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観葉植物と聞いて、真っ先にその名前が挙げられるほど人気の高い観葉植物であるパキラ。初心者の人でも育てやすく、昔から園芸店でよく見かけますよね。 しかし、パキラを育てる時に気を付けるべきことがあることを知っていますか? 特に、土はパキラを育てる上でとても重要となるものです。 今回は、
- パキラの土を入れ替える理由。
- パキラに適した土の作り方。
- パキラの土を入れ替える方法。
について解説していきます。 今インテリアとして家にパキラを飾っている方や、パキラを育ててみたいと思っている方はぜひ最後まで読んでくださいね。パキラを上手に育てるために必要となる土の知識を得ることができますよ。
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観葉植物パキラの【土】の入れ替えが重要な理由
はじめに、なぜパキラの土を入れ替える必要があるのかについて解説します。野生の植物は人の手がなくても育っています。しかし、なぜ観葉植物であるパキラには土を入れ替えるというお手入れが必要なのでしょうか?【通気性】や【水はけ】が悪くなる
パキラを長年育てていると、土の通気性や水はけが悪くなります。植物を育てるのに最適な土は団粒構造とよばれる構造を持つ、適度に隙間が開いたふかふかな土です。しかし、時間がたつにつれて土の団粒構造は失われてしまい土の中にある隙間がなくなってしまいます。 それによって通気性が悪くなり、根腐れなどの症状を引き起こすリスクになってしまいます。土の性質の変化で、観葉植物の成長に悪影響を及ぼす
パキラを元気に育てるために肥料などを与える場合があります。それによって、もともと中性だった土のphが変化し、徐々に酸性やアルカリ性へ傾いてしまいます。植物によって適する土のphは異なります。そのため、酸性を好む植物をアルカリ性の土で育てると上手に育たない、枯れてしまうといったトラブルに繋がります。カビや虫の温床となることもある
パキラを風通しの悪い場所や日当たりの悪い場所で育てていると、土にカビや小さい虫が発生することがあります。特にカビも虫もジメジメとした環境を好むものが多いため、水やりの頻度や置き場所に注意する必要があります。 また、カビは肥料分の多い土を好むためあまりに多くの肥料を与えて育てることも原因となります。パキラは少ない肥料でも育てることができる植物です。そのため、成長期に薄い肥料を控えめに与える程度で十分です。 そのようなカビや小さい虫が発生した時には土を入れ替えると一番効果的です。やり方を覚えて挑戦してみましょう。土を入れ替えるタイミングを見極める
パキラの土を入れ替えるタイミングはどのように知ることができるのでしょうか?このような状態になったらパキラの土を入れ替えるタイミングということを知ることができる指標を解説します。5月~9月に年1回の土交換をする=土の栄養補給になる
5月~9月の成長期の時期にパキラの土を入れ替えることでより成長を促進することができます。失われた肥料分を補給することで、新しい葉が伸びる成長期にさらに元気に育ちます。土の表面にカビが発生している
土の表面に生えるカビやキノコは見た目が悪いですよね。いくら綺麗な観葉植物であったとしても、土にカビが生えていたらインテリアとして残念ですし、ゾッとしてしまいます。そのようなときには表面の土を新しい土に変えましょう。 しかし、カビの発生は土が乾かない、風通しの悪い場所で育てていると発生します。同じように管理をしているとまたカビが発生します。管理場所や水やりの頻度を見直してみましょう。土の表面に白い粒がある
白絹病という植物を枯らす細菌が発生すると、土の表面に白い粒が現れます。この最近は土壌に広がっていきます。発見が遅れてしまうとほとんどの場合は枯れてしまうため、こまめに土の様子を確認しましょう。カビと同じく湿度の高い環境で発生するため風通しの良い環境で育てましょう。 また、虫の卵である可能性もあるため土を替えましょう。観葉植物パキラに適した土の作り方
観葉植物のパキラにとってどのような土が適しているのでしょうか。今回はパキラの栽培に向いている土や土の作り方を解説します。弱酸性の水はけのよい土を選ぶこと
パキラは弱酸性の水はけのよい土を好みます。特に水はけはパキラにとってとても重要で、水はけが悪い土では根腐れを起こしてしまい枯れてしまいます。 特に水やりの頻度を掴みにくい初心者の方は水はけのよい土を使用することをおすすめします。初心者は市販の土を使うと安心
園芸店やAmazonではパキラやほかの観葉植物に最適な配合をした培養土が販売されています。重い培養土は配達で届けてもらうと便利です。この培養土は水はけも良く、非常にパキラを育てるには最適な土と言えるでしょう。また、ほかの観葉植物を育てている場合は兼用できるため一袋常備しておくと良いでしょう。配合の手間もなく簡単でおすすめです。上級者は数種類の土を混ぜて配合してみてもよし
