネモフィラは、過湿に弱い植物です。土壌に水がたまると根腐れや病気の原因となります。また、水はけの悪い土壌では霜柱が発生しやすくなります。水はけをよくすることで、霜柱の発生を防ぎ、苗が浮き上がるのを防ぐことができます。ネモフィラの種まきでの増やし方
種まきで増やす方法について解説します。種から育ててみたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
関連記事:ネモフィラの種取りの時期や方法を紹介!保存から種まきの仕方まで
種の入手方法
種は園芸店の他に入手できる場所があります。種の入手方法をご紹介します。サカタのタネなどの専門店
種は、サカタのタネなどの専門店で入手できます。サカタのタネは日本の種苗メーカーで、花・野菜のタネ・苗・園芸用品などを販売している会社です。種の詳しい説明や育て方のレッスンも見ることができるため、ぜひチェックしてみてください。通販
通販で入手することも可能です。Amazonや楽天市場などのインターネット通販サイトでは、さまざまな品種の種を販売しています。ホームセンター
ホームセンターでも、種を販売しています。種を購入する際は、種の入荷時期を確認しておきましょう。種は秋から春にかけて入荷することが多いようです。種まきの時期
適切な時期に種まきを行うことで、元気に育ってくれます。種まきの適期についてご説明します。9月~10月に行う
種まきは、一般的に9月~10月に行います。適期に種まきをすることで発芽率が上がり、元気な苗を育てることができます。北海道などの寒冷地は春にまくことも可能
ネモフィラは北海道などの寒冷地では冬の寒さに耐えられるように、春に種まきを行うことがあります。本州では4月~5月に見頃を迎えますが、北海道では6月~7月に開花します。種まきのしかた
ネモフィラの種まきのしかたについて解説します。種をまいた後の育て方も合わせてご覧ください。プランターや花壇に直まきすると簡単
ネモフィラの種は小さく根が直根性のため、移植には向かない植物です。プランターや花壇に直まきして、そのまま育てていくのが簡単でおすすめの方法です。プランターには移動しやすいキャスター付きのものがあります。寒冷地では室内で行う
寒冷地では、冬の平均気温がマイナス5℃以下になる地域も多く、屋外で種をまいても発芽しにくい可能性があるため、種まきは室内で行います。室内で種をまいて、本葉が2〜3枚になったら、気温が安定した頃に屋外へ定植するのがおすすめです。種まきをしたら軽く土をかけて光が当たらないように
ネモフィラの種は嫌光性なので、発芽するまでは日光を当てないようにします。種まきをしたら軽く土をかけて覆い、日陰に置くかネットやダンボールなどで遮光します。また、発芽までは乾燥させずに育てましょう。ネモフィラによくあるトラブルと対処法
ネモフィラは比較的丈夫な植物ですが、病気や害虫被害にあう場合もあります。よくあるトラブルと対処法について解説します。病気
ネモフィラがかかりやすい病気について解説します。原因と対処法がわかるため、ぜひご覧ください。ボトリチス病
ボトリチス病は、ボトリチス属の糸状菌が原因で起こる病気で、葉や花に水滴が付着すると感染しやすくなります。感染すると葉や花に褐色や黒色の斑点が現れ、進行すると枯れてしまいます。対処法:定期的に枯れたり傷んだりした葉を取る
ボトリチス病への対処法として、定期的に枯れたり傷んだりした葉を取るとよいでしょう。病原菌の温床となるため、早めに取り除くことで、病気の拡大を防ぐことができます。灰色かび病
灰色かび病は、ボトリチス・シネリアという糸状菌が原因で起こり、野菜などにも多く発生する病気です。葉や茎などに灰色の斑点が現れ、進行すると枯れてしまいます。対処法:刈り込みや花がら摘みを行う
刈り込みや花がら摘みを行うことで、葉や茎の密集を防ぎ、風通しを良くすることができます。風通しを良くすることで、葉や茎の乾燥を促し、病原菌の繁殖を抑えることができます。害虫
