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観葉植物として人気の高いモンステラ。今まさにモンステラを育てているという方もいらっしゃるのではないでしょうか。一方で、モンステラをもっと増やしたいけど、株を増やすのは難しいのでは。と思っている方も多いかもしれませんね。 そもそも、モンステラの株の増やす際はどのような方法で行うのでしょうか。また、どのようなことに気を付けて行ったらよいのでしょうか。 そこでこの記事では
- モンステラはどうやって増やすの?
- モンステラの増やす際の具体的なやり方と手入れの方法は?
- モンステラを増やすときに注意することは?
- モンステラを増やす際のよくあるQ&A
について解説していきます。 この記事を読んでいただければ、モンステラの株の増やし方の種類と実際の方法を学ぶことができます。初心者でもしっかりモンステラの株を増やすことができるでしょう。ぜひ最後までお読みください。
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観葉植物のモンステラは初心者でも増やすことが簡単!
モンステラは、切れ込みや穴が開いた葉形が特徴的な観葉植物です。とても丈夫で初心者にも育てやすいだけでなく、剪定した枝や株分けからの増やし方も比較的簡単といわれます。モンステラの生長スピードはめちゃ速いから
モンステラは生育旺盛で、他の観葉植物と比べても成長するスピードがとても早いのが特徴です。株を増やす際も時期を選べば初心者でも決して難しくありません。特に、春から夏にかけての時期が生育旺盛です!
5月~7月はモンステラの成長期です。後述するモンステラを増やす作業は、多少なりとも刺激を与えてしまうことになり、モンステラに負担がかかります。そのため、生育旺盛な時期に作業を行うと、モンステラの回復も早く、発根が成功しやすくなります。 株を増やしたい場合は、遅くても9月頃までに終えるようにしましょう。モンステラの増やし方の種類
モンステラの増やし方には4つの方法があります。モンステラの増やし方①:株分け
一つ目は、株分けという方法です。その名の通り、株を2つに分けて増やすやり方です。モンステラの増やし方②:挿し木
二つ目は、挿し木という方法です。剪定した際に切り取った茎を利用して土に挿し発根させるやり方です。生育旺盛なモンステラは、茎の切れ端でも発根可能なので成功しやすいでしょう。モンステラの増やし方③:茎伏せ
三つ目は茎伏せという方法です。土の上に茎の部分を寝かせて発根させる増やし方です。モンステラは生育旺盛なため、茎の切れ端でも簡単に発根しやすいといわれます。モンステラの増やし方④:水挿し(水差し)
四つ目は水挿し(水差し)という方法です。挿し木と似ていますが、切り葉を水に付けて発根させるやり方です。そのまま水耕栽培として楽しむこともできます。モンステラを株分けする方法
ここからは、それぞれの株の増やし方について、具体的な方法をご説明していきます。まずは、株分けの方法についてご説明します。株分けに必要なもの
株分けをする際に以下のものを準備します。- 鉢
- 用土
- 鉢底石
- 土入れ(鉢に土や鉢底石を入れるためのスコップ)
- 鉢底ネット
- 針金(鉢底ネットを固定するため)
- ペンチ
- ハサミ
- 長めの棒(土をつついてならすため)
- 新聞紙や園芸シート
- 木づち(抜きづらい株を引き抜く際にあると便利)
株分けの手順
- 鉢からモンステラを引き抜き、土を落としながら根をほぐす 土を落とす際はまずシャワーで流してあげるとその後根をほぐしやすくなります。
- 株を一株ずつ分ける ハサミまたはナイフで、株同士がつながっている根を切ります。清潔なハサミまたはナイフを使用してください。
- 鉢に鉢底ネットを固定する 鉢底ネットは鉢底穴より少し大きめにカットし、コの字に曲げた針金をネットに通し固定します。
- 鉢底石を敷き詰める
- モンステラの株を鉢に入れる
- 邪魔になりそうな葉っぱはカットする
- 用土を入れる ある程度入れたら、長い棒でつつき、土をならします。ただ、土を入れただけでは隙間ができてしまい、株が傾いてしまいますのでならし作業も忘れずに行いましょう。
- 株がぐらつかなくなるまで土を入れる、土をならすを繰り返す
株分け後の手入れ方法
株分けが完了したら、押さえておくべきポイントが3つあります。置き場所、水やり、肥料について下記を参考にお手入れしてください。置き場所
