ガジュマルの葉が落ちる原因|黄色・茶色など症状別の復活方法

朝、ガジュマルの鉢の周りに葉が何枚も落ちている。触るとポロッと取れる葉もある。「このまま全部落ちて枯れてしまうのでは」と不安になっている方へ、先に大事なことをお伝えします。
葉が落ちただけでガジュマルが枯れることは、ほとんどありません。幹が硬く、皮の下が緑色なら生きています。葉はすべて落ちても、幹が生きていれば1〜2か月で新芽が出ます。
そのうえで見るべきは「落ちた葉の状態」です。しなびているのか、パリパリなのか、斑点があるのか。葉の状態が原因を教えてくれるので、当てずっぽうで水や肥料を足す前に、まず落ちた葉を1枚拾って観察してください。
東京寿園は多くのガジュマルを仕入れて管理し、お届けしたお客様から「葉が落ちた」というご相談を受けてきました。お届けしているのは土を使わないハイドロカルチャーの株ですが、葉が落ちる仕組みは土植えでも変わりません。本記事では、入荷した株を確認するときに使っている「枯れているかの判定」「葉の状態からの原因の切り分け」「復活の手順」を順にお伝えします。
本記事では以下の順で解説します。
- 葉が落ちても枯れていない。生死の見分け方と、正常な落葉との区別
- 落ちた葉の状態でわかる原因
- 落ちる前に気づくサイン(動画あり)
- 原因別の復活方法
- 葉が全部落ちたときの対処
- 落葉を防ぐ予防策
まず確認|葉が落ちても枯れていない。ガジュマルの生死の見分け方
葉が落ちるのは危険信号ですが、枯れた証拠ではありません。ガジュマルは寿命100年を超える丈夫な木で、葉を失っても幹に養分を蓄えています。幹を指で押して硬く、爪で皮を少し削って緑色なら、復活の見込みは十分です。逆に幹がぶよぶよで皮の下が茶色なら、その部分は腐っています。
落ちた葉を見て原因を探る前に、そもそも株が生きているかを確かめます。ここが「回復させる」か「挿し木で残す」かの分かれ道です。
ガジュマルは寿命100年超。落葉は寿命ではなく環境からのサイン
ガジュマルの寿命は100年以上といわれ、沖縄には樹齢150年とされる木もあります。鉢植えでも、管理次第で数十年育てられます。鉢植えで枯れる原因は寿命ではなく、根腐れ・寒さ・水切れです。
葉が落ちるのは「老化」ではなく、置き場所や水やりが今のガジュマルに合っていないというサインです。原因を直せば、葉は戻ります。
幹の硬さと皮の下の色で判定する
生きているかどうかは、葉ではなく幹で判断します。次の2点を確認してください。
生死の判定 2ステップ
幹と根元を指で押す。硬くて弾力があれば生きています。ぶよぶよと沈む、押すと汁が出る部分は腐っています。根元から上に向かって順に押し、硬い部分がどこから始まるかを確かめます。
枝の皮を爪で少し削る。下が緑色なら生きています。茶色く乾いていれば、その枝は枯れています。枝先から順に削り、緑が出る位置まで切り戻せば回復が早まります。
枝を軽く曲げてみるのも目安になります。生きている枝はしなり、枯れた枝はポキッと折れます。
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正常な落葉と、異常な落葉の違い
ガジュマルは常緑樹ですが、葉が一枚も落ちないわけではありません。古い葉を落として新しい葉に入れ替える落葉や、環境の変化に合わせて葉の量を調節する落葉は正常です。落ちた葉に異変がなく、株の一部だけが少しずつ落ちるなら心配いりません。
購入や植え替えの直後は、根が新しい環境に慣れるまで葉の量を減らして水分の蒸発を抑えます。この落葉は2週間ほどで落ち着くので、置き場所を変えずに見守ってください。
東京寿園の視点|東京寿園では、お届けした株について「届いてから2週間以内の少量の落葉は正常」とお伝えしています。生産地から私たちの管理場所へ、そしてご自宅へと環境が2回変わるので、葉を数枚落として調整するのは自然な反応です。この期間に水や肥料を足すと、かえって落葉が増えます。
観葉植物農家
長岡 孝樹
