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ぷっくりとした幹で独特な形が特徴的なガジュマル。沖縄や屋久島などの熱帯地方に自生し、暑さに強く丈夫なため育てやすさからホームセンターや園芸品、100円ショップなどで気軽に購入できるのも人気のひとつです。しかし、ガジュマルを育てる中でだれしも悩むことがあります。そのひとつが葉焼けです。 葉焼けとはどんな症状なのか、葉焼けした時の対処法はどうしたらいいのか悩む方も多いのではないでしょうか。 この記事ではガジュマルの葉焼けについて以下を中心に詳しくお伝えします。
- 葉焼けとは何?
- 葉焼けした症状とは?
- 葉やけに繋がる原因とは?
- 葉焼けを引き起こさない基本的な育て方って?
- 葉焼けと間違えてしまう症状とは?
この記事を読むことで、ガジュマルを葉焼けから守る方法や葉焼けした時の対処方法、ガジュマルの基本的な育て方など身につけることができます。 ぜひ、最後までご覧ください。
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ガジュマルが葉焼けするってなに?
普段、葉焼けという言葉を聞くことは少ないでしょう。葉焼けとは一体何なのか、ガジュマルが葉焼けする現象を詳しくお伝えして行きます。そもそも【葉焼け】ってどんな症状なの?
葉焼けとは、気温が高い場所や直射日光が強い場所に植物を置くことで葉の表面温度が上昇し、葉の細胞が壊れることを言います。軽い症状として、葉の色が白や黄色っぽく色が薄くなります。葉焼けが進むと葉の色が茶色や黒色に変色します。人が長時間、太陽の下にいることで日焼けをするのと一緒で、ガジュマルも日に当たりすぎると日焼けをする状態になります。日光の間違った当て方をすると葉焼けを起こす
ガジュマルの成長にとって、日光は必要不可欠です。しかし、日光の当て方を間違えてしまうと葉焼けを起こす原因に繋がります。また、茎が細く葉の間隔が長く伸びすぎる症状の徒長にも繋がりますので注意が必要です。葉焼けしない育て方やコツを一挙紹介
ガジュマルが葉焼けを起こした部分は、元に戻すことはできません。また、葉焼けした部分を放置するとガジュマル全体に影響を及ぼしますので葉焼けをさせない育て方を知りましょう。ガジュマルが葉焼けした時の症状
葉焼けしたことでどんな症状が起きるのかを知っておくことで、いち早く異変に気づくことができます。ここでは、ガジュマルの葉焼けの症状について確認していきます。葉が茶色や黒に変色する
ガジュマルが葉焼けした場合、葉の色が茶色や黒色に変色します。変色した葉は元には戻りません。成長がはじまったばかりの新芽や柔らかい茎などの部分は葉焼けしやすいので注意が必要です。ひどくなるとガジュマル全体に元気がなくなる
葉焼けしたまま放置すると、ガジュマル全体にも影響が出ます。葉の水分蒸発ができなくなることで土全体が乾燥しにくくなり、根腐れや根詰まりなどの原因に繋がります。その結果、ガジュマル自体に元気がなくなり枯れる可能性が高くなります。ガジュマルが葉焼けする原因とは?
なぜ、ガジュマルが葉焼けを起こすのでしょうか。実は、観葉植物にとっていいと思ってやっていたことが、やり方を間違えると葉焼けする原因に繋がります。また、植物がストレスを感じることで葉焼けするケースもみられます。 ここでは、ガジュマルが葉焼けする原因について詳しくお伝えしていきます。①ガジュマルを置いている場所の気温が高い
ガジュマルを管理する場所の気温が高いと、葉焼けする原因のひとつになります。気温が30度以上超える真夏日や25度以下を下回らない熱帯夜が続くときは注意が必要です。観葉植物は連続して高い温度に当てることで「高温障害」になります。高温障害が起きると光合成が機能せず、根からの水分吸収ができなくなります。 また、コンクリートやアスファルトの照り返しにも注意が必要です。太陽熱の反射により、コンクリートやアスファルトの温度は50度になることがあります。地面からの熱で観葉植物の根が枯れることもありますので地面から遠ざけるようにしましょう。②直射日光に長時間当てている
カジュマルは日光を好む観葉植物です。しかし、直射日光に長時間当てていると葉焼けを起こしやすくなります。直射日光を長時間浴びた植物は光合成が追いつかず、葉に残った日光は活性酸素と変化し葉の組織を破壊されることで葉の色が変色します。 直射日光や窓辺から放すことで葉焼けをするリスクが下がります。③屋外から屋内にいきなり移動している
ガジュマルはいきなり、屋外から室内に移動させるだけでも葉焼けになる原因に繋がります。なぜなら、植物が環境変化に適応できず、ストレスがかかるからです。 葉焼けを防ぐ方法として、植物を環境に少しずつ慣らすことが大切です。室内に移動させるときは、屋外から日陰に数日から数週間置いてから移動させましょう。葉焼けしたガジュマルの対処法を紹介
葉焼けした部分は元には戻らないことは知っていただけたと思います。しかし、葉焼けしたからといってガジュマル自体が枯れたわけではありません。そのことも踏まえて、葉焼けしたときの対処方法について詳しく解説していきます。室内にガジュマルを持ってくる
葉焼けする要因として、ガジュマルをいきなり屋外に出したときが多いといわれています。日光に慣れていない植物の場合、屋外に数時間置くだけで葉焼けします。日光に慣らすためにはレースカーテン越しや日陰に約1週間置くなどして、植物に耐性をつけてみましょう。直射日光が当たっている場合は遮光する or 場所を変える
葉焼けの原因は直射日光によって葉の組織が破壊されます。そのため、直射日光が当たらないようにすることが大切です。特に夏は日差しが強いため、窓際から離れた場所に置くのが良いです。 また、直射日光を避けるため日陰に置いたり、遮光ネットを使ったりしガジュマルを直射日光から守ってみてください。遮光ネットは遮光50%のものを使うことで、直射日光でも半日陰を作ることが可能になります。その結果、葉焼けや高温障害を防止できます。遮光ネットを使用することで風通しが悪くなることもありますので、植物に状態を確認しながら使用してください。葉焼けした部分は迷わずに切る
葉焼けした部分は葉の組織が機能していないため、元に戻ることはありません。そのため、葉焼けした葉や茎は切るのをおすすめします。一部分が葉焼けしているものは、変色した部分だけを切るのがいいです。 葉焼けした葉をそのまま放置した場合、健康な葉に水分や栄養が行き届かなくなり、ガジュマル全体に影響する可能性が高くなります。ガジュマルの基本的な育て方をマスターして葉焼けさせない
ここまで、ガジュマルが葉焼けする原因や葉焼けした時の対処方法などをお伝えしてきました。葉焼けや他の症状を予防するためには、基本的な育て方をちきんと行うことが大切です。下記ではガジュマルを育てる上で基本的なポイントを詳しく解説していきます。置き場所は日当たりと風通しがいいところを選ぶ
ガジュマルの置き場所は、日当たりや風通しがいい所を選びましょう。日当たりがいい場所として、屋外では軒下や遮光ネットを使ったり、室内ではレースカーテン越しに置いたりなど工夫が必要です。 また、風通しのいい所に置くと葉に風が当たることで葉の気孔の開閉が活発になりますので光合成をサポートしてくれます。季節の境目は気温・日当たりが急激に変化するので注意が必要
季節の変わり目は気温や日当たりが変わりやすくなるため、ガジュマルが対応できず弱る原因にも繋がります。特に、屋外に出していて寒くなるときは室内に入れてあげましょう。エアコンの風は室内で育てるガジュマルの大敵
扇風機やサーキュレーターで風を循環させるには問題ありませんが、エアコンの風が直接当たるのは植物の乾燥に繋がります。したがって、ガジュマルはエアコンから離れた位置に置くようにしましょう。屋外が5度以下になったらガジュマルを避難させる
ガジュマルは、沖縄や屋久島など熱帯気候に自生する観葉植物です。暑さに強いですが、寒さには弱いため屋外が5度以下になる前に室内に避難させましょう。ガジュマルの水やりは季節ごとに変えるようにする
夏場や冬場では土の乾き方やガジュマルの成長速度も違います。季節ごとの水やりを抑えておきましょう。春~夏にかけての水やり
春から夏の時期は、気温が高くなるため土が乾きやすくなります。ガジュマルの成長時期でもあるため、水分は多めに与えるといいでしょう。1日に1〜2回の水やりを目安にし、水の温度変化をなくすため朝方や夕方など涼しい時間帯が好ましいです。秋~冬にかけての水やり
秋から冬の時期はガジュマルの成長が緩やかになり、土が乾きにくくなります。そのため、土の表面が完全に乾き切ってから水やりをしましょう。春や夏と同じように水やりをすると、土が常に湿っている状態が続き、根腐れを起こす可能性がありますので土を確認しながら水やりを行いましょう。土は水はけがいいものに植えること
土は水はけのいいものを選びましょう。土の水はけが悪くなると、根腐れの原因になりガジュマルが枯れる危険性が高くなります。慣れないうちは市販の観葉植物の土で大丈夫
多湿気候に自生するガジュマルですが、土の水はけや風通しが大切になります。土の扱いが慣れていないときは、市販の観葉植物用の土を使いましょう。慣れてきたら自分で土をブレンドしてもよし
土やガジュマルの育て方に慣れてきたら、自分で水はけや風通しのいい土になるようブレンドしてみましょう。目安として、赤玉土7割、腐葉土2割、パーライトあるいはバーミキュライト1割が理想です。肥料は与える時期と与え方が重要
肥料の与える時期と与え方によって、ガジュマルの成長や葉焼け予防などに関係してきます。肥料管理について、しっかり抑えておきましょう。肥料は成長期の5月~10月に与えること!冬はNG!
ガジュマルが良く育つ5月〜10月に肥料を与えましょう。特に夏の時期はガジュマルの成長期を迎えるため、土中の微生物の動きも活発し肥料分解が早くなります。成長時期は水やりだけでは栄養が不足するため、液体肥料なら2週間に1回のペース、固形肥料なら1〜2ヶ月に1回のペースで栄養を補ってあげましょう。 冬の時期は成長が緩やかになるため、肥料を与えても吸収しきれなくなります。そのため、冬は肥料は与えないようにしましょう。肥料の与え方は何よりも規定通りに!
ガジュマルに肥料を与えすぎると枝葉が伸びすぎて、樹形がくずれてしまう可能性があるため、肥料は規定通りの量を与えましょう。また、肥料が根に直接触れると根を傷める原因にも繋がりますので注意が必要です。葉焼けと間違えやすい他の症状
葉焼けのほかにも、根腐れや根詰まりなどでも似た症状がみられます。それぞれの症状の特徴を抑えておくことで、ガジュマルの変化にも対応できますので覚えておきましょう。葉が茶色や黄色に変色している=根腐れの可能性
葉が茶色や黄色に変色した場合、根腐れを起こしている可能性があります。根腐れとは、水を与えすぎなどが原因で、常に土が湿っている状態になると根が腐ります。そのため、ガジュマルの根の吸収率が低下することで、葉に水や栄養が行き渡らなくなり茶色や黄色に変色する流れになります。葉が黄色くなる=根詰まりの可能性
葉が黄色くなる原因は、根詰まりを起こしている可能性があります。鉢の中が根でびっしりと絡み合っていると、根から水や栄養が吸収できず、葉が黄色くなります。 根詰まりすると水を与えても土に浸透せず、鉢底に溜まるケースがあります。そのため、鉢底まで根が出てきてしまいますので気をつけましょう。 根詰まりを起こした場合は、植え替えをすると良いでしょう。植え替え時には、根の剪定やひと回り大きい鉢に移し替えをすることで根詰まりを防止できます。葉の色が薄くなり枯れてきている=ハダニの可能性
葉の色が薄く、枯れてきている原因はハダニの可能性が高いでしょう。ハダニとはクモの仲間で白い糸を引くのが特徴です。また、成虫でも0.5㎜くらいと小さいので肉眼では確認できません。ハダニはガジュマルの葉から栄養をゆっくりと吸い取っていきます。その結果、葉の色が薄くなりそのままにしておくと、葉が落ちるだけではなく株にも影響しガジュマルが枯れることもあります。 ハダニを発見したらすぐに対処しましょう。ハダニは高温で乾燥しやすい場所に発生します。そのため、ガジュマルの温度を下げるために葉水を行うことで温度が下がり、葉の保湿を保つことができます。また、ティッシュで葉を1枚ずつ拭き取ることでホコリを取り除くことで、光合成がしやすくなります。ガジュマルの葉焼けに関してよくある質問
下記では、ガジュマルの葉焼けについての質問をQ&A形式でお答えします。Q. ガジュマルの葉がべたっとしていますが、これは葉焼けですか?色が薄くなっています。
A,カイガラムシという害虫が原因と思われます。 カイガラムシはカメムシやアブラムシなどの仲間で、ガジュマルの葉や茎から栄養を吸い取ります。また、カイガラムシは葉のベタつきの原因となる排出物を撒き散らします。 カイガラムシは水に弱いため、害虫の発生初期は葉水や水洗いで落とすことが可能です。カイガラムシの数が多い場合は、殺虫剤を使うのがおすすめです。Q. ガジュマルの葉が黒く変色していますが、これは葉焼けしている証拠ですか?
A,葉焼けが原因だと思われます。 葉が黒くなるのは、長時間日光に当てすぎたことで葉の組織が壊れてしまったからです。葉焼けした葉は元に戻ることはありません。しかし、そのままにしておくと他の健康な葉にも影響がでますので、葉焼けした葉をみつけたらすぐに切り取るようにしましょう。Q. 葉っぱが緑ではなくて黄色になっていますが、これは葉焼けしていますか?
A,葉焼けが原因だと思われます。 室内で育てていた植物を急に屋外に出したり強い直射日光を当てた場合、葉の組織は壊れ黄色に変色することもあります。他にも寒さや肥料の与えすぎ、根詰まりなどでも葉が黄色になることもありますので注意して観察してください。ガジュマルが葉焼けしたら?対処法や葉焼けしない育て方を徹底解説のまとめ
いかがでしたでしょうか。ガジュマルを葉焼けさせない方法や対処の仕方についてお伝えしてきました。ガジュマルの葉焼けについてまとめると以下の通りです。- 葉焼けとは、長時間直射日光が当たることで葉の細胞が壊れ、葉がやけどした状態
- 葉焼けした症状は、葉の色が茶色や黒色に変色する
- 葉やけに繋がる原因は強い直射日光を長時間浴びることや気温が高い場所での管理、植物の環境変化など
- 葉焼けさせないためには、ガジュマルの基本的な育て方を守ることが重要
- 葉焼けと間違えてしまう症状は、根腐れや根詰まり、害虫被害によっても葉の変色がみられるため、葉焼けの症状と間違えてしまう。