株分け後は室内の風通しが良く、明るい日陰で管理します。直射日光に当たらないようにしてください。株分け前に置いていた場所でも元気に育っていたのであれば同じ場所においてもOKです。水やり
株分け前と同様です。成長期に株分けしていると思いますので、土が乾燥したらたっぷり水やりを行うを守ってください。肥料
株分け直後は、根っこはダメージを受けています。新しい葉っぱが出てくるまでは肥料を与えないでください。モンステラを挿し木する方法
次に、挿し木の方法についてご説明します。挿し木に必要なもの
挿し木を行う際は、以下のものを準備します。- 鉢
- 鉢底石
- 用土(水はけがよいもの)
- 剪定ばさみ
- ビニール手袋
挿し木の手順
- 挿し穂を作る。節を2~3節の長さを残して、モンステラの茎を切ります。気根がついたものは、より早く根が張ってくれます。
- 余分な葉っぱをカットする。葉っぱから水分が蒸散するのを防ぐためです。
- 気根を適当な長さにカットする。気根は鉢に入る程度の長さにカットします。
- 土に植える。気根を下にして、挿し穂を植えます。
- 用土を足す。ぐらつきがなくなるまで、用土を足します。
挿し木後のケア方法
挿し木後もケア方法について、押さえておくべきポイントが3つあります。置き場所、水やり、肥料について下記を参考にお手入れしてください。置き場所
挿し木後は風通しが良く、明るい日陰で管理します。直射日光に当たらないようにしてください。水やり
発根するまで、土が乾燥しないように管理するのがポイントです。土の表面の一部が乾いてきたら、多めに水やりを行います。肥料
新しい葉っぱが出てくるまでは肥料を与えないでください。モンステラを茎伏せする方法
続いて、茎伏せの方法についてご説明します。茎伏せに必要なもの
茎伏せを行う際は、以下のものを準備します。- 鉢
- 用土(赤玉土は乾きやすいので向いていません。)
茎伏せの手順
- 茎をカットする。節と節の間をカットします。1節以上あれば発根可能です。
- 土に植える。①の茎を土に寝かせて、半分、土に埋まるように置きます。
- 気根を土に挿す。気根がある場合は鉢の深さに合わせてカットし、土中に挿します。
- 水やりをする。用土をしっかり湿らせます。
茎伏せ後のケア方法
茎伏せ後もケア方法について、押さえておくべきポイントが3つあります。置き場所、水やり、肥料について下記を参考にお手入れしてください。置き場所
用土が湿った状態をキープする必要があるため、半日陰に置くか、霧吹き等で湿度を保つようにします。水やり
発根するまで、土が乾燥しないように管理するのがポイントです。土の表面の一部が乾いてきたら、多めに水やりを行います。肥料
メネデール等の発根剤を使用すると発根を早めることができます。液状の発根剤は、希釈して使用します。水やりと兼ねてあげても良いです。モンステラの切り葉を水挿し(水差し)する方法
最後に、水挿し(水差し)の方法についてご説明します。水挿し(水差し)に必要なもの
水挿し(水差し)を行う際は、以下のものを準備します。- 容器(透明な容器がおすすめ)
- 根腐れ防止剤
- ハサミ
水挿し(水差し)の手順
- 挿し穂を作る。切り葉は必ず節(ふし)を残して茎をカットしましょう。葉柄には節はないので水挿ししても発根しません。
- 容器に根腐れ防止剤を入れる。容器の底に根腐れ防止剤を入れます。
- モンステラの挿し穂を水の入った容器に入れる。この時、気根が長い場合はハサミで適当な長さにカットします。
水挿し(水差し)後の手入れ方法
水挿し(水差し)後もケア方法について、押さえておくべきポイントが3つあります。置き場所、水やり、肥料について下記を参考にお手入れしてください。置き場所
直射日光は厳禁です。容器の水が温まり、挿し穂が弱ってしまう可能性があります。また、明るい場所は藻が発生することがありますので、日陰に置くと良いでしょう。水やり
毎日水を交換しましょう。肥料
発根するまでは肥料を与えないでください。モンステラを増やす時の注意点
モンステラを増やす方法は、お判りいただけましたか。一方で、モンステラを増やす際の注意点が3つありますので、解説します。ゴム手袋なしで作業しないこと
モンステラは、葉っぱや茎が傷ついたときに出す液があります。この液は皮膚や粘膜がかぶれてしまう成分が含まれているので、作業する際は必ずゴム手袋をしてください。 また、口に入ると吐き気を催すこともありますので、ペットやお子様がいるご家庭は注意してください。茎を切る場所は節と節を切ること