「葉が落ちたので枯れました」というご相談のうち、幹まで枯れている株はごくわずかです。まず幹を押してもらい、「硬ければまだ生きています」と確認するところから始めます。葉は取り替えがきくので、幹さえ生きていれば時間の問題です。
落ちた葉の状態でわかる、ガジュマルの葉が落ちる原因
原因は、落ちた葉を1枚拾えばほぼ分かります。しなしななら根腐れか日照不足、パリパリなら水切れか根詰まり、白い斑点やベタつきなら害虫、黒や茶の斑点なら葉焼けか病気、黄色なら寒さか肥料のやりすぎです。まず葉の状態を確かめ、次に土の湿り具合を合わせて見ると、原因がひとつに絞れます。
葉が落ちたとき最初に見るのは、株ではなく落ちた葉です。葉の状態と、土が湿っているか乾いているかの2つを組み合わせると、原因を絞り込めます。
しなしなの葉が落ちる|根腐れ、または日照不足
葉物野菜を放置したように、水気を含んでしなびた葉が落ちることがあります。落ちていない葉も垂れ下がっていることが多く、原因は2つ考えられます。
根腐れの可能性
土が何日も湿ったままなら、根腐れです。土が常に湿っていると根が呼吸できず、腐り始めます。腐った根は水を吸えないので、水があるのに葉はしなびます。鉢に顔を近づけて酸っぱいような異臭がすれば、ほぼ確定です。
日照不足の可能性
土は普通に乾くのに葉がしなびて落ちる場合は、光が足りていません。ガジュマルは日光を好む植物で、暗い場所では葉を維持できなくなります。レースカーテン越しの光が入る窓辺が適した環境です。
パリパリの葉が落ちる|水切れ、または根詰まり
落ち葉のようにカサカサと音を立てる、乾いた葉が落ちる場合は、水が足りていないか、水を吸えていない状態です。
水切れの可能性
土を触ってカラカラなら水切れです。数日水やりを忘れた場合のほか、エアコンの風が直接当たる場所に置いていると、土が乾く前に葉だけが乾いて同じ症状が出ます。
根詰まりの可能性
水を正しく与えているのに乾いた葉が落ちるなら、根詰まりを疑ってください。鉢の中が根でいっぱいになると水が浸透せず、根も水を吸えなくなります。鉢底から根が出ている、水がすぐ抜ける、という状態が目印です。購入後1年以上植え替えていない株に多く起こります。
白い斑点やベタつきのある葉が落ちる|ハダニ、またはカイガラムシ
斑入り品種でないのに葉に白い点が付いていたり、葉がベタベタしていたりする場合は、害虫が樹液を吸った跡か、害虫そのものです。
ハダニの可能性
葉の裏に細かい白い点が散っていれば、ハダニです。0.5mmほどの小さな虫で、樹液を吸われた跡が点になります。乾燥した環境で増え、放置すると葉全体がかすれたように白くなって落ちます。
カイガラムシの可能性
白や茶色の小さな粒が枝や葉の付け根に張り付いていれば、カイガラムシです。肉眼で確認できる大きさで、排泄物で葉がベタつきます。
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黒や茶色の斑点がある葉が落ちる|葉焼け、または黒星病
葉に黒や茶色の斑点、あるいはシミのような広がりがある場合は、強すぎる光か、カビが原因の病気です。どちらも置き場所が関係します。
葉焼けの可能性
日光が当たる側の葉だけが茶色く焼けたようになっていれば、葉焼けです。ガジュマルは日光を好みますが、夏の直射日光は強すぎます。日陰に置いていた株を急に明るい場所に移した場合も、慣れていない葉が焼けます。
黒星病の可能性
窓際でもないのに黒い斑点が広がっていく場合は、黒星病というカビの病気です。風通しの悪い、湿った場所で発生します。放置すると隣の葉に広がるので、早めに切り取ります。
黄色い葉が落ちる|寒さ、または肥料のやりすぎ
葉が黄色くなって落ちる原因は2つあり、起きる季節で見分けられます。
寒さの可能性
冬に黄色い葉が落ちるなら、寒さです。ガジュマルは熱帯・亜熱帯原産で、5℃を下回ると葉を落として身を守ります。夜の窓際、暖房のない玄関や廊下は、冬のガジュマルには厳しい環境です。
肥料のやりすぎの可能性