上級者の方はよりパキラに適した土を作るために自分で混ぜて作っても良いでしょう。土を配合して作ることで、飾っている場所に合わせて水はけを調節するようにしましょう。いくつかの種類の土を用意しなければいけないため、上級者の方におすすめです。①赤玉土
赤玉土は土の水はけをよくする効果があります。いくつかの粒の大きさの赤玉土が販売され、パキラの土を作る時には小粒の赤玉土を選ぶと良いでしょう。その上、赤玉土のphは5~6と弱酸性であるため、パキラに適した土となっています。7割程度を目安に配合すると、パキラに適した土を作ることができます。②腐葉土
腐葉土は枯れ葉が分解して作られた土です。腐葉土は保水性や保肥性に優れ、植物を育てるためには適した性質を持ちます。また、葉の形が一部残っているため通気性も良く根腐れを起こしにくい土を作ることができます。③ピートモス
ピートモスは水苔が堆積してできた土です。保水性や保肥性に非常に優れ、腐葉土に似た性質を持ちます。一般的に乾燥した状態で圧縮した状態で販売されており、使用前に水を吸収させる必要があります。パキラの土として使う場合は2割~3割配合して使います。④軽石
軽石は小さな穴がたくさん開いた多孔質の石です。また、赤玉土とは違い固く、何度も使うことができます。水はけをよくすることもできるため風通しのあまり良くない場所で育てる場合は1割程度軽石を配合しましょう。 発泡スチロールでも同じような効果が得られます。パキラの土の入れ替えに必要なものや手順
パキラの土の入れ替えの方法を紹介します。必要なものや手順を一つ一つ確認しましょう。スムーズに行うことで、パキラにストレスをかけずに終えることができます。土の入れ替えに必要なもの
土の入れ替えに必要なものを紹介します。入れ替えを行うときに焦ることがないよう、しっかりと準備をしておきましょう。Amazonなどで注文する場合届けられるまで時間がかかる場合があるため早めに注文しましょう。- 新しい土
- 一回り大きな鉢
- 鉢底に敷くネット
- 軽石
- ハサミ
- 手袋や軍手
- ブルーシートや新聞紙
- じょうろ
- 竹串などの細い棒
- 支柱(1m以上の背丈がある場合)
観葉植物を引き抜き、根を整形する
作業を進めやすくするために入れ替えを行う7日前から水やりを控え、土を乾燥させておきましょう。はじめにパキラを鉢から優しく引き抜きます。土を手で丁寧にほぐし、黒く傷んだ根があった場合はハサミで取り除きましょう。用意した鉢に観葉植物を植えこむ
土が減るのを防ぐためにネットを敷き、軽石や発泡スチロールを鉢の1/5程度を目安に入れます。その後1/3~1/2まで土を入れ、パキラを一度鉢に入れます。細い棒で土をつつきながら、隙間をうめながら植えこみましょう。鉢の縁から4cmほど低いところまで土を入れると水やりの際に土が流れ出ません。 その後、じょうろで鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと水を与えます。土が減るため、下がった分土を追加しましょう。【その他のケア】パキラの基本的な育て方を知る
土を入れ替えた後、どのような育て方をすると良いのでしょうか。基本的なパキラの育て方を紹介します。①室内と屋外での日当たり
パキラは日光を好む植物です。しかし、あまりに強い直射日光は適さず葉焼けの原因ともなってしまいます。室内での日光の当て方
レースカーテン越しの柔らかい光の入る明るい日陰がパキラに適した光です。特に春や秋の成長期には明るい場所で管理をすることが非常に重要なポイントとなります。屋外での日光の当て方
屋外で育てる場合は直射日光を避けた、少し遮光を行った日陰が良いでしょう。特に夏の場合は直射日光に当ててしまうと葉が枯れてしまうことがあるため注意が必要です。②季節ごとに違う観葉植物パキラの水やりの仕方
時期によって水やりの仕方を変えるとパキラは元気に育ちます。それぞれの季節に適した水やりを行うことが上手にパキラを育てる上で必要になります。春
春はパキラの成長期です。土が乾燥したのを確認してから水を鉢底から流れるまでたっぷり与えましょう。気温が上がっていくたびにパキラの吸水量は多くなっていくためこまめに土の様子を確認しましょう。夏
夏は気温によってはバテてしまうこともあります。しかし、基本的には春と同じように土が乾燥してから水を与えましょう。また、ハダニが発生しやすい季節でもあるためハダニ予防のために霧吹きなどで葉に水をかける葉水を行っても良いでしょう。秋
秋はだんだんと気温が下がって成長が緩やかになっていきます。そのため、水の吸水量が減っていくため水やりの頻度も下がっていきます。しかし、一度に水を与える量は鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えることを意識しましょう。冬
冬はパキラの休眠期です。あまりに水を高頻度で与えてしまうと根腐れの原因になってしまうため注意しましょう。土が乾燥してから2~3日後に水をたっぷりと与えるのがベストです。③肥料や栄養剤をタイミングよく、適量与える