モンステラを増やしたい場合は、切る場所が決まっています。それは、節と節の間を切ることです。 モンステラの茎には節という部分があります。この節の付近には生長点があり、この生長点から新芽が伸びてくれるため、発根して株を増やすことができるのです。 剪定する場合や、挿し木、茎伏せする際は、この切る場所を意識しましょう。モンステラの気根がある方が倍速で成長する
各増やし方でも少し触れましたが、やはり気根がある挿し穂の方が元気です。発根までに要する時間も早まる傾向にあります。モンステラの代表的な3種の増やしてみた
モンステラの代表的な3種類を増やしてみた方の声をまとめました。モンステラを増やす際の参考にしてみてください。アダンソニー
アダンソニーを剪定した際の茎を茎伏せして、1か月ほどで新芽が出てきました。梅雨時期に行ったので、土が湿った状態をキープするのはあまり苦労しませんでした。 アダンソニーを育てていましたが、植え替えのタイミングで株分けして、実家と自分用に分けました。用土や、鉢底石もシェアできたので、余らせて置き場所に困ることもなかったです。ジェイドシャトルコック
ジェイドシャトルコックを育てています。もっと増やしたいと思って調べたところ、水挿しが簡単そうだなと思い挑戦してみました。少し時間はかかりましたが、水差しに挑戦した挿し穂はすべて発根してくれました。 土栽培していたジェイドシャトルコックが弱ってしまったので、復活させようと思い、細かく分けて水挿しで増やしてみました。1か月ちょっとくらいで発根してくれたので、すべて鉢上げすることができました。デリシオーサ
デリシオーサを挿し木で増やしました。気根がついた節を挿し木にしたので、調べていた日数より早く発根してくれました。 デリシオーサは挿し木で増やすと聞いたので、挿し木に挑戦しました。挿し木は5月頃からが良いと調べましたが、住んでいる地域が5月は寒いので、7月頃に行いました。問題なく発根してくれてうれしいです。Q&A
ここからは、モンステラの増やし方についてよくあるQ&Aをご紹介します。
Q,モンステラを水差ししました。数日後、斑入りの葉っぱが垂れていました。何が原因ですか?
A,気温差が大きい場所に置くと元気がなくなります。 他のモンステラの品種に比べて、斑入りの葉っぱのモンステラは、やや気温差に弱い傾向にあります。置き場所については、モンステラは室内の明るい日陰か、半日陰に置いてなるべく一定の温度で管理した方が良いでしょう。しかしながら、直射日光は葉焼けを起こし斑が消えてしまうこともありますので注意してください。 また、斑入りの葉っぱが黄色く垂れているようであれば、その葉っぱは切り取ってください。Q,モンステラは冬でも株分けや挿し木をしても大丈夫ですか?
A,冬に株分けや挿し木をするのはおすすめしません。 モンステラは10℃を下回ると、休眠期に入ります。成長も緩やかになり、株分けや挿し木によるダメージの回復も遅いため失敗しやすくなります。Q,土で育てていたモンステラを水耕栽培(ハイドロカルチャー)に変更しても今まで通りに育ちますか?
A,ハイドロカルチャーの栽培方法に切り替えることで今まで通り育てることが可能です。 ハイドロカルチャーに植え替えることによって、日当たり、水やり、肥料の与え方が変わります。- 日当たり:土栽培からハイドロカルチャーに植え替え直後は、まず1週間程度は日光の当たらない場所で休ませます。植え替え直後は根っこがダメージを受けているためです。その後は、土栽培の時と同様に明るい日陰で管理してください。
- 水やり:ハイドロカルチャーは根腐れに気を付けて水をあげます。容器内のハイドロボールが乾いて数日したら水を与えます。
- 肥料:ハイドロカルチャー用の希釈して使用する液体肥料を使います。
Q,茎の切り口に何か薬を塗る必要ありますか?
A,大株の場合や弱り気味の茎を剪定する場合は癒合剤(ゆごうざい)を塗ると良いでしょう。 剪定する時に、清潔なハサミを使用すればカビや病気を発生させることを防ぐこができますので、癒合剤はあまり必要ありませんが、モンステラが大株の場合や、元気のない茎を剪定する場合、切り口から菌が入り込みやすくなりますので、癒合剤を塗って枝の切り口を保護すると良いでしょう。モンステラの増やし方は何通りある?全部のやり方を徹底紹介のまとめ
いかがでしたか。モンステラの増やし方と気を付けるポイントについて解説してきました。 この記事のポイントは- 成長期を選べば、初心者でもモンステラを増やすことができる。
- モンステラを増やす方法は、株分け、挿し木、茎伏せ、水挿しの4つの方法がある。
- 必ず手袋をはめて作業する
- 節と節の間を切る
- 気根のある挿し穂を使えば発根しやすい