春から夏の成長期に黄色い葉が落ちるなら、肥料の与えすぎを疑ってください。濃い液肥や頻繁な施肥は根を傷め、肥料焼けを起こします。ガジュマルは肥料がなくて枯れることはほとんどないので、多いより少ないほうが安全です。
緑のまま落ちる|環境の変化、または夏の暑さ
葉に異変がなく、緑色のまま次々と落ちる場合は、株が環境の変化に反応しています。購入直後や植え替え直後、引っ越し後に起きるのはこのタイプで、根が落ち着けば止まります。
もうひとつ多いのが、真夏に閉め切った部屋で起きる落葉です。室温が35℃を超えて蒸れると、ガジュマルは葉を落として自分を守ります。「暑くなってから葉がどんどん落ちる」という場合は、風通しと室温を見直してください。
東京寿園の視点|葉落ちのご相談をいただくとき、私たちは「落ちた葉の写真を送ってください」とお願いしています。株全体の写真より、落ちた葉1枚の写真のほうが原因を特定しやすいからです。葉を捨てる前に、状態を確かめるか写真を撮っておいてください。
観葉植物農家
長岡 孝樹
葉の状態だけで決めきれないときは、土を触ってください。同じ「葉が落ちる」でも、土が湿っていれば水を止め、乾いていれば水をやる。対処が正反対になります。この一手間を飛ばして水を足してしまい、根腐れを進めてしまう例が最も多いです。
葉っぱの色からガジュマルの状態を判断する方法
落ちる前の葉と新芽には、先に変化が出ています。新芽が出たばかりで薄い緑なら正常で、日が経てば濃くなります。ずっと黄緑のままなら肥料切れを疑ってください。葉が白いときは、一部だけなら葉焼け、擦って取れるなら用土の粉、白い粒や綿状なら害虫です。落ちてから慌てる前に、いま付いている葉と新芽を見ると早く手を打てます。
落ちた葉から原因を探るのは、すでに症状が出た後の話です。株はその前に、新芽の色や葉の表面に変化を出しています。東京寿園の公式アカウントで公開している動画で、見るポイントを確認してください。
新芽の色で見分ける|薄い緑と、ずっと黄緑のままの違い
新芽の色は、株の調子を早く教えてくれます。出たばかりの新芽が薄い緑色でも、すぐに異常とは限りません。時間が経つにつれて濃い緑に変わることが多いので、数日おいてから判断してください。
一方、いつまでも黄緑色のままなら、肥料切れや微量要素の不足が考えられます。この段階で成長期なら薄めの液体肥料を与え、それでも変わらなければ根詰まりを疑って鉢を確認します。新芽まで黄色くなって落ちるようなら、落葉の原因に進んでいるサインです。
薄い緑の新芽をすぐ異常と決めないための、数日後まで見て判断する目安が分かる
葉の白さを3つに切り分けるので、害虫なのか葉焼けなのか用土の粉なのかを取り違えない
色だけでなく「どこに出ているか」「擦って取れるか」まで見るので、葉が落ちる前に手を打てる
葉が白いときの見分け方|葉焼け・用土の粉・カイガラムシ
葉が白くなる原因は1つではありません。白くなり方で3つに分かれます。
- 一部分だけ白い…葉焼け。日が当たる側だけに出る。置き場所をレースカーテン越しに変える
- 全体に白い粉がついて、擦ると取れる…ゼオライトなど用土の粉。異常ではないので、気になれば拭き取る
- 白い粒や綿状のものが点々とある…カイガラムシ。歯ブラシや綿棒でこすり落とす
見分けるコツは、指で擦ってみることです。取れるなら粉、取れずに葉そのものが白いなら葉焼けか害虫です。葉の裏に細かい点が散っていればハダニなので、原因のH2で紹介した対処に進んでください。
東京寿園の視点|入荷した株を確認するとき、私たちは葉より先に新芽を見ています。葉の異変は起きてしまった結果ですが、新芽はこれから伸びる部分なので、株の今の勢いがそのまま出るからです。ご自宅でも、水やりのついでに新芽を1つ決めて観察すると変化に気づけます。
原因別|葉が落ちたガジュマルの復活方法
対処は原因ごとに決まっていて、大半は「水を止める」か「水をやる」か「置き場所を変える」かのどれかです。根腐れと根詰まりは5〜9月なら植え替え、それ以外の時期は水を控えて春を待ちます。害虫は物理的に落とし、寒さは移動で解決します。幹が腐っている場合だけは、株の回復より挿し木で残すことを優先してください。