害虫の対処法をご紹介します。害虫は植物を弱らせるため、早めの対処が必要ですアブラムシ
ネモフィラは葉や茎が柔らかいため、アブラムシがつきやすい植物です。アブラムシの吸汁によって、植物の葉や茎が黄変したり、枯れたりすることがあります。対処法:殺虫剤をまいて駆除する
アブラムシへの対処法は、殺虫剤をまいて駆除することです。アブラムシに効果のある殺虫剤を使用しましょう。解決策がわからない場合は相談してみましょう
植物を育てている上でどうしても解決策がわからない場合に、育て方について相談できるところをご紹介します。ぜひ活用してみてください。『みんなの趣味の園芸』などの情報サイト
『みんなの趣味の園芸』は、園芸に関する情報が豊富に掲載されているサイトです。『みんなの趣味の園芸』では、植物の育て方やトラブルの原因と対策など、さまざまな情報が掲載されています。園芸相談ができる『緑の相談所』
ネモフィラの育て方について、園芸相談ができる『緑の相談所』を活用するとよいでしょう。『緑の相談所』は、全国各地に設置されている相談窓口です。園芸に関するさまざまな相談に対応しており、ネモフィラに起こるトラブルの相談も受け付けています。 『緑の相談所』では、専門のスタッフが植物の状態や栽培環境などを確認しながら適切なアドバイスをしてくれるため、安心して相談することができます。『緑の相談所』の利用方法は、各相談所のホームページや電話で確認することができます。ネモフィラの人気の種類
数多く品種があるネモフィラですが、その中でも人気の種類をご紹介します。ぜひお好みの品種を探してみてください。ネモフィラ・インシグニス:代表的なブルーの品種
ネモフィラと聞いて思い浮かべるのは、このネモフィラ・インシグニスのブルーの品種ではないでしょうか。インシグニスは、たくさんの種類の中でも最もポピュラーな品種で、花径2cm前後の青い花を咲かせます。花の中心部が白色なのが特徴です。流通量の多い品種で、ネモフィラ畑で有名な国営ひたち海浜公園もインシグニスブルーが植えられています。ネモフィラ・プラチナスカイ:葉がシルバーリーフ
ネモフィラ・プラチナスカイは、葉がシルバーリーフの品種です。葉の表面に白い毛が密生しているため、光に反射してシルバーに見えます。花はインシグニスブルーと同じ青色で、約2cmの小さな花を咲かせます。2017年に登録された新品種で、見元園芸の登録品種です。プラチナスカイのシルバーリーフは花が少ない時期でも目を引く色で、寄せ植えや花壇に植えるときは色合いを考えて配置すると良いでしょう。ネモフィラ・ペニーブラック:黒い花で縁が白い
ネモフィラ・ペニーブラックは、花弁の表面は黒色で、裏面や縁は白色です。ペニーブラックは、その珍しい花色から人気のある品種です。クレオパトラ:白い花弁の中心に濃い紫が入る
ネモフィラ・クレオパトラは、白い花弁の中心に濃い紫が入った品種です。クレオパトラは2021年に登録された新品種で、その独特の花色でエキゾチックな雰囲気を演出することができます。ネモフィラの育て方!種まきの時期からトラブルの対処法まで解説のまとめ
ネモフィラの育て方について解説しました。 今回の記事のポイントは- ネモフィラは、北アメリカ原産のムラサキ科ネモフィラ属の一年草で、爽やかなスカイブルーの花を咲かせる。
- ネモフィラの花色はブルーが一般的だが、白色や紫色などさまざまな色の品種もある。
- ネモフィラは栽培キットなどが販売されており、初心者でも簡単に栽培することができる。
- ネモフィラは水はけがよく、肥料が控えめな土壌を好む。
- 害虫や病気からネモフィラを守るためには、風遠しや日当たりをよくして管理する。
- ネモフィラの葉が込み合ってきたら、剪定して風通しをよくしてあげるとよい。
- ネモフィラの育て方に悩んでいる・トラブルが解決できない場合は『みんなの趣味の園芸』や『緑の相談所』で相談するとよい。