肥料を成長期に与えるとさらにパキラが元気に育ちます。特に成長期の始まりである春ごろに遅効性の化成肥料を与えたり、薄めた液体肥料を二週間に一回程度与えると良いでしょう。④鉢植えパキラが大きくなったらより大きな鉢に植え替えをする
パキラが大きくなって、鉢底の穴から根がでていたり土に水が吸収されない時には根詰まりが起きている可能性があります。その時には一回り大きな鉢に植え替えると良いでしょう。土は今回紹介したものを同じものでも構いません。⑤剪定を行って風通しや温度管理を行う
葉が茂りすぎていると日光が当たりにくくなったり、病害虫の発生に気が付けないことがあります。そのため、あまりに葉が多い場合は剪定を行い風通しを良くすることで病害虫の発生を防ぐことができます。 また、パキラの高さを抑えることもできます。【土なしで簡単】ハイドロカルチャーでパキラを育てる
ハイドロカルチャーという育て方によって、土を使わないでパキラを育てることができます。特に、小さなサイズのパキラを育てる時にはお勧めの育て方です。ハイドロカルチャー=【土を使わない育て方】
ハイドロカルチャーとは、土を使わない育て方です。水耕栽培の一種で、ハイドロコーンなどの植え込み材を使用して育てます。土なしで育てるため衛生的にパキラを育てることができます。キッチンや机の上など、土をあまり置きたくない場合に適しています。パキラに向いているハイドロカルチャーに必要な土や石
ハイドロカルチャーに必要なものは以下の通りです。ハイドロカルチャーに興味がある方は、ぜひ挑戦してみましょう。ハイドロボール(発泡煉石)
ハイドロボールと呼ばれる植え込み材はハイドロカルチャーで最も広く使われています。その他にも様々な種類の植え込み材が存在します。根を固定するほか、多孔質であるため保水性や保肥性にも富みます。何度も洗って使用することができるため経済的です。ダイソーなど様々な場所で購入できます。根腐れ防止剤
ハイドロカルチャーは老廃物を容器外に排出することができません。そのため根腐れ防止剤を使用し、植物の根から放出される老廃物を吸収する必要があります。ハイドロカルチャーであっても根腐れは起きてしまうため必ず使用しましょう。水耕栽培用の液体肥料
水耕栽培用の液体肥料を使用することでより元気にパキラを育てることができます。液体肥料は成長期に与えることが上手に育てるポイントです。反対に、冬に与えてしまうと根を傷めてしまうため与えないようにしましょう。観葉植物パキラの土によくあるトラブル
パキラの土に良く起きるトラブルを紹介します。それぞれ対処法も紹介していくため参考にしてくださいね。土に白いカビが生える
キノコや白いカビが発生するのは湿度が高い環境が続くことが原因です。風通しをよくしたり、水やりを控えたりといった対策が必要となります。また、肥料の与えすぎもカビの発生につながるため注意しましょう。なかなか土が乾かないときは土の入れ替えや乾燥をする
土が乾かない時は水はけが悪くなっているのかもしれません。そのようなときには土を交換して、水はけをよくする必要があります。軽石や赤玉土を多めに配合すると良いでしょう。観葉植物パキラの土や葉に虫がつく
パキラの土や葉に虫、卵がつくのは、風通しが悪いことが原因となります。特に土にはコバエが発生しやすく、防ぐためには乾燥気味に管理することがポイントです。水やりの頻度を見直してみましょう。観葉植物パキラの土に関するよくある質問
パキラの土に関してよくある質問に答えていきます。最後まで読むことで疑問点などを解決することができるかもしれません。Q. 100均でパキラを買ってそのままです。土を変えるべきですか?
できる限り早く変えるようにしましょう。 ダイソーなどの100均で購入したパキラは植物に対し鉢の大きさが小さすぎることが多いです。成長期の植え替えに適した時期に植え替えを行うことで100均のパキラであっても元気に育てることができます。Q. パキラの鉢替えをしましたがかなりぐらぐらしていますが、このままで大丈夫でしょうか?
鉢替え後倒れてしまうようであれば支柱を用意しましょう。 鉢替え後は根が張るまではすこしグラグラとしてしまいます。しかし、高さがあるパキラや大きなサイズのパキラにおいて、あまりにもグラグラとして倒れてしまう場合は支柱を立てると良いでしょう。Q. パキラのハイドロカルチャーをしていますが、「水耕栽培用の液体肥料」も「イオン交換樹脂栄養剤」も水に溶かしたほうがいいですか?
必ずしも併用する必要はありません。 イオン交換樹脂栄養剤は、根腐れ防止剤の効果と肥料の効果を併せ持つものです。そのため、すでに根腐れ防止剤を使用している場合は水耕栽培用の液体肥料を与えるだけでも構いません。【大きく成長】パキラの植え替えや土のおすすめ、時期や方法のまとめ
パキラの植え替えや土について解説しました。
この記事のポイントは、- パキラは水はけのよい土を好む。
- 土の入れ替えには様々なメリットがある。
- パキラのは土なしでも育てることができる。