ガジュマルは回復力の強い植物です。原因さえ正しく取り除けば、多くの場合は1〜2か月で新しい葉が出てきます。原因ごとの手順を説明します。
根腐れ・根詰まり|水を止め、適期なら植え替える
どちらも根の問題なので、対処は同じ「植え替え」です。ただし時期を選びます。
- まず水を止める…根腐れなら土が乾くまで一切与えない。根詰まりなら底面から吸水させて応急処置
- 5〜9月なら植え替える…鉢から抜き、黒くぶよぶよした根を切り落とし、新しい土と一回り大きい鉢に植える
- 10〜4月なら春まで待つ…休眠期の植え替えは回復できない。水を控えめにして暖かい場所で管理する
根腐れが幹まで進み、根元がぶよぶよになっている場合は、植え替えても回復は見込めません。硬さの残っている枝を切って挿し木にし、株を次につなぐほうが確実です。切った枝は水に挿して暖かい部屋に置き、発根したら5〜9月に土へ植えます。
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水切れ|鉢底から流れるまで与え、ひどければ底面給水
土がカラカラなら、まず鉢底から水があふれるまでたっぷり与えます。乾燥が進んで土が水をはじく場合は、バケツに水を張って鉢ごと沈める底面給水が確実です。表面まで湿ったら引き上げ、受け皿の水は捨てます。
葉には霧吹きで葉水を与えます。エアコンの風が当たる場所に置いていたなら、風の当たらない場所へ移してください。しなびていた葉は、翌日には持ち上がります。
観葉植物農家
長岡 孝樹
水切れの株は、回復が最も早いケースです。底面給水で30分ほど吸わせると、夕方にはしおれた葉が立ち上がってきます。ただし乾ききった土は水をはじくので、上からかけただけでは鉢の中まで届きません。バケツに沈めるのを面倒がらないでください。
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日照不足・葉焼け|置き場所を2週間かけて慣らす
光の問題は、どちらも「急に変えない」が対処の基本です。
日照不足なら明るい場所へ移しますが、いきなり窓辺に出すと今度は葉焼けを起こします。最初は少し明るい室内に置き、2週間ほど経ってからレースカーテン越しの光が当たる場所へ移してください。
葉焼けなら、すぐにレースカーテン越しの柔らかい光の場所へ移動します。焼けた葉は元に戻らないので切り取り、株の体力を新しい葉に回します。
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ハダニ・カイガラムシ|物理的に落とし、乾燥を防ぐ
ハダニは水に弱いので、霧吹きで葉の裏まで濡らし、湿らせた布で葉を優しく拭き取ります。数が多ければハダニに効く殺虫剤を使います。牛乳を水で1:1に薄めてかける方法もありますが、乾くと膜になって虫を窒息させる仕組みなので、翌日には水で洗い流してください。放置すると牛乳が腐って臭います。
カイガラムシは、幼虫なら殺虫剤が効きますが、成虫と卵には薬が効きません。歯ブラシや綿棒で一匹ずつこすり落とすか、付いている枝ごと切り取ります。葉を傷めないよう、力を入れずに落としてください。
どちらも乾燥した環境で増えます。日ごろの葉水と、エアコンの風を避けることが予防になります。
黒星病|病気の葉を切り、風通しを確保する
黒い斑点が広がる葉は、見つけ次第すべて切り取ります。落ちた葉も放置せず処分してください。カビは土にも残るので、5〜9月なら新しい土に植え替えます。風通しの良い場所に移し、葉水は控えめにして葉が長時間濡れた状態を避けると再発を防げます。
寒さ・肥料のやりすぎ|置き場所を変える、肥料を止める
冬の落葉なら、暖房のある部屋の、窓から少し離れた場所へ移します。夜は窓際が冷え込むので、寝る前に窓から離すだけでも効果があります。水やりは控えめにし、暖かい日中に与えてください。
成長期の落葉で肥料を与えているなら、まず肥料を止めます。土の表面に置き肥があれば取り除き、たっぷりの水で土の中の肥料分を流してください。ガジュマルは肥料がなくても枯れないので、回復するまで与えないのが安全です。
東京寿園の視点|復活のために私たちがお客様にまず伝えるのは、「何かを足すのではなく、原因になっているものを一つ引く」ことです。水を足す、肥料を足す、場所を何度も変える。弱った株にこれをすると、原因が増えて回復が遠のきます。引いてから、待ってください。
観葉植物農家
長岡 孝樹
秋から冬に根腐れを見つけたときは、植え替えを我慢するのが最も難しいところです。水を止めて、明るく暖かい場所に置いて春を待つ。それだけで春に持ち直す株はかなりあります。冬に鉢から抜いて根を切ると、そこで力尽きてしまいます。
ガジュマルの葉が全部落ちたときの対処
葉がすべて落ちても、幹が硬ければ枯れていません。状態としては、剪定で葉を全部落とす「丸坊主」と同じです。水を控え、明るく暖かい場所に置いて待てば、1〜2か月で新芽が出ます。幹がぶよぶよの場合だけは、硬い枝を挿し木にして株を残してください。
「葉が一枚もなくなった」と聞くと絶望的に感じますが、ガジュマルは葉を落として休む力を持っています。実際、樹形を整えるために意図的に全部の葉を落とす「丸坊主」という剪定方法があるほどです。
幹が硬ければ、丸坊主と同じ状態
記事の最初で紹介した方法で、幹を押し、皮を削ってください。幹が硬く、皮の下が緑なら、葉が全部落ちていても株は生きています。葉がないぶん水の消費が減っているだけで、幹の中では次の芽を準備しています。
この状態は、ガジュマルを育てる人が樹形を作り直すときにわざと作る「丸坊主」と同じです。丸坊主にした株が1か月ほどで新芽を吹くのと同じように、葉が全部落ちた株も回復します。
水を控えて、明るく暖かい場所で1〜2か月待つ
葉がない株は、水をほとんど使いません。水やりは土が完全に乾いてからさらに数日空けるくらいに減らし、幹には霧吹きで軽く葉水をします。肥料は与えません。
置き場所は、直射日光を避けた明るい場所で、15℃以上を保てるところです。冬なら暖房のある部屋の窓から少し離れた場所に置きます。原因が寒さや水切れだった場合は、環境を整えるだけで新芽が動き出します。
新芽が出るまでは1〜2か月かかります。この間、株を動かしたり、掘り返したりしないでください。芽が出て葉が数枚開いたら、通常の水やりに戻します。
幹がぶよぶよなら、硬い枝を挿し木にして残す
幹を押して根元から沈む、皮の下が茶色い場合は、根腐れが幹まで進んでいます。この状態からの回復は難しいので、まだ硬さの残っている枝を切り、挿し木にして株を次につなぎます。
枝は10cmほどの長さで、皮の下が緑の部分を選びます。切り口を30分ほど水に浸けてから、湿らせた土に挿すか、水に挿して発根を待ちます。暖かい部屋で管理すれば、5〜9月なら1か月ほどで根が出ます。冬は水挿しで春まで持たせ、暖かくなってから土に植えてください。
観葉植物農家
長岡 孝樹
葉が全部落ちた株を見て「もう捨てようか」と迷っている方には、捨てる前に幹を押してみてください、とだけお伝えしています。硬ければ、私が育てている株なら丸坊主にして仕立て直すのと同じ状態です。葉がない期間は寂しいですが、幹が生きている限り、ガジュマルは戻ってきます。
東京寿園の視点|全部落ちた株で東京寿園が気をつけているのは、「新芽が出るまで何もしない」を守れるかです。葉がないと変化が見えず、つい水を足したり場所を変えたりしたくなります。日付を書いたラベルを鉢に挿して、2か月は待つと決めてください。
ガジュマルの葉が落ちるのを防ぐ予防策
予防の要は3つ。季節で水やりを変えること、冬は5℃以上を保つこと、置き場所を急に変えないことです。この3つを守れば、葉が落ちる原因の大半は防げます。幹が白っぽくなるのは病気ではないので、慌てて対処する必要はありません。
葉を落とさずに育てるコツは、特別なことではありません。落葉の原因になる「水・温度・光・環境変化」を先回りして管理します。
季節ごとに水やりの量を変える
水やりは、ガジュマルを育てるうえで最初に覚える管理です。季節ごとの目安を押さえれば、根腐れと水切れの両方を防げます。
春・秋
ガジュマルにとって快適な季節です。土に触れて乾いたのを確認してから、鉢底から流れ出るまでたっぷり与えます。受け皿に溜まった水は根腐れの原因になるので、毎回捨ててください。
夏
与え方は春と同じですが、乾くのが早くなります。水切れを起こさないよう、こまめに土を確認してください。ハダニが増える季節でもあるので、水やりのついでに葉水をすると予防になります。
冬
成長が止まり、水を吸う量が減ります。水が多いと寒さにも弱くなるので、土が乾いてから2〜3日経ってから与える程度で十分です。1回の量は鉢底から流れるまで、暖かい日中に与えます。
冬は5℃以上の室内へ移す
屋外で育てている株は、冬になる前に必ず室内へ取り込みます。霜は気温が0℃にならなくても降りるので、天気予報の霜注意報も確認してください。室内でも、夜の窓際は外気と変わらないほど冷えます。冬の夜は窓から1m以上離すと安心です。
置き場所を急に変えない
購入直後や植え替え直後の落葉、明るい場所へ急に移したときの葉焼けは、どれも「環境の急変」が原因です。ガジュマルは新しい環境に慣れるのに2週間ほどかかります。置き場所を変えるときは、明るさや温度の差が小さい場所を経由して、段階的に移すと葉を落としません。
買ってきた直後は、それまで置かれていた環境に近い、明るい日陰に2週間置いてから、本来の置き場所へ移してください。
幹が白っぽいのは病気ではない
幹の表面に苔のような白い汚れが出ることがありますが、幹に付いている場合は病気ではありません。ガジュマルの幹はもともと白っぽく、水や肥料の成分が乾いて白い跡になることもあります。害虫の場合は葉に症状が出るので、幹だけなら心配いりません。
ただし、根元付近にふわふわした綿のようなものが付いている場合はカビです。土が湿りすぎているサインなので、水やりの頻度と風通しを見直してください。
東京寿園の視点|葉落ちの予防で私たちが最も重視しているのは、「届いた直後の2週間」です。ご自宅へ移った直後は、明るさも湿度も変わるので、この期間に置き場所を何度も変えると葉が落ちます。最初の置き場所を決めたら、2週間は動かさないでください。
観葉植物農家
長岡 孝樹
葉が落ちるご相談が多い季節は、真冬と真夏です。冬は窓際の冷え込み、夏は閉め切った部屋の蒸れ。どちらも「人がいない時間帯の温度」が原因なので、日中の室温だけで判断せず、夜や留守中の温度も一度確かめてみてください。
ガジュマルの葉が落ちる原因と復活方法のまとめ
ガジュマルの葉が落ちる原因の見分け方と、復活の手順を解説しました。要点を振り返ります。
✔ 葉が落ちても、幹が硬く皮の下が緑なら生きている。まず幹で生死を判定する
✔ 購入直後・植え替え直後の落葉は正常。新芽まで落ちる、止まらない落葉が異常
✔ 原因は落ちた葉の状態で分かる。しなしな=根腐れ、パリパリ=水切れ、斑点=害虫か病気、黄色=寒さか肥料
✔ 落ちる前に新芽の色を見る。ずっと黄緑のままなら肥料切れ、葉の白さは擦って取れるかで切り分ける
✔ 対処は原因を「引く」こと。根腐れは水を止め、5〜9月なら植え替える
✔ 全部落ちても丸坊主と同じ。水を控えて暖かい場所で1〜2か月待てば新芽が出る
✔ 慌てて水や肥料を足さない。土を触って、湿っていれば水を止める
葉が落ちるのは一目で分かる異変なので、つい慌ててしまいます。でも、まず落ちた葉を拾い、土を触り、幹を押す。この3つを確かめれば、何をすべきかは自然に決まります。ガジュマルは葉を失っても幹に力を残している植物です。諦めずに、原因をひとつ取り除いて待ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。東京寿園では、ガジュマルの根腐れ・枯れ・元気がないときの記事もご用意しています。お困りのことがあれば、あわせてご覧ください。


調子が悪そうな株を見るとき、私たちはまず新芽の色を確認します。葉の色だけで決めず、どこに出ているか、擦って取れるか、数日後にどう変わるかまで見てください。この見方を覚えると、葉が落ち始める前に気づけるようになります。