パキラが葉焼けしてしまう原因は?葉焼けからの復活方法を徹底解説

パキラが葉焼けしてしまう原因は?葉焼けからの復活方法を徹底解説
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お洒落で人気な「パキラ」。その名前は観葉植物に詳しくない方でも一度は耳にした事があるのではないでしょうか?

パキラを買って1週間。鮮やかな緑の葉っぱがあっと言う間に黄色く変色してしまった。「え??私に落ち度はないでしょ?運悪く元気のないパキラを掴まされてしまったに違いない」そう思われても致し方ないほど、「葉焼け」は観葉植物を育てるうえで誰にでも起こり得る現象です。

そこでこの記事では

  • 葉焼けの正体と具体的な症状
  • 葉焼けの原因と事前対策
  • 葉焼けが起きてしまってからの復活方法
  • 葉焼け以外で観葉植物の葉が枯れる原因

についてご説明いたします。この記事を読んでいただければ、パキラをはじめとした観葉植物を葉焼けから守る事ができるようになります。ぜひ最後までご覧ください!!

関連記事:パキラの育て方|枯らさないお手入れ方法や栽培方法のコツを紹介

観葉植物が葉焼けするってなに?

「葉焼け」とは、人間の日焼けのように、観葉植物が日光で焼けてしまうことです。葉焼けした観葉植物の見た目は、葉っぱが白い斑になったり、黄色や茶色に変色します。この葉っぱの褪色が進むと、最終的に植物の葉は枯れてしまいます。 では、どうするとこの葉焼けが起きるのか?その理由や具体的なメカニズムに迫っていこうと思います。

そもそも葉焼けとは?

「葉焼け」とは、観葉植物が過剰な日光にさらされることによって、葉っぱの緑色の色素(葉緑素)が破壊されて変色してしまうことを指します。一般的に植物は、葉っぱの葉緑体の部分で光合成を行なっていますが、とりわけ観葉植物においては、日が当たることの少ない屋内でも育つ性質を持っているため、光合成で使われなかった光が余る現象がしばしば起きがちです。そしてこの余剰な光が植物にとって悪玉となる「活性酸素」に変わると、活性酸素の働きによって、葉を変色させたり枯らす、葉焼けが生じます。

日光の当て方を間違えて葉焼けをおこす

観葉植物が日の弱い場所でも育つ性質を持つことには触れましたが、日当たりの悪いお部屋で管理されてる方などは、良かれと思い、一時的に植物をベランダなどに移動させて、直接日に当てて光合成を促そうとする、という方がよくおられるみたいです。残念ながら、実はこの行為が葉焼けの原因となるのです。 というのも観葉植物は急激な環境の変化にストレスを感じる特性があるため、日の弱い場所から急に日当たりのいい場所に移すと、途端に葉緑体のバランスを崩してしまい、葉焼けを起こしてしまうのです。

パキラが葉焼けしたときの症状

一般的に乾燥や暑さにも強いとされるパキラですが、実際に葉焼けになるとどんな症状を起こすのか、段階的な変化をつぶさに追ってみましょう。

ステージ①:葉の色が白い、黄色に変色、艶がなくなる

本来の艶のあるグリーンの葉がうすく白い感じになり、黄色いくすんだ色になってきたら、葉焼けのサインです。このまま放っておくとさらに褪色が進み、茶色っぽくなっていきます。

ステージ②:葉が枯れてくる、茶色に変色する

黄色っぽくなっていたパキラの葉が、先端の縁から茶色に変色し出してきたら、葉焼けが進み、枯れてきている証拠です。この段階に至ると、パキラの葉が落葉してくることもあるでしょう。パキラ全体を守るための速やかな対処が必要になります。

ステージ③:株が弱って、最悪の場合枯れる

葉焼けの範囲が葉の先端部に留まっているのであれば、その部分だけを切り取ってしまえば、それ以上葉が枯れることはありません。しかし、そのまま放置しておくと葉焼けの侵食が進み、葉全体が枯れてしまいます。 パキラ全体が変色した葉焼けの葉っぱだらけになって、新芽もないとなると、光合成のための「葉緑体」がないという事ですから、残念ですが手遅れです。愛するパキラが枯れるのを指を咥えて待つのみとなります。

パキラが葉焼けする原因とは?

パキラが葉焼けする原因としてよく聞くのは日光の当て方の問題がですが、それ以外にも葉焼けの原因はあるようです。いくつかの原因を個別に説明します。

原因①:直射日光を当てている

先ほども触れましたが、日照条件の急激な変化は、葉焼けの直接の原因となります。たとえば、カーテン越しの日陰で育てていたパキラを直射日光の当たる庭先に移すなどといった行為は、それだけで葉焼けを引き起こすリスクが高まってしまいます。ちなみに葉焼けのスピードは思った以上に早く、半日でも日差しを浴び続けると、その症状が引き起こされると言われているので要注意です。

原因②:高温になる場所に置いている

これは観葉植物に限らずですが、植物の細胞は高温に弱く、耐えられる温度に限界があります。もともと熱帯で育っていたパキラが高温に弱いなんて意外!と思われるかもしれませんが、それはあくまで自然界の話に限ってのこと。というのも自然界は、気温の低い朝→気温の高いお昼→再び気温の低い夜へと、ゆるやかに流れていきますので、急激な気温の変化にさらされるリスクが少ないのです。 それとは対照的にあなたのお部屋は、あなた自身が快適に過ごすための温度調節となっていませんか?たとえば帰宅時の夏場のエアコン、冬場のストーブなどといった急激な室内温度の変化は、あなたのパキラに不要なストレスを与えてしまい、葉焼けの原因ともなってしまうのです。

原因③:水やり=急激な温度変化で葉焼けを起こす

水やりによっても温度変化は生じます。たとえば1日のうちでも一番気温の高い14時に水やりをしたとします。するとそれまで高温だった植物の葉が急激に冷まされることになり、これもまた、急激な環境の変化に弱い観葉植物にとってはストレス(葉焼けのリスク)となるのです。水やりは、気温の低い朝か夕方にするのが最適といわれています。

葉焼けしたパキラはどうする?その復活方法とは?

いちど葉焼けして変色してしまった葉っぱを元の緑に戻すことはできません。しかし、それ以外の葉を活かしたり、植物全体を枯らすのを防ぐことは出来ます。ここでは葉焼けからの復活方法を伝授します。

対処法①:思い切って、葉焼けした葉をカットする

葉焼けしたパキラの葉をそのままにしておくと、葉っぱ全体が傷む危険性があります。ですので葉焼けが認められる先端に関しては思い切ってカットし、緑が鮮やかな部分をそのまま残す切り方をしましょう。 全体に葉焼けが進んでいる場合は、残念ですが葉の全部を茎ごと取り除きましょう。というのは葉焼けした葉の茎を残しておくと、ほかの元気な葉っぱに根からの栄養が行き渡りにくくなりますので、未練を残さず思い切ってカットすることが大事なのです。

対処法②:やわらかな日光が当たる場所に置く

一般的に観葉植物は、レースカーテン越しなどの、やわらかな日差しの当たる場所に置くのが良いとされています。これは実際にそうで、過度な光は前述の「活性酸素」を生む原因となりますので、直射日光の当たる場所は絶対に避けるべきです。 室内でそういう場所が見当たらない方でも、屋外の直射日光は避けるべきで、まずは日陰になる軒先などに置いて日差しに慣れさせる必要があります。

対処法③:改善しない場合は剪定や切り戻しを行う

葉焼けしてしまったパキラの成長を促すには、剪定や切り戻し(伸びすぎた茎や枝を短くして、植物を若返らせる)をしてみるのもオススメです。パキラの成長のピークは7月頃なので、5〜6月頃に剪定を行うと良いでしょう。その際の切り方については、Q&Aの方で詳しく説明しますね。

対処法④:遮光ネットなどを活用する

遮光ネットを活用すれば、観葉植物に日よけをすることが可能です。遮光ネットは、光を遮るレベルが商品によって異なっています。遮光率50%であれば、直射日光の当たる場所でも半日陰を作ることができますし、70%のものであれば真夏の紫外線からも植物を守る事が可能です。

パキラの基本的な育て方で元気に栽培しよう

適切なお水やりや肥料のあげ方などといった、基本的な育て方を学び、葉焼けに負けない元気なパキラを育てましょう。そのためには小まめな観察と健康状態の管理が大切です!!

①置く場所・育成環境

パキラを室内で育てるのと屋外で育てるのでは、気を配るポイントが異なってきます。それぞれの詳しい育て方を見ていきましょう。

室内で育てる場合

パキラを室内で育てるときは、カーテン越しなどのやわらかな日光があたる場所で育てるのが理想です。とはいえ、ひとり暮らしの方などで、お住まいに手ごろな日照条件が得られない方はどうすれば良いのでしょうか?極端に日照条件が悪いと、徒長(枝が間のびすること)の心配もありますよね。

そういった方は、照明などを利用して光合成の補助をする必要があります。植物専用の育成ライトも販売されていますが、パキラのように日陰に強い観葉植物であれば、普通のLEDや昼光色の電球でも大丈夫ですよ。

屋外で育てる場合

パキラを屋外で育てるときは、長時間直射日光があたらないように気をつけましょう。とくに5月〜8月の日差しが強い時期は前述の遮光ネットを張ったり、軒下に移動させると良いです。ちなみにパキラは冬の最低気温が5度以上ある温暖地なら、地植えにしてで育てることもできますよ。

②時期によって違うパキラの水やり

夏場と冬場では土の乾き方も違いますし、植物の成長の度合いも変化しますので、当然水やりの仕方も異なってきます。季節ごとの正しいお水やりの方法を身につけましょう。

夏場【生育期】の水やり

4月〜9月のパキラは、土も乾きやすく、生育期にも当たるため、たっぷりの水やりが必要となります。水やりのタイミングとしては、土の表面が白っぽくなり、手で触ったときに湿り気が足りないと感じた時がおすすめです。

時間帯としては、水分による温度の急激な変化を避けるため、朝や夕方の涼しい時間をねらって行いましょう。多いときで、1週間に13は水やりをするイメージです。

冬場【休眠期】の水やり

9月〜11月上旬ごろは徐々に成長がゆるやかになります。そのため、水やりも少しずつ間隔を空けていきましょう。土の表面が乾いてから1~2日おいて、水やりをするくらいで良いです。また寒さに当たると根や葉が弱るので、外に置いてあったパキラは室内へ取り込んでくださいね。

11月下旬〜2月の真冬は、生育がゆるやかになるのでたくさんの水分を必要としません。むしろ、水やりをしすぎて根腐れを起こしやすい時期になります。そのため、土の表面が乾燥してから2~3日おいて、水を与えるようにしましょう。7~10日に1回くらいの頻度で十分です。

3月になり、気温が上がるにつれて、少しずつパキラが成長しはじめます。これに伴って、水やりの頻度も少しずつ間隔をせばめていきましょう。土が乾いてから放置する日数を少しずつ縮めてみてください。ちょっと葉っぱが萎れてきたかな?と感じたくらいで水やりをしていくのがちょうど良いと思います。

③肥料は適量をタイミングよく与える

適宜適量の肥料をあげて、植物の生育力を高め、葉焼けを予防しましょう。

肥料は生育期(4月~10月頃)に与えるといい

生育期の4月~9月にかけて、観葉植物用の肥料をパキラに与ええるようにしましょう。まず、春先にパキラの新芽が出始めたら、肥料を与えるいい頃合いだと思ってください。

夏場の暑い時期はパキラの生育も活発になる時期です。気温が高くなるにつれ、土の中の微生物も活発になり、肥料の分解が早くなります。そこでこの時期は普段より多い、2週に1回位の頻度で肥料をあげるようにすると良いでしょう。

固形タイプ:2カ月に1回、液体タイプ:2週間に1回

新芽が芽生える春先に、緩やかに効果をあげる固形タイプの肥料を与えます。春先は、それだけの肥料で十分です。 生育が盛んになる夏場にかけて、追加の肥料を与える必要がありますが、その際はより即効性に優れた液体タイプの肥料(液肥)がおすすめです。散布する頻度は2週に1回が目安ですね。

葉焼けと間違えない!勘違いしやすい他の症状!

パキラの葉が変色したり枯れてしまったりするのは葉焼け以外の原因もあるはずです。ここからは、葉焼けに似た他のトラブルを紹介しますので、それぞれの症状と対処法を参考にしてみてください。

①葉の表面がしわしわになる=水枯れ、根詰まりの可能性

水枯れとは、水不足で枯れてしまうことです。水枯れになると、パキラの葉の付け根が垂れ下がり、葉の表面がシワシワになります。基本的には水やりによって対処しますが、土に水分が含まれている状態であれば、霧吹きをつかって葉水を行いましょう。

鉢植えで1〜2年育てたパキラは、根詰まりに注意が必要です。

  • 土が乾きやすい
  • 水が染み込みにくい
  • 葉に張りがなくなりシワシワになる

このような症状があれば、根詰まりのサインです。鉢の底を確認して、根が出てきている場合は植え替えが必要です。

②幹がブヨブヨする、葉が変色=根腐れの可能性

乾燥した状態を好むパキラは、水のやりすぎで蒸れてしまい、根腐れを起こすことがあります。

以下のような症状が見られたら、根腐れのサインです。

  • 水が土になかなか染み込まない
  • 葉が落ちる
  • 葉が白・黒・黄色に変色する
  • 幹がブヨブヨして柔らかい

鉢受けの水はすべて捨ててしばらく水を与えずに、日当たりと風通しの良い乾燥した場所で様子をみましょう。

③葉が落ちる=日照不足、冬の寒さによる低温

日陰に強いパキラですが、極端な日照不足で枯れてしまうこともあります。

間延びしたようにヒョロヒョロとしていたり(徒長)、葉が落ちたりする場合は、日照不足の可能性があります。改善するには植物を日光に当てる必要がありますが、その際、急に日なたに出すのではなく、徐々に日の当たる場所に慣れさせながら日光浴をさせましょう。

パキラは寒さが苦手な植物です。耐寒温度は5℃ほどなので、冬は暖かい室内で育てましょう。冬の寒さが影響すると、葉が白くあせるように色抜けしたり、葉が落ちるなどの症状が出ます。室内でも窓際は朝晩に冷えることが多いため、冬場は窓から離れた場所に置きましょう。

葉焼けしたパキラに関する質問にお答えします

簡単なQ&Aで葉焼け対策についてお答えします。あなたの豊かなボタニカルライフに役立ててください。

Q. 葉焼けした葉は、全部切っていいですか?詳しい切り方を教えてください。

A,葉焼けが葉っぱ全体に及んでいる場合は思い切って茎から全部切ってください。葉の先端に留まっている場合は、光合成ができる緑の部分を残したいので、葉先だけをカットしてください。あわせて植物全体の葉を剪定する(切り戻し)方法も説明します。
  1. 全体のシルエットを想像してカットする部分を決めましょう。
  2. 幹のコブのような部位(成長点)を目印に、新しく新芽を出して欲しい部分の少し上をカットします。
パキラは生命力が強いため、慎重になりすぎずに思い切って剪定してみましょう!

Q. パキラの葉の表面が黒いもので覆われています。これも葉焼けの一種なんでしょうか?

A ,葉焼けではなく、「カイガラムシ」などの害虫が寄生した可能性があります。害虫の排泄物がパキラの葉の表面にたまると、カビが生える状態(すす病)になりますが、このすす病があなたのパキラの黒いものの原因なのかもしれません。すす病にかかった植物は、光合成が出来なくなり、最終的には枯れてしまう恐れもあるので対策が必要です。

解決策としては

  • 使い古しの歯ブラシで葉の黒い部分ををこすり取る
  • キンチョールなどの殺虫剤で害虫を駆除する
等の対策が必要となります。

Q. 葉水に関しては葉焼けの原因になるやならないなど様々ですが、結局やっても大丈夫なんですか?

A,植物が高温にならないために葉水は必要です。ただし、葉水の際には、葉の表面に水滴を残さないよう注意しなければなりません。というのも、表面に残った水分はレンズの役目を果たし、日光を葉に集めてしまう恐れがあるからです。解決策として、目の細かい霧吹きを使うことで、余分な水分を葉に残すリスクを回避する事ができますよ。

Q. パキラが枯れてきてます。これは葉焼けの影響なんでしょうか?それとも単なる水不足なんでしょうか?

A,一概には言えません 水枯れの項目でも触れましたが、植物が枯れるのは
  • 植物の枯れには葉焼けによるもの
  • 水分不足から起こる水枯れ
  • 日照不足による枯れや徒長
など、様々な原因が考えられます。この記事を頭から最後まで読み返して、どうすると葉焼けを含めた植物の枯れを防げるのか、一生懸命学んでください!!

パキラが葉焼けした!原因と対処法を詳しく解説のまとめ

ここまでパキラの葉焼けに関する原因とその対処法について説明してきましたがいかがでしたでしょうか?タフで人気のあるパキラですが、少し方法を間違えると、簡単に葉焼けを起こしてしまう危険性があることがよく分かったのではないでしょうか? この記事のポイントは
  • パキラをはじめとする観葉植物には、急激な環境の変化に弱い性質があるため、それが葉焼けの原因となる。
  • 急激な環境の変化として、日照条件の変化、気温の変化(水やりの時にも起こる)があげられる。
  • 直射日光を避ける手段として、置き場所にこだわったり、市販の遮光ネットを利用する方法がある。
  • 葉焼けしてしまった葉は剪定を行い、ほかの元気な葉を生かす事を考える。
  • 葉が枯れる症状は葉焼けだけに限定されるわけではなく、他の要因も考えられるため、原因が特定できない時は基本の育て方に立ち返るのが大事。
という事でしたね。 観葉植物は人間と同じ生き物ですから、育てる人がきちんと環境を整備してあげないとストレスを抱えてしまうって事が、教訓としてよくわかりましたね。観葉植物に癒しを求めるだけではなく、植物にも労いの気持ちを持って育てましょう